第16話:【胎動】大陸を揺らす聖女の光
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第2章、開幕です。
王国を滅ぼし、平和を手に入れたはずのエルサ。しかし、彼女の「万能薬」の力は、海を越え、さらなる強国たちの欲望を刺激していました。
聖女を守るためなら世界を敵に回すことも厭わない、ゼノス様の「狂愛」が加速します!
帝都アステリアが、黄金の朝陽に包まれる。
第15話での甘く濃厚な朝を過ごした後、私はゼノス様に抱き抱えられるようにして、離宮のテラスへと連れ出されていた。
「……ゼノス様、そんなに密着していては、お食事が……」
「構わん。お前が俺の腕の中にいないと、飯もうまくない」
ゼノス様は私の腰をしっかりとホールドしたまま、フォークで切り分けた果実を私の口元へ運ぶ。その瞳には、かつての冷徹な皇帝の影はなく、ただ一人の愛しい女を愛でる「雄」としての執着だけが宿っていた。
だが、その平穏を切り裂くように、伝令の鳥が黒い影を落として舞い降りた。
届けられたのは、大陸北方に君臨する「魔法大国ガルディア」からの、一通の無礼な招待状。
『類稀なる浄化の力を、我が国の魔導研究に捧げよ。さすれば、アステリア帝国には永遠の安寧を約束しよう』
それは招待という名の、明らかな脅迫だった。
ゼノス様が書状を手に取った瞬間、周囲の空気が物理的な重圧を伴って凍りつく。
「……研究に捧げよ、だと? 我が妻を、実験動物とでも思っているのか」
ゼノス様の手から放たれた漆黒の魔力が、書状を一瞬で黒い灰へと変えた。
彼の黄金の瞳が、怒りと独占欲でギラリと光る。
「エルサ。あの魔法大国の連中は、お前の『万能薬』の力が、自分たちの支配体制を覆すほど強力だと気づいたのだ。だからこそ、奪おうとしている」
「そんな……。私はただ、困っている方を助けたいだけなのに……」
「安心しろ。お前の優しさを利用しようとするゴミ共は、この俺が一人残らず根絶やしにする。……ガルディアの王よ。お前たちは、触れてはならない神の逆鱗を、自ら踏みつけたのだ」
ゼノス様は私を抱き寄せると、耳元で低く、けれど確かな殺意を込めて囁いた。
「エルサ、準備をしろ。今夜は寝かせないと言ったが、予定変更だ。……明日の朝には、ガルディアの国境を俺の軍で塗り潰す」
聖女エルサの覚醒は、一つの王国を滅ぼすだけでは終わらなかった。
愛と狂気が交錯する、世界を巻き込んだ「溺愛の戦争」が今、幕を開ける。
第16話、お読みいただきありがとうございました!
ついに第2章が動き出しました。今回の敵は、魔法を操る強大国。
でも大丈夫です。ゼノス様は、エルサのためなら地図から国を一つ消すことなど何とも思っていませんから!
本日のスタートも、深夜だけで昨日の総アクセスに迫る勢いです!
無限(∞)に続くこの逆転劇、さらなる応援をよろしくお願いいたします!
【★評価】や【感想】が、エルサとゼノス様の愛をさらに深くします!




