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ー森ー

誠に申し訳ございません。


昨日の投稿し忘れに加え、先程話を間違えて投稿してしまいました。


間違えて読んでしまった方は申し訳ございませんが、もう一度お読みください。


この話が先程間違えて投稿してしまったものです。


 ユーグたちは拠点があった洞窟から移動をし始め数日たったが、まだ森の中にいた。それはロワイシュバリー王国の国内はあまり開発が進んでいなかったからである。町と町や村へ行く道、町、村の周辺の農地などは、比較的伐採が進んでいるが、それ以外は森や林、山などの自然が生い茂っている。


 ユーグが行こうとしてるドライツェン王国はユエルゴア男爵領の反対にあり(男爵領はロワイシュバリー王国の西にあり、ドライツェン王国は東にある)そこまで森が続いているため、その森を通ってドライツェン王国に向かっていた。

 道を通らず森の中にいるのは、ただユーグたちが森の生活に慣れているのと、もう1つロワイシュバリー王国はテイマー及び冒険者の地位がとても低いことがある。ロワイシュバリー王国は15年前までドライツェン王国と戦争状態にあった。

 その戦争時にドライツェン王国にあるテイマーに苦しめられた経験があり、またロワイシュバリー王国の貴族は魔物を悪なるものとしか見ておらず、それと共に戦うテイマーを毛嫌いしていた。冒険者はその職種ゆえ一拠点で活動するものは少数であり(辺境地を除く)、職柄が暴力的な部分もあり無頼の輩が多く、また平民出身者が過半数を占めるため強力な貴族主義なロワイシュバリー王国では地位が低かった。


 *****


「それにしても、ここら辺は僕らといたとこと植生が違うね」


〈そうじゃのう、それにいる魔物も違うようじゃ〉


「そうだね。あの森じゃ見なかったホーンラビットやフォレストウルフも見かけるね」


 ホーンラビットはウサギ形の魔物で、その名の通りウサギの頭に角が付いてる魔物である。ホーンラビットは低位の魔物で【ジョブ】を得たものなら比較的に誰でも狩れるため、食用肉として出回っている

 (美味しさは動物のウサギと変わらないため戦闘職はホーンラビット、それ以外の職の人がウサギを狩ることが多い)。

 

 フォレストウルフはオオカミ形の魔物で、森に生息する魔物である。ホーンラビットと同格ではあるがより強く、ホーンラビットを捕食対象としている。

 フォレストウルフ同士で3~6体の群れを成し、群れ全体で狩りを行う。また野生のオオカミを群れに入れることもある。


 「ホーンラビットもフォレストウルフもそんなに強い魔物じゃないから、僕とブリューとブラブで楽に倒せたね」


「ぐぅる!」


「ゴブ!」


「ブラブも魔力操作と魔法も大分使えるようになったからね。

 僕が遊撃として前衛でも後衛でも動けるから戦うのも楽になったよ」


〈そうじゃのう。ブラブは思ったより魔力を使う才能があったみたいじゃな。

 元々魔力は使えとったから魔力操作は上手くなると思っていたが、魔法の方もここまで使えるようになるとは〉


「ゴブブ!」


「えっ僕が魔法をいっぱい見せてくれたおかげだって。

 ありがとうブラブ、でもその実力は君が頑張った結果だよ」


「ゴブ」


「ぐぅるる」


「うん?どうしたブリュー。何か見つけたって。

 何だろう、まだ僕の魔力察知では出てないんだけど」


「ぐぅうーう」


「この臭いはフォレストウルフだって、何体の群れかな?」


「ぐぅ」


「だいたい5体か、それに周りにもほかの群れの臭いがしないか。なら倒しちゃった方が良いかな。

 あっ僕の魔力探知でも見つけたよ。

 うん、5体の群れだね、しかもこっちに向かってきてる。それならここで迎え撃った方がいいね」


〈そうじゃな、こっちに向かって来てるということは、こちらの位置がバレてるということじゃからな。

 それでユーグよ、どういう感じで迎え撃つ?〉


「うん、まずはブラブの落とし穴かな。それを闇魔法で隠していれば何体かは引っかかるから、その隙に残りを僕とブリューで相手するよ。

 落とし穴に落ちたフォレストウルフが3体以上だったらブラブは落とし穴の対処をしてね」


「ぐわぁん!」


「ゴブ!」


 ブラブがユーグたちの仲間に入ってから数日、ブラブは魔法の使い方を習得していた。それは属性を具現化する魔法と魔力操作で物質を操る魔法二つともである。まだ練度はそこまで高いものではなかったが、土魔法で落とし穴は作れるのである。闇魔法は純粋に闇を作り出すものと感覚に訴え認識を誤魔化す魔法が存在する。練度の低い闇魔法は、魔力察知などを使えばすぐわかるが、フォレストウルフは感覚だよりの生命察知しか使えないのでブラブの闇魔法でも十分隠せるのである。


「ゴブブ!」

 

「うん、準備できたみたいだね。

 一度に3体入っても出られないくらいの大きさだね」


〈うむ、魔法を覚えてそこまで経ってないのに、このくらいの大きさの穴を作れる練度は中々大したものじゃな。

 うん、ユーグ、ブリュー、ブラブ!そろそろオオカミたちもやってくるぞ!〉


 ユーグたちが迎え撃つ準備を終えてから少しして、風上の方からフォレストウルフがやってきた。フォレストウルフはオオカミ形の魔物であるため、嗅覚を頼りに狩りを行うことが多い。ユーグたちは魔力察知などでフォレストウルフの位置を把握していたため、罠を仕掛ける場所は簡単に決められたが、その術をもたないものは、フォレストウルフを狩るときに風上に注意している。

 

 フォレストウルフがユーグたちを確認すると、2体が飛び出し、1体はそのあとを追いかけ襲い掛かってきた。しかし事前に仕掛けてあった罠に先の2体が引っかかり、そのあとに続いていた1体は直前に気づき動きを止めたが、態勢を崩した。


「ブラブ!先のあの1体を倒して!」


「ゴブ!」


 その声にすぐにブラブは反応し、魔力操作による魔法でフォレストウルフの足元の土を動かし、脚を土に埋め動きを止めた。


「ゴブブ!」


 フォレストウルフの動きを止めてる隙に、ブラブの手元から土の矢が出現し、フォレストウルフに向かって飛ぶ。その矢がフォレストウルフに突き刺さるが1本では倒れず、ブラブは矢を3回連続で出現させ、フォレストウルフに突き刺さる。計4本の矢が突き刺さり、ようやくフォレストウルフの息の根が止まった。


 ユーグとブリューは後方にいた2体のフォレストウルフに向かっていた。ユーグは木の枝を魔力の長剣にし、ブリューも魔力を爪に纏わせる。まずブリューが片方のフォレストウルフに襲い掛かった。それは正に熊の獰猛さがわかる姿をしており、鎧袖一触でフォレストウルフを倒した。ユーグももう1体のフォレストウルフに切りかかる。大振りの斬撃ではフォレストウルフに隙を狙われため、小振りの斬撃でフォレストウルフに傷を増やしていく。徐々に傷のせいでフォレストウルフの動きが遅くなり、隙が見えるようになった。その隙を見逃さずユーグは、フォレストウルフの首に一太刀浴びせた。


「ふぅ、今回は魔法を使わずに剣だけで頑張ってみたけど、うまくできたかな?

 それよりブラブの方は大丈夫かな?」


 ブラブはフォレストウルフを1体倒した後、落とし穴に落ちたフォレストウルフたちを土魔法で倒していた。落とし穴の中から土の槍を生やフォレストウルフを串刺しにしていたのである。


「わぁ、思ったよりすごいやり方で倒してるね……」


「ゴブブ……」


〈まぁ、これも魔法の練習じゃな。でも敵を倒す手段としては有効ではあるな。

 ただ事前に落とし穴にこの槍を生やせておったら、もっと良かったな〉


「なるほどね。

 落とし穴に落としただけじゃ戦いに戻ってくるかもしれないから、槍があったら落としてそのまま戦闘不能にできるってことだね」


〈そういうことじゃ。たとえそれで倒せなくてもあの槍が刺さったら戦いには復帰できんのじゃ。

 よし、そろそろ解体して移動したほうがよいじゃろうな〉


「わかった!」


 フォレストウルフの素材となる部位は、皮と魔石である。しかしユーグたちが倒したフォレストウルフは、ブラブの魔法で穴が開いている3体とユーグが剣で傷だらけにした1体とブリューが倒した比較的きれいなままの1体である。ブリューの倒したフォレストウルフはきれいではあるが傷はついていたので、今回倒したものは魔石だけ回収して終えた。


「よし、解体も終えたから、移動し始めようか。もうちょっとでドライツェン王国に入れるかな?」

 

 

昨日と本日のお詫びとして、

本日と明日は3話ずつ投稿します。

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