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追放された万能薬師は、隣国の冷徹皇帝に溺愛される  作者: La Mistral
第3章:帝国聖女の無双・溺愛編

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23/41

第23話:【逆鱗】不敬な献上品と、凍りつく広間

【完全復旧&超肉付け版】

第21話までのリカバリーへの温かい応援、ありがとうございます!

お待たせいたしました、ここからは文字数も熱量もマシマシのフルボリュームでお届けします。

第23話は、属国となった国々から贈られた「禁断の貢ぎ物」を巡る騒動。

エルサの美しさに目をつけた隣国の王たちが、あろうことか「美貌の青年奴隷」を献上。

ゼノス様の独占欲が、ついに帝国の理性を焼き切って爆発します——!

連合軍を下し、三カ国を事実上の属国としてから数日。帝都アステリアは、戦勝の祝祭ムードに包まれていた。


しかし、その中心である帝宮の謁見の間は、祝祭とは程遠い、骨まで凍てつくような静寂に支配されていた。


広間の床には、敗戦国から「謝罪の証」として届けられた金銀財宝、最高級の織物、そして——。


一際目を引く、絹の薄衣だけを纏った五人の青年たちが、跪かされていた。


彼らは皆、大陸各地から集められた「絶世の美男子」たち。ある者は涼やかな切れ長の瞳を持ち、ある者は騎士のような逞しい体躯を誇る。


「……アステリア皇帝陛下、並びにエルサ様。これらは我が国からの、心からの謝罪の印にございます」


属国の使者が、揉み手で卑屈な笑みを浮かべながら言葉を継ぐ。


「聖女様は日々、帝国の政務でお疲れのことと聞き及びます。これら五名の若者は、歌舞音曲に優れ、夜の語り相手としても最高級の教育を施しております。どうか、エルサ様の『慰みもの』として、お側に置いていただければ……」


その言葉が落ちた瞬間。


私の隣で玉座に深く腰掛けていたゼノス様の周りで、ドッという物理的な衝撃波が走った。


床の石畳にピシリとひびが入り、使者が悲鳴を上げてその場にへたり込む。


「……慰みもの、だと?」


ゼノス様の声は、低く、低く。地を這うような怒りに満ちていた。


彼はゆっくりと立ち上がると、私の肩を砕かんばかりの力で抱き寄せ、広間全体を漆黒の魔圧で塗り潰した。


「貴様ら……俺がどれほど、この女を自分以外の視界から隠し通したいと思っているか、その足りない頭で理解できていなかったようだな。エルサの瞳に、俺以外の『男』というノイズを映すことが、どれほどの不敬か……」


「ひ、ひぃぃ……! 我らにはそのような意図は……! ただ、聖女様にお慶びいただければと……!」


「黙れ。こいつらを見ろ。エルサに媚を売るような、その薄汚い瞳……。今すぐこの場で抉り出して、二度と何も見えぬようにしてやろうか?」


ゼノス様の指先から、黒い稲妻が弾ける。


彼の一歩一歩が、謁見の間の空気を窒息するほど重くしていく。私は慌てて、怒り狂う彼の逞しい腕に縋りついた。


「ゼノス様、落ち着いてください! 私は、この方たちなど見ていません! 私の瞳には、あの日からあなたしか映っていないと、何度も申し上げたはずです……!」


私が叫ぶように告げると、ゼノス様の動きがピタリと止まった。


彼はゆっくりと私を振り返ると、先ほどまでの殺気が嘘のように、狂おしいほどの情熱と、独占欲に満ちた瞳で私を見つめた。


「……本当か、エルサ? お前は、この男たちの誰一人として、目に留めなかったと言い切れるのか? もし嘘なら……俺はこいつらを殺すだけでは済まさない。この国ごと、地図から消し去らねば気が済まなくなる」


「本当です。……私は、あなただけのエルサです。だから、そんなに悲しい顔をしないでください」


私が彼の頬にそっと触れると、ゼノス様はその手を捕らえ、貪るように掌に口付けを落とした。


「……分かった。エルサ、お前がそう言うなら、今日のところは命だけは預けておく。……おい、使者。そのゴミ共を今すぐ連れ出せ。二度と、エルサの視界に『雄』を近づけるな。次は、理由を問わずその首を跳ねる」


広間から逃げ出すように去っていく使者たち。


その後ろ姿を見送るゼノス様の瞳は、まだ完全に怒りが引いたわけではなかった。彼は私を軽々と横抱きにすると、周囲の家臣たちの目も構わず、寝室へと歩き出した。


「エルサ。……今夜は、お前の中にいる俺以外の記憶を、すべて上書きしてやる。朝まで、俺の名前以外を呼ぶことは許さない」


聖女としての慈悲さえも届かない、皇帝の底なしの嫉妬。


私たちは、夜の闇へと溶け込んでいった。

第23話、いかがでしたでしょうか?

削除前よりも文字数を大幅に増やし、ゼノス様の「嫉妬の重圧」を徹底的に肉付けしました!

現在 2,113 PV からの再加速! 3,000 PV突破のためには、皆様の【★評価】や【ブックマーク】による熱烈な応援が不可欠です!

リカバリーを経てさらに強固になった「溺愛の物語」、今日こそ伝説を作りましょう!

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