第31話:【宣戦】不敬な貢物と、皇帝の断罪
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第31話は、ゼノス皇帝の独占欲が「国」をも動かす圧巻のエピソードです。
前話の神罰を受け、エルサを我が物にしようと躍起になる諸外国の王族たち。
「彼女を差し出せば、多額の支援を約束しよう」
そんな甘言に対し、ゼノス皇帝が突きつけたのは、あまりにも容赦のない「宣戦布告」でした。
「エルサに触れる者は、例え神であっても灰にする」
全世界を敵に回してでも愛を貫く、皇帝の狂おしいまでの執着と、その腕の中で愛されるエルサの至福の時間をお楽しみください!
空中離宮から下された「神罰」の光は、瞬く間に大陸全土へと伝播した。
だが、愚かな人間たちはそれを「脅威」としてではなく、手に入れるべき「至高の力」として解釈してしまった。
アステリア帝国の謁見の間。本来、誰も立ち入れないはずの空間に、諸外国の王族たちから派遣された特使たちが、山のような貢物と共に並んでいた。
彼らの目的はただ一つ。ゼノス皇帝が空に隠した「聖女エルサ」を、自国のために利用することだ。
「ゼノス皇帝、我ら周辺諸国は、アステリアと聖女殿の『奇跡』を共有したいと考えております。
彼女を我が国へ親善大使としてお貸しいただければ、莫大な支援金と領地の割譲を約束しましょう」
代表して口を開いた小国の王太子が、野心を隠しもせずに言い放つ。
その言葉を聞いた瞬間、玉座に深く腰掛けていたゼノス様の周囲から、温度が消えた。
「……共有、だと?」
ゼノス様の声は低く、地這うような響きを持って広間に波及した。
その場にいた者たちの心臓が、冷たい手で掴まれたかのように収縮する。彼はゆっくりと立ち上がり、並べられた金銀財宝を、ゴミを見るような目で見下ろした。
「貴様らは勘違いをしている。エルサはアステリアの象徴ではない。ましてや、救済の道具などではない。……彼女は、俺の妻であり、俺の魂だ。俺の所有物に、許可なく指を指した罪が、どれほど重いか理解しているのか?」
ゼノス様が右手を軽く振る。それだけで、広間に積まれていた莫大な貢物が、漆黒の炎に包まれて一瞬で灰へと化した。
「ひっ……!? な、何を……!」
「黙れ。返答は一つだ。……全国家へ通告せよ。今後、エルサの名前を許可なく口にする者は、その舌を抜く。彼女を連れ出そうと画策する国は、その都ごと地図から消し去る。……これは交渉ではない。宣戦布告だ」
一方、空中離宮。
地上の殺伐とした空気とは無縁の、花の香りに満ちた私室で、私はゼノス様を待っていた。
扉が開くと、先ほどまで「破壊神」のような殺気を放っていた男が、嘘のように柔らかな眼差しで私を迎え入れた。
「エルサ、待たせたな。……また、不快な羽虫が湧いていた。すべて焼き払っておいたから、もう安心しろ」
ゼノス様は私を背後から包み込むように抱きしめ、その熱い掌を私の頬に添えた。
彼の愛は、日々その濃度を増し、重く、深く私を縛り付けていく。
「ゼノス様……。私は、あなたがいれば、他に何もいりません。世界が私を求めても、私はあなたの腕の中以外に居場所はないのですから」
「……分かっている。お前を求める世界など、俺がすべて平らげてやる。お前はただ、この空の上で、俺だけを見つめていればいいんだ」
彼は私の唇を、所有権を刻み込むように激しく奪った。
世界中の欲望がエルサを求めれば求めるほど、ゼノス様の独占欲は狂気的な純度を増していく。
大陸の地図が塗り替えられるほどの戦火が近づこうとも、空に浮かぶこの檻の中だけは、皇帝と聖女の、甘く、逃げ場のない愛だけが支配していた。
第31話をお読みいただきありがとうございました!
ついにゼノス様が全世界に対して「エルサは俺のものだ」と宣戦布告してしまいました。
貢物を一瞬で灰にするその姿に、執筆しながら私自身も痺れてしまいました……。
おかげさまで、本日も驚異的な勢いで読み進めていただいております。
14時時点で早くも 1,299 PV を突破!
特にスマホ(SP)からのアクセスが 699 PV と非常に多く、皆様の日常の合間に本作が入り込めていることを、作者としてこれ以上なく嬉しく思います。
このままの勢いで、第3章のクライマックスまで突っ走ります!
「ゼノス様の独占欲が限界突破してる!」「宣戦布告のシーンで鳥肌が立った!」という方は、ぜひ【★評価】や【ブックマーク】で応援をいただけると嬉しいです!
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