第20話:【深淵】宝石の海と、真の至宝
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第20話は、魔法大国から略奪した無数の財宝に囲まれて過ごす、帝都帰還後の夜。
物質的な富など眼中にないゼノス皇帝が、真に求めている「唯一の宝」を愛で尽くす、濃厚な溺愛エピソードをお届けします。
魔法大国ガルディアから奪い尽くした国宝級の財宝は、帝宮のエルサ専用の寝室へと運び込まれた。
床を埋め尽くす金貨の山、壁を飾る極彩色のタペストリー、そしてテーブルに無造作に置かれた、一国を買い取れるほどの価値がある魔導宝石の数々。
だが、その煌びやかな空間の中で、私はゼノス様の逞しい胸の中に閉じ込められ、呼吸を乱していた。
「……ゼノス様。こんなにたくさんの宝物に囲まれていては、落ち着きません……」
「フン、ただの石ころだ。お前の瞳の輝きに比べれば、これらすべてを合わせても塵に等しい」
ゼノス様は、ガルディア王が命よりも大切にしていたという「深海の真珠」を指先で弾き飛ばすと、私の顎を優しく、けれど拒めない力で持ち上げた。
彼の黄金の瞳には、部屋を埋め尽くす財宝など微塵も映っていない。そこにあるのは、私という存在に対する、底なしの飢えと執着だけだ。
「エルサ。お前を救い出し、国一つを犠牲にしてまでこれらを手に入れたのは、お前に世界で一番の贅沢をさせるためではない。……世界中の富を奪い去ってでも、お前の視界から俺以外の価値あるものを消し去るためだ」
「……っ、ゼノス、様……」
耳元で囁かれる独占欲に満ちた言葉に、背筋が甘く震える。
彼は私の細い指を取り、略奪したばかりの「星霜の指輪」を嵌めさせた。それは所有の証。私が彼の「物」であることを、誰の目にも明らかにするための刻印。
「お前はもう、聖女という名の偶像ですらない。俺の腕の中で泣き、俺の愛に溺れる、ただ一人の女だ。……今夜は、この宝石の海の中で、お前が俺の名前以外を呼ぶことを許さない」
ゼノス様は私をベッドへと押し倒すと、宝石の輝きさえも霞むような情熱的な眼差しで、私の唇を貪った。
かつて地下室で埃にまみれ、誰からも必要とされなかった少女は、今、一人の男の狂おしいまでの愛に飲み込まれ、世界で最も贅沢で、最も逃げ場のない「幸福」という名の地獄に堕ちていく。
外では、奪われた国々が恨みの声を上げているかもしれない。だが、この熱い密室の中で、私はゼノス様の心音だけを聴きながら、永遠に続く愛の檻に身を委ねるのだった。
第20話、お読みいただきありがとうございました!
「略奪」の真の目的は、エルサの周りから自分以外の選択肢を消すこと……ゼノス様の愛が重すぎて最高ですね。
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第2章はここからさらに、他国の干渉を力でねじ伏せる「真の無双」へと突入します。
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