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追放された万能薬師は、隣国の冷徹皇帝に溺愛される  作者: La Mistral
第4章 : 監禁愛と世界を統べる奇跡

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32/53

第32話:【偽物】王国の最後の一手と、冷徹なる嘲笑

いつも熱烈な応援ありがとうございます!

本日、14時を待たずして早くも 1,299 PV を突破いたしました。

特にスマホから読んでくださっている方が 699 PV と非常に多く、お昼休みや移動中の楽しみにしていただいているようで、作者としてこれほど嬉しいことはありません。

第32話は、追い詰められたロザリア王国が仕掛ける、あまりにも浅はかな「最後の賭け」の物語です。

エルサの偽物を仕立て上げ、民衆を煽る王国。

しかし、その茶番がゼノス皇帝の「逆鱗」に触れてしまいます。

「俺の宝の名を、その汚らわしい口で二度と呼ぶな」

皇帝の冷徹な蹂躙と、天空からの圧倒的な「ざまぁ」をどうぞお楽しみください!

アステリア皇帝による全世界への宣戦布告。


その衝撃に最も震え、絶望の淵に叩き落とされたのは、かつてエルサを道具として使い潰し、ゴミのように捨てた母国・ロザリア王国だった。


国力が底をつき、飢えと衰退で滅びを待つだけの彼らが、その濁った瞳の奥で最後に見出したのは、あまりにも浅はかで、吐き気を催すほどに絶望的な「嘘」だった。


 帝都アステリアの重厚な城門前。


白昼堂々、そこに一人の少女が姿を現した。


白、あるいはかつては白かったであろう、泥と埃に塗れたボロボロの聖職衣を纏い、顔を覆って泣き崩れるその姿。周囲には瞬く間に野次馬が集まり、不穏な空気があたりを包み込む。


「……あ、ああ……。私は、ロザリア王国の真の聖女です……。今、あの空の離宮に囚われ、皇帝に弄ばれているのは、私の名を騙る不浄な偽物……。どうか、どうか陛下に伝えてください……! 本物がここにいると……!」


少女の声は、計算された悲劇のヒロインのように震えていた。


背後には、祈る民衆のふりをした王国の工作員たちが潜み、巧みに噂を煽り立てる。


「本物の聖女が戻ってきた」「皇帝は偽物に騙され、操られているのだ」——。


それは、ゼノス皇帝を離宮から引きずり出し、交渉の席、あるいは隙を突いての奪還へと繋げるための、ロザリア王国最後の、そして最低の賭けだった。


その醜悪な光景を、空中離宮の最深部、エルサの私室にある巨大な魔導映像で見つめていたゼノス様の口元が、歪に吊り上がった。


それはもはや怒りですらなく、道端の石ころを眺めるような、深淵よりも深い「蔑み」だった。


「……エルサ。見ろ、お前を捨てた故郷が、最後に絞り出した知恵がこれだ。……滑稽すぎて、欠伸が出るな」


ゼノス様はソファに座る私の肩に重厚な手を置き、鏡に映る茶番劇を指し示した。


私は、画面の中で私の名を騙って泣く少女を見て、胸を締め付けられるような悲しみと、それを遥かに上回る虚しさを感じていた。


かつての父も、兄も、国も……ここまで私を、いや、私という「記号」の価値に執着し、利用しようとするのか。


「……ゼノス様、私は……。あの少女が、哀れでなりません」


「何も言うな、エルサ。お前がその清らかな心を痛める必要はどこにもない。……あの泥人形は、お前を侮辱した。そして、俺の審美眼を、俺の魂の在り方を疑った。その罪、万死に値するだけでは足りん」


ゼノス様の魔力が、静かに、けれど確実に離宮を震わせ始める。


彼は立ち上がり、黄金の瞳に絶対的な支配者の冷徹さを宿した。


ゼノス様は離宮の広大なバルコニーへと歩を進めると、地上の群衆に向かって、ただ一言、言霊を放った。


魔導によって増幅されたその声は、広大な帝都の隅々にまで、そして世界中へ繋がる魔導通信網を伝って、死の宣告のように響き渡った。


「下界の羽虫どもに告ぐ。……その『偽物』を今すぐ捕らえ、ロザリア王国の国境まで突き返せ。……そして、あの無能な王に伝えろ。『本物の聖女は俺の腕の中にいる。その証明として、今から貴様らの王都の半分を、その浅はかな嘘と共に灰にしてやる』とな」


 彼の言葉が終結した瞬間。


空中離宮の底部に設置された、国一つを滅ぼし得る超大型魔導砲が、太陽をも凌駕する白銀の閃光を放った。


それは地上の人間に向けて放たれたものではない。遥か遠く、地平線の彼方に位置するロザリア王国の、主要な魔導施設と軍事拠点を、ピンポイントで蒸発させるための「裁きの光」だった。


「……あ、あ、ああああ……っ!」


城門前で悲劇の聖女を演じていた少女は、その圧倒的な威光と、遠くで上がった絶望の爆風に、腰を抜かして沈黙した。


彼女を操っていた工作員たちも、自分たちがどれほど巨大な怪物の尾を踏んだのかを悟り、真っ青な顔で四散していった。


「エルサ。嘘はすべて焼き払った。お前の名前を汚し、俺たちの静寂を乱す者は、もうこの世界には存在させない」


ゼノス様は私を背後から力強く抱き締め、その熱い唇を私の耳元に寄せた。


地上の喧騒が恐怖と絶望に塗り替えられる中、私は彼という名の「残酷で至高な守護神」の腕の中で、ただ静かに、二度と開かぬよう瞳を閉じた。

第32話をお読みいただきありがとうございました!

窮地に立たされた王国の「偽聖女作戦」、あまりにも無謀でしたね。

ゼノス様にとって、エルサを偽る存在など万死に値するゴミでしかありません。

容赦のない「都半分を灰に」という宣告。これぞ皇帝の愛(?)の形です。

おかげさまで、本日も 1,300 PV を超えて爆進中!

特に昼休みの爆発的な伸びには、作者として震えるほどの喜びを感じております。

「ゼノス様の冷徹さがたまらない!」「王国の末路が楽しみ!」という方は、ぜひ【★評価】や【ブックマーク】をお願いします!

皆様の応援が、次なる「ざまぁ」の燃料になります!

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