表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

38/78

第32話「スラ、唐揚げにされかける?」


――昼下がりの夜明け堂。

レンはフライヤーの前で腕を組んでいた。


「うーん、やっぱロックチキンは火が通りにくいな……もうちょい薄く切るか?」


異世界産の鳥肉「ロックチキン」。旨味は強いが、肉質が硬くて熱が入りにくい。


レンは鍋の火加減を調整しながら、鶏肉の切り身を油に投入する。


「ジュワアアア……っと、いい音だ」


そのとき。


「ぷるっ!」


カウンターからスラが跳ねてきて、レンの足元にすり寄ってきた。


「ん? どうした、スラ。腹でも減ったか?」


「ぷる♪」

(訳:いい匂い~♪)


スラはフライヤーの縁にぴょんと飛び乗った。


「こらこら、危ないって! そこは熱――」


――ぴとっ


スラ、うっかり衣をつけた状態の唐揚げ肉に触れる。


「お、おい! スラ、それ以上動くな、やめろ、落ちるな……!?」


「ぷる……?」(とろ~ん)


ふわっと、スラの半分が油の中に――


ボンッ!


「ぎゃあああ!? じゅわっ!? ぷぷぷぷ!!」


レン、慌ててトングで救出。


油まみれでふるえるスラ。床に転がされ、じゅるじゅると体表から泡が出ていた。


「や、やばい……唐揚げにするところだった……」


「ぷ……ぷるる……(泣)」



その後、冷蔵庫のユノに預けて体温を下げ、スラは無事回復。


ちなみに、スラを少し食べたラティナいわく、

「カリッとしてるけど、なんか後味がスライムだった」とのこと。



教訓:

コンビニの厨房にスライムを近づけてはいけない。


そして、スラには絶対にパン粉を付けてはいけない。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ