ダルタニア公国出身のメイド
「川崎さんこの肖像画の人物誰ですか?」
「今年は西暦二〇二五年だから...えーと三〇〇年前位に亡くなった、私に仕えていたメイドです」
「そんな昔の人の肖像画貰ったんですか?」
「貰ったんじゃなくて、日本が江戸時代の時、イギリスの画家に書いてもらったんです」
江戸時代の日本って言ったら、鎖国真っ只中で。その時代の一般人の知る(承認を除く)外国人と言えば中国(清)、朝鮮国位だろう。しかも徳川幕府の渡航禁止令が厳しい中どうやって?
「江戸時代の日本でどうやってイギリスに行ったんですか?」
「魔術を使ってね、その肖像画の彼女も連れてね」
「この時代に白人女性っておかしくないですか?」
「そうですね、役人に刀で切られかけているところを助けたました。そのせいで幕府に追われる身になってしまいましたがね...」
「何か、亡命してるみたいですね」
「亡命とは少し違うかなぁ...」
もう、連日摩訶不思議なファンタジーばかりでそういうもんだと頭が慣れてしまっていた。この先本物の妖怪や神様が現れても驚くことはないだろう。
「ところで肖像画の女性...いやメイドさん何て名前なんですか?」
「ミア・ブライトMia Bright、国籍はダルタニア公国です」
「ダルタニア公国?そんなの世界史に疎い私でも初耳ですよ!」
「まぁ、そうでしょうね。だって彼女異世界人ですから」
「異世界人...オランダ人じゃないんですか?」
「いやそれがそうでもないんですよねぇ」
それと『アー』面白かったですよ来月もお願いしますね」
ミア・ブライト、白銀のショートボブヘアに蒼い(あおい)瞳をしている。写真じゃないのが残念だけど。ていうか私よりも美人なのが微妙に腹立つ。
「けどミア、すんごく厳しかったんだよねぇ...」
「それは職業上そうなのでは?」
「あの子、異世界では一応良いところのお嬢様だったらしいです」
「悪役令嬢に追放されたとかそんなかんじですか?」
「父親が自分の兄弟との権力あら際に負けて同とか言ってましたね」
「異世界で権力争い何て、転生する気が失せました」
「何か、ごめんなさいね」
「いえいえ」
「それはそうと彼女料理の事になると鬼なんですよ」
「定期的に料理教室に参加させられてしんどかたんですよ」
「何か理由があるのでは?」
「何でも自分が死んだ後に一人で食事作れるようになって欲しいと」
「私の母親よりも厳しいですね...」
「だけど上手くなったためしがないんだよなぁ...それに...」
「それに?」
「料理の時になると主従関係逆転するし、ミスすると鞭みたいな帽で手叩かれるし」
「今だと逆パワハラですね...」
「あの時代では普通だったけど、肯定するつもりは無いけど愛情の裏返しだったのかも...」
この人もそれなりに凄い時代を生きてきたんだなぁと共感している。ミアって人けど聞いた感じ厳しいけど優しさも兼ね備えてる。そんな気がする。




