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ーグリムノーデンへの帰還ー

今週も20時に投稿していきます。

4章の最初の話のー初依頼ー修正しました。

青年の特徴を少し追加したので、話の流れには関係ないのですが1度ご確認を推奨します。


〈これはビックポルケピックの針と肉じゃな。

 なるほど、この宝箱があるから試験で使えるのじゃな〉


「どういうこと?ソタ、宝箱がどう試験に関わるの?」


〈うむ、ハンスが言ってたじゃろ。

 シルバーランクになる試験にこのダンジョンの踏破があるって。

 踏破をどう判断するのか、疑問じゃったが、この宝箱の中身があればわかるってことじゃな〉


「えっ?宝箱の中身で踏破出来たか確認できるってこと?」


〈そうじゃぞ、多分ここの宝箱は中身が固定なんじゃろな、もしくはビックポルケピックの素材しか出てこないのかもしれんが。

 それでダンジョンの宝箱の素材は皆同一の魔力を有しておるのじゃよ、それはダンジョン内の魔物を倒した時の魔石でも同じじゃから、ダンジョン産とそれ以外では判別がつくのじゃ〉


「あっ!そういうことか!

 グリムノーデンの周辺じゃダンジョンはここだけで、ビックポルケピックはこのダンジョンの守護者でしか出てこないから、それの素材を持ってるってことは守護者を倒して踏破した証明になるってことね」


〈うむ、そうじゃ。

 もしかすると魔石でことが足りるかもしれんが、おあつらえ向きに宝箱でビックポルケピックの素材も出てくるからのう、どっちかで証明してるのは確実じゃな〉


 主にダンジョンで出てくる魔物はその地域に生息している魔物が出現することが多い。グリムノーデンのダンジョンも同様に周辺に出てくる魔物が現れるダンジョンであり、ビックポルケピックもダンジョン以外で生息している。そのためシルバーランクの試験においてそうした野生で生息しているビックポルケピックの素材をどこからか手に入れ提出するという不正が考えられるが、野生の魔物の素材は個体によって魔力が変わり、ある程度の判別が可能でありダンジョン産との区別が可能であった。


「じゃあ、宝箱の中身も回収してそろそろ戻ろうか、また戻るのに何日かかかるしね」


 ユーグたちはビックポルケピックの針と肉を保管庫に入れ、7階層を立ち去る。


 ・・・・・


「ふぅ、やっと戻って来れたね」

 

 ユーグたちは2日かけ階層を逆走し、ダンジョンを出た。戻りの道中も当然魔物が出てきたが、何度も戦闘をしてきた魔物たちであるため特に問題もなく魔法や近接戦の鍛錬を行いながら倒してきた。ダンジョンを出た時間がまだ早かったためその日中にユーグたちはグリムフォアまでたどり着く。


「おう、ユーグたちか今戻ってきたのか?」


「あっルイスさん、こんにちは!

 はい、そうです!ダンジョンを踏破した帰り道です。

 これ、お願いします」


 ユーグは話しながらルイスにギルドガードを見せる。


「もうダンジョンを踏破したのか!?

 ユーグたちは見た目に似合わず凄いんだな。

 まぁそんだけ魔力操作が出来てるなら当然か」


 ルイスはユーグの魔力を見てそう評す。


「ルイスさんも魔力の扱いは凄いですね。

 僕よりも完璧に操作出来てる」


「まぁここの門番長もしてるからな、自分でも言うのもなんだが、それなりの実力はあるんだぜ。

 それとユーグ、前回は言わんかったが、ここを通るときはギルドカード提示は大丈夫だぞ」


「えっ⁉そうだったんですか?」


「ああ、そうだ。

 今みたいに時間あるときは提示してくれた方がありがたいんだが、混んでる時間だとこことグリムノーデンの門とこで確認すると2度手間だろ?

 だから冒険者はここでのギルドカードの提示は免除されているんだ。

 まぁ怪しい奴やあんまり見かけない奴らは提示を求めるがな」


「そうだったんですね。

 わかりました!提示するのは時間あるときだけにします」


 「おう、そういうことだから頼むわ!

 じゃあ通っていいぞ」


「はい、じゃあルイスさんまた」


「ぐる」 「ゴブ」

 

 ユーグたちは門を通り、グリムフォアに入る。


 ・・・


「まだ混んでる時間じゃないから、先に『嵐豹』に行って宿の部屋を取った方がいいかな?」


 ユーグたちはグリムフォアを通り、グリムノーデンまで戻ってきた。時間が昼過ぎだったため、ブリューのおねだりで途中に屋台に寄り軽食を買い、それを食べながらソタに相談する。


〈うむ、どっちでも大丈夫じゃが、宿は部屋がない可能性もあるかのう、そっちの方を先に行くか〉


「了解、じゃあ『嵐豹』に向かおうか!」


 ユーグたちは宿を取りに『嵐豹』へ向かう。


 ・・・


「あら、ユーグ君たちじゃない?

 いらっしゃい、ダンジョンはどうだった?」


「マリーさん、こんにちは。

 ダンジョンはちゃんと踏破出来ました!」


「うん、見たところ大きなけがもなく無事に踏破出来たみたいね。

 それでまたうちに泊ってくれるの?」


「はい、今回もとりあえず2泊でお願いします!

 あっ、それとこれから冒険者ギルドへ行くのでそれ次第で延泊するかもしれないのでよろしくお願いします」 


 ユーグたちが『嵐豹』に入るとマリーが受付をしていた。ユーグはマリーに2泊の宿泊をお願いする。


「はい、わかったわ。

 部屋はまた前回のとこが空いてるからそこでお願いね。

 それで今部屋に入っちゃう?」


「いえ、これからすぐに冒険者ギルドに行くので帰ってきたらお願いします。

 じゃあ行ってきますね」


「行ってらっしゃい~」


・・・


「良かったー、もう先輩冒険者たちも戻って来てるけど、まだ混んでなくて」


 ユーグたちはまだ混む時間より早く冒険者ギルドに来たため、受付に列は出来ているもののそこまで混んでいなかった。


〈ぼちぼちと冒険者たちも戻って来てるみたいじゃからな、早く解体場に行くとするか〉


「うん、そうだね。じゃあ行こうか」

 

 ユーグたちは受付の列を横切り、解体場へ向かう。


「解体場もまだ混んでないみたいだね。

 空いてる人のとこ行こうか」


 解体場は冒険者ギルドの受付よりも人が少なく、手が空いている職員がちらほらと見えた。それを見てユーグたちは職員の元へ行く。

 

「いらっしゃいませ!

 依頼の報告ならギルドカードと依頼票、依頼の素材、素材買取なら素材だけをお願いします」


 前回と違い解体場でユーグの対応をしたのは若い青年の職員であった。


「魔石の買取をお願いします」


 「はい、わかりました。

 今、買い取りの内訳表を出すので少々お待ちください」


 ユーグが出した魔石のランクと数を確認を職員はする。


「はい、お待たせしました。

 この内訳表をギルドの受付へ提出お願いします」


「わかりました、ありがとうございます」


 ユーグは内訳表を職員からもらい、冒険者ギルドの受付へと戻った。


「こっちもさっきと変わらないね。

 冒険者の先輩もどんどん帰って来ているみたいだから早く並ぼうか」


 ユーグは目についた列に並ぶ。ほどなくしてユーグの番になり、ユーグは受付の前に出ようと足を前に出すと、ユーグに大きな影がかかりユーグの服が引っ張られ後ろに倒される。


「おい、ガキが邪魔なんだよ!

 俺たちが先だ!」


 大きな影は大柄の冒険者たちであった。その冒険者の内の1人がユーグを怒鳴りつける。


「ぐるぅぅ!」 「ゴブ!」


〈なんじゃ、こやつらは?

 ユーグよ、大丈夫か?〉


「痛てて、何なんですか、あなた達は?

 僕が先に並んでいたんですよ」


 ユーグが後ろに倒されたのを見て、ブリューとブラブは臨戦態勢へと変わる。ユーグは立ち上がりながら冒険者たちに苦情を言う。


「あぁん!

 うるせぇな、ガキが一丁前に冒険者面してんじゃねぇよ!

 しかも何の役に立たないテイマーのくせして、俺たちに盾突くんじゃね!」


 そう言いながら冒険者たちのうち一人がユーグを殴ろうと拳を振り上げる。


「テイマーが役立たずだと……」


 その時冒険者ギルドの入口から膨大な魔力の圧がギルド全体にふりかかる。

 

明日も20時に投稿します。

平日の5日間は投稿で、

土日はお休みさせていただきます。

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