480:落ちた先で
『ディフォーテイク大森林』の南側の大半を沈めるという大規模な罠に引っかかってしまった私達は『ギャザニー地下水道』の支流といってもいいような地下空洞に落下してしまったのですが、そこは籠ったような熱気と『ギャザニー地下水道』から漏れ出して来ている媚毒が気化して滴り落ちているようなとんでもない場所で……。
(油断していた…とは言いたくないのですが、キリアちゃんの本気度を舐めていたようですね)
イベントでの地形の変化を除けば建物を半壊にする事が出来たら上出来といったゲームが多いですからね、意図的に大規模な崩落を起こす事は出来ないといった先入観に囚われていた私は柔軟な発想で罠を仕掛けて来たキリアちゃん達に裏をかかれた形となってしまったのでしょう。
(まんまと嵌められてしまいましたが…ここは?)
アルディード女王達は地下水道や周囲の地形に魔方陣を刻んで『ルミエーヌ』の維持をしていたのですが、いくらなんでもキリアちゃん達が一朝一夕に同じ物を用意出来るとは思えなくて……『エルフェリア』の地下にある魔方陣を作る時に埋めた廃坑跡か地下水が流入して広がった亀裂か何かにサングデュールやディルフォレスを張り巡らして魔方陣の代わりにした結果……という事なのでしょうか?
因みに地下なのに周囲の景色が見えるのは壁に含まれている『リンニェール鉱』の影響なのですが、まだら模様に照らされ地下世界はまるで一つの生き物だと言うように収縮運動を続ける植物の根が張り巡らされていて……私が生きているのもウゾウゾと編み上がった植物の根っこに引っかかっているからなのですが、無事ではあるけど脱出も出来ないという最悪の状態になってしまったのかもしれません。
(今は考察より行動、ですが…この状態だとどうしようもないですね)
脱出しようと『魔嘯剣』を振るおうとしたのですが、流石に持っている武器をそのままにしておく程キリアちゃん達も甘くはなくて……根っこに取り込まれてしまった『魔嘯剣』を【淫気】で回収するにしても『歪黒樹の棘』が所々に生えているのでスキルが使いづらいですし、身体に絡みついている植物が私の魔力を吸い取っていってしまいます。
どうやら上陸部隊を一網打尽にしつつ大量の生贄を確保するという一石二鳥の作戦だったようで……魔力のドレインがあるとなると打てる手が限られてしまうのですよね。
(どう…しましょう?)
このままでは不味いと視線を動かすのですが、両手はやや後ろで拘束されたままですし、両足は大きく開かされた状態で固定されていて……まるで不格好な大の字で磔にされているような状態で天井からぶら下がっているのですが、周囲には蠢く根っこやら植物くらいしかないのでどうする事も出来ません。
というよりこれだけの事があってもリーダーPT経由の連絡事項や牡丹達からの連絡がないのですが……そう思って色々と確認してみたのですが、どうやらこの地下空洞の中では通話が出来なくなってしまうようですね。
(一応牡丹達の気配はありますし、大丈夫ではあるのですが)
そういうイベントが発生しているという扱いになっているのか『歪黒樹の棘』の影響なのかはわかりませんが、テイマーとしての繋がりやステータスの確認は出来ますし……なんとなく「あっちの方向に居る」という感覚があるので牡丹達は無事なのでしょう。
むしろ囚われている私と違って牡丹達は動いているような気配があって……スライムを物理的に捕まえるとなると何かしらの道具を使うかスーリアさんのように封じる為のスキルが必要になってきますからね、植物の根から脱出した牡丹達が私を救助する為にこちらに向かって来てくれているのでしょう。
(とはいえ…このまま捕まっているというのもどうかと思いますね)
他力本願というのも何ですし、何と脱出したいと思うのですが……そんな事を考えている私を逃がすまいというように、地下空洞を徘徊していたティベロスターやアシッドジェリーが……たぶん『ギャザニー地下水道』から紛れ込んで来ている個体なのですが、そんなモノがまともに動く事が出来ない私に向かって群がってきました。
(これは…まずい、です…ねっ!?)
こんな状態でモンスターに襲われてしまったら大変な事になってしまうのですが、武器は奪われ魔力も使えなくて……何とかモゾモゾと動いてみるのですが、藻掻けば藻掻くほど私の身体を捕えている植物の根っこが絡まり締め上げてきて、本格的に身動きが取れなくなってしまいます。
そうして息を漏らせば揮発した媚毒ガスを吸う事になってしまい……蕩けさせられた身体を舐め上げるように這い回るヒトデやドレスを溶かしていくスライムの感触に敏感すぎる身体が跳ねてしまうのですが、そんな状態で私の股間に張り付いて来たティベロスターの内側にある口から無数の触手が伸びて来て……。
「んっ…ぐっ、ぅう…っく!?」
細かな触手が皮の中に潜り込んで来たかと思うと、敏感なクリ〇リスを無理やり引っ張り出すようにじゅぽじゅぽと吸い上げ始めてしまいます。
(本当に…エッチなヒトデさんです…ね!)
そんなティベロスター達に触発されたのか、身体を拘束していた根っこが私の大事な所を押し開き……ティベロスター達の愛撫と媚毒のせいでトロトロになっていた私は女性を喜ばせる形をした触手を跳ねのける力が残っていませんでした。
「ひぃっ!?…く…ぉ…あっ、あんっ、あッ!?」
そうしてわざとくねらせ色んな所に当たるように挿入された触手が一番奥に叩きつけられると、体内の魔力が強制的に吸い取られて行くような感覚と弾けるような快楽の爆発に潮を噴き出しながら無様な絶頂をキメてしまい……引き抜かれる時のゾリゾリとした感触に身体が震えてしまい、咥え込んでしまった触手をきつく締め上げゴツゴツとした感触を感じてしまいました。
(はっ、ぁあ…ッ!?お、奥までじゅぼじゅぼ…じゅぼじゅぼって…あぁあぁああっ!!?)
プチュンプチュンと何度も奥を突かれる度に快楽の塊が全身を貫き何も考えられなくなってしまうのですが……プルンプルンと揺れる胸が這い回るティベロスター達の興味を引いてしまったのでしょう、乳肉をぐにゅぐにゅと揉みしだくように蠢きながら無数の小さな歯が敏感すぎる乳首にしゃぶりついて来てしまい、頭の中が真っ白になってしまいます。
(はっ、あぁああ…こんな、時に…胸まで、弄られたらッ!?ちくび…クリ〇リス、も…!?)
そうして前後の穴を犯されながら念入りに乳首やクリ〇リスを弄り回されると魔力のこもった母乳を噴き出してしまい、吸い取られるような射乳感に力が抜けていってしまうのですが……そんなタイミングで誰かの声が聞こえて来ました。
「なあ…何か聞こえなかったか?」
「なんだ、敵か?っていうかまあ…周囲は敵だらけだが」
意外と近くから聞こえて来た男性の声に根っこやティベロスター達の動きが緩やかになったのですが、背筋がヒュンとなってしまった私の心臓は緊張と恥ずかしさで五月蠅いくらいで……。
(た、助けを…ッぅ、っと、うに…)
もう少しで声を出せるといういうところで挿入を再開した触手に息が詰まるのですが、もしこんな状態で見つかってしまったらと思うと羞恥心が頭をもたげて来てしまい……声が出ませんでした。
(た、助けて…って、言わないと…いけない…の、ですが)
辺りはヌチュヌチュと湿った植物が蠢いていますし、地下空洞はかなり立体的で入り組んだ造りになっているので見つけるのは難しいのですが……距離としては通路二つ分というくらいで、声を上げれば気づいてくれると思います。
「いや、そうじゃなくて…女性の声っていうか?」
とはいえ自制心の強いスコルさんでもああなってしまった【蝕常】を発散している状態で気づかれてしまったらどういう展開になるのかは火を見るより明らかで……助けを呼ばなければという思いと見つかってしまったら大変な事になってしまうという思いが頭の中でグルグルと回ってしまい、そんな状態で全身を嬲られていると纏まる思考も纏まりませんでした。
「女性、ねー…できたら俺はエッチなモンスターにやられているまふまふを助けてそのお礼として…ゲヘヘ」
「ゲヘヘってお前…俺は天使ちゃんの方が良いな~あの童顔に巨乳って…何か妙に色気があるし、ぷるんぷるんと揺れる胸を見ているだけで元気になるからな…後は天使ちゃん達とよく一緒に居る金髪の…やばい、考えていたら出…ッ!?」
「って、おい…うわぁ…たしかに酷い媚毒ガスだが…流石に引くわぁ…」
「仕方ねーだろ!?少し擦れただけで…ウッ!?」
なんて会話をしているのですが、どうやら彼らは熊派が引き起こした崩落に巻き込まれたプレイヤー達のようで……拘束に関しては何とか脱出したのかそれとも最初から拘束されていなかっただけなのかはわかりませんが、あれだけの人が巻き込まれていたら色々なパターンがあったのだと思いますし、きっと彼らは比較的被害が少なかったグループに所属していたのでしょう。
そうして出口を探して彷徨っている彼らも地下空洞に充満している媚毒の影響で色々と大変な事になっているようで……そんな人達に助けを求めた場合にどうなるかを考えてしまうと身体が熱くなってしまうのですが、そんな妄想をしながらティベロスター達に身体を弄りまわされているとどうしても息が漏れてしまいます。
(私達の事を想像して…ッ、ぁ…こんな、状態で動かれたらおかしく…ぅッ!?はっ、ぁああ…っ!?)
ゆっくりと弱い所だけを集中的に責め立てるような動きに身体が硬直してしまうのですが、漏れる息すら聞こえてしまうのではないかと歯を食いしばるっていると緊張と気持ち良いのが合わさり訳が分からなくなってしまい……。
(は、早くどこかに…行って…イっ!?イっ…ひぃぅッ!?」
男の人にこんな姿を見られるのは恥ずかしいという気持ちが勝ってしまった私は触手達の愛撫を耐える事にしたのですが、彼らが通り過ぎるまで我慢しようとしている私の浅はかさを嘲笑うようにクリ〇リスを強めに弾かれてしまうと、とうとう我慢しきれずに恥ずかしい声が漏れてしまいます。
「ん?おい、やっぱり今何か…?」
(駄目っ、駄目…気づかれた…のに!?気づかれちゃうのにぃッ!?)
そして一度崩れてしまった状態では優しく乳首を啜り上げながらクリ〇リスをコリコリとされてしまうだけで声を抑えきる事が出来なくなっていたのですが、私には物音に気がついて近づいて来る男性達の足音にパニックになりながらも必死に耐える事しか出来ませんでした。
※誤字報告ありがとうございます(4/24)訂正しました。




