ー冒険者への質問ー
21時にも投稿します。
「やっぱりユーグ君は冒険者志望だったのか。
まぁそうじゃないと森に入って鍛錬とかもしないよな」
「冒険者になりたいんですけど、あまり冒険者には詳しくなくて。
どういうものか教えてくれませんか?」
「ああ、いいぞ。もう食事も終えたからな。
寝るまでにはまだ早いからどんな質問にも答えるぞ」
ユーグ一行と冒険者パーティー[熊の腕]は夕飯を食べ終えて、寝るまでまだ時間があったためユーグとニルス、ロッテは雑談をしながら時間をつぶしていた。
そのほかのメンバーは各々時間をつぶしているが、ニーナだけはブリューと遊んでいる。
「基本的なこともわからないので、そこから教えてもらってもいいですか?」
「もちろん、かまわないぞ。
そうだな、まずこの国の冒険者とは全て冒険者ギルドに登録してるもののことを言う。登録をしてないで冒険者と名乗れば変な目で見られるからな、真っ当な人間ならば皆登録している。それで登録するとまずはウッドランクの冒険者になる。ユーグ君はランクのことは何か知ってるか?」
「いえ、初めて聞きました」
「そうだよな。ランクというのはギルドが定めた冒険者に対する依頼達成の信頼度や受ける依頼の危険度みたいなものだな。ランクが高いほど依頼達成率が高い。
それだけではなく強さもここには関わってくる。ランクが高まるほど依頼の危険度も上がっていくのだ。ウッドから始まりアイアン、シルバー、ゴールド、マギアイアン、ミスリル、アダマンタイト、オリハルコンといったようにランクは上がっていくな」
「オリハルコンランクは伝説級って呼ばれてて、このランク制度が出来てからこのランクまで上がれた冒険者は数えるほどしかいないのよ」
「ああ、そうだな。それと基本的に依頼は同ランクの依頼しか受けることはできない。
だが支部によっては柔軟に対応できるように上下1つまでのランクの依頼は受けられるようにはなっている。ちなみに俺たちはマギアイアンランクだな。パーティー全員が同ランクっていうのも結構珍しいことなんだがな。
まぁそれは置いといて、とりあえずランク制度はわかったかな」
「はい、わかりました!」
「ああそうだった、パーティーのランクも教えていなかったな。
とりあえずパーティーからの説明で、冒険者をやっていると必ず1人ソロではできない仕事もある。そういう仕事は複数の冒険者で受けるのだが、その複数で集まることをパーティーって呼ぶんだ。パーティーはその時その時で集まる臨時のものもあれば、俺たちみたいにパーティー名を付けてなるべく一緒に依頼を受けるパーティーもあるんだ。
パーティーで集まる場合そのパーティーが4人以上であれば半数が上位のランクにいればそのパーティーは上位のランクになる。例えばアイアンランクが二人にシルバーランクが二人だったらそのパーティーはシルバーランクといった感じだな。
まぁ半数が上位だとしてももう半数とのランクが離れすぎていたらまた別の勘定になるが、詳しくは冒険者ギルドに聞いてくれ」
「あと冒険者ギルドの規約のことも教えておかないとな。まぁこれは色々説明すると長くなるからな詳しく知りたかったら、ギルドに置いてある規約の本を読むことだな。
んでだ冒険者ギルド規約とはどういうものかと言うとこれはまぁその名の通り冒険者たちが守るべきルールといったことかな。堅苦しく色々なことが書いてあるが、基本的に覚えておかないといけないのは社会のルールと変わらないな。人のものを奪うな、暴力を極力ふるわない、などと言ったな」
「そ、そんな感じでいいんですか?
もっとなんかちゃんとしてるものだと思ってたんですが」
「ああ、冒険者だとしても街の法を守る立場なのは変わりないしな。ギルドが裁くのは主に冒険者同士の争いや冒険者が依頼者に対してする不正行為だな。
これはまぁ一般的な常識を持ち合わせていたら普通はしないことが多いものだからな、説明する間でもないいんだよ。でもギルドに登録するときにギルド職員から説明はあるはずだからその時に聞けば大丈夫だ」
冒険者ギルドの規約はその歴史も冒険者協定ができると同時に発足された冒険者が守るべきものである。冒険者協定はドライツェン王国が冒険者の社会的地位を認め、その活動の支援を約束し、冒険者は国の法を遵守するというものであった。
そもそも冒険者はならず者に近いものも多く、国の法も街の中や騎士や衛兵が見守る場所にしか通じてなかった。冒険者は主にそういった場所ではなく人がいないところや騎士や衛兵もあまり来ないような村などでの活動が多く、法の違反者を取り締まる側も冒険者の違反に対応ができていなかったのである。
そのため冒険者協定内の冒険者ギルドは自らの手でそういったものを取り締まる必要が出てきたため規約に近いものができあがった。またそれに伴い冒険者ギルドが冒険者同士の争いの仲裁を担うようにもなり、冒険者ギルド規約ができたのであった。
「そういうことなんですね、登録するときのお話は聞き逃さないようにしないと」
「そこまで気負う必要はないよ、それと多分ユーグ君は討伐ランクも知らないだろう?」
「討伐ランク?」
「やっぱり、そうか。討伐ランクは冒険者ギルドが制定したまぁ討伐度や危険度とも言われるものだな。主に魔物につけるものでその魔物を倒せる力量が冒険者ランクに合わせてある感じだな。
例えば、そうだな、今日ユーグ君が倒したミミックオウルは討伐ランクで言えばゴールドランクだな。これはゴールドランクの冒険者なら1人で倒せてパーティーならその1つ下シルバーランクのパーティーで倒せるということだな。」
「ミミックオウルが脅威なのは闇魔法を使った姿を隠した攻撃が脅威なのであって、その姿や場所などがわかっちゃうとそこまで強くないんだけどね。
それでもゴールドランクなのはその隠密、隠蔽能力が脅威ってことなのよ」
「へー、そうなんですね。討伐ランクか。
ブリューとブラブはどの程度なんだろう?」
「ぐりゅ?」 「ゴブ?」
「そうだな、通常のジャイアントベアなら討伐ランクはゴールドの上位だな。そもそも熊形の魔物は強い魔物が多いからな、ジャイアントベアがいる森は熟練の狩人かそれなりの冒険者がいないと入れん。
ブリュー君はそれの変異種だから討伐ランクはもう少し上になるかもしれん。ブラブ君はゴブリンだから通常ならウッドランクだな。
だが通常のゴブリンなのに魔法が使えるようになってるってことはアイアンランクはありそうだ」
討伐ランクは冒険者ギルドが制定した、その魔物の脅威を表す指標である。冒険者ギルドが制定しているため、そのランクの階級は冒険者ギルドランクと同じであり、脅威の推定もそれに合わせてある。ウッドから始まりアイアン、シルバー、ゴールド、マギアイアン、ミスリル、アダマンタイト、オリハルコンと続いている。
「お~お、よくわからないんですけど、それって強いってことでいいんですか?」
「そうね、ニルスも言ったけど熊形の魔物は元々強いのよ。ジャイアントベアは熊形の魔物の中でも比較的よく見られる魔物だけど、それでもいるだけでその森の主になって普通の人は容易に入れなくなるわ。
それにゴールドランクはそこそこ人はいるランクだけど上位なれる人は少ないわ。そう考えるとブリュー君はかなり有望ね」
「ブラブ君もゴブリンという弱い種族ではあるが、魔法を使えるからな。
これからの成長次第で強くなる可能性は十分あるな」
「そうなんですね!
じゃあブラブは僕と一緒に鍛錬をしないとね、ああもちろんブリューも一緒だよ」
「ゴブ!」 「ぐるぅ!」
2話投稿は明日までで
土日はお休みして、月曜6月3日から1話ずつ投稿します。




