439:【グリモワール】の力と通りがかった鍛冶師さん
お昼過ぎから戦況が動くようですし、それまでに武器を修理しようと『イースト港』までやって来ていたのですが、どういう訳か牡丹とラディが競うようにドレスの中に入り込んで私の胸にしゃぶりついて来ていて……。
「ん~ふ~ふ~…ユリエルはスリスリされるのが好きなのよね~?」
(ぷーぷっぷっ!)
囁くようにそんな事を言ってくるラディとそんなラディに負けたくない牡丹が変な対抗意識を燃やしていたのですが、どうやら2人の喧嘩が変な方向性を持ってしまったようですね。
(あの、2人とも……それ、くらい…でッ!?)
とはいえ流石に人通りの多い場所で悶えていたら変な人になってしまうという事は2人も理解しているようで、弄り回して良いのは胸だけという謎の縛りを設けているのですが……周囲の人に気づかれないようにドレスの下に潜り込んで来ているラディの媚毒混じりの小さな手が右胸の乳輪の際どい所を撫でまわすと乳首がウズウズと顔を出してしまい、カクカクと足が震えてしまいます。
「は、はひ…」
そんな状態でキュっと乳首を捻られると変な声が漏れてしまいますし、傍から見ていると何処からどう見ても不審者然としていたのですが……レベルの上がった【神隠し】などのスキルが発動していますし、戦場が『エルフェリア』に移動した事によってプレイヤーの数が激減している事が功を奏しているのか、今のところ声をかけて来る人は居ませんでした。
(一応、【余裕綽々】や【泰然自若】は機能してッ…くれて、いますが)
それに【精神対抗(微)】や【ポーカーフェイス】の上級スキルであるこれらのスキルは動作の補助や周囲の人達に違和感を覚えさせないという……簡単に言うとごく普通に歩いているように見せかける事が出来るスキルだったのですが、いくらスキルが発動しているといっても変な動きをしたらバレてしまいそうですね。
というより、感知系のスキルを持っている人や注意深い人は「おや?」というようにこちら側に視線を向けて来ていて……揺れる胸に視線が集まっているのを自覚する度にジットリと身体が火照ってしまいますし、垂れた愛液が太ももを伝って恥ずかしい染みを作りだしていました。
(ぼた…ぁん、乳首…ぃ、伸び…っ!?)
それだけでも頭の中が茹で上がってしまいそうになるのですが、抱きかかえている牡丹がプックリと膨らんだ乳輪を嬲るようになぞりながら先端をチロチロ舐め回して母乳を吸い上げるという人間離れしたしゃぶり方で左胸を責め立てると、腰の奥までふわふわしてきて力が抜けてしまいます。
(このっ、ままだと…こんな所で…イッ!?)
私はザワザワとした喧騒から顔を伏せながら周囲の様子を窺うのですが、ドレスの下で行われている戦いは徐々にヒートアップしていき……頭と身体がフワフワしすぎて考えが纏まりません。
(な、なんとか…人気のない場所に)
強引に2人を引き剥がそうとすれば周囲の人にバレてしまうかもしれないという恐怖がありますし、私は必死に零れそうな嬌声を我慢しながら視線を走らせ丁度いい路地裏を探すのですが……。
「ふぃッ!?ゔッ、ゔぅ゙~~っ!?」
そんなタイミングでニュルさんの触手が絡みついて来て……きっと2人が弄り回しているのを見て参加して来たのだと思いますが、スカートの中に潜んだ触手がお尻の方に入って来ると、捲り上げられるような出入りする感覚と共にお腹が膨れて苦しくなってしまいました。
(こん、こんな…)
そんな状態だというのに、まるで示し合わせたように前だけは弄り回さない状態で歩き続けさせられるという……胸が揺れる度に牡丹とラディに引っ張られる事になり、お腹に力が入るとニュルさんの触手を締めあげてしまい……3つの快感がぶつかりあうように広がり、息が漏れてフラついてしまいます。
(い、いい…淫さん……も、なん…とか)
私は比較的中立の立場を取っている淫さんに助けを求めるのですが、ただただ呆れたようにため息を吐かれました。
『我が言ったからといって止まるような連中か?』
それはどこか諦めたような響きがあったのですが、淫さんまで諦めてしまっては暴走した3人を止める人が居なくなってしまいます。
(そうです…がっ、こ、このままだと…!?)
ジュボジュボと犯されるお尻の穴自体はただただ奇妙な感覚というレベルなのですが、直腸に直接流し込まれる媚毒が全身に回ると身体が火照って下腹部の疼きがだんだんと大きくなっていき……緩急を付けながら胸を揉みしだく牡丹とラディに乳首をピンと弾かれると少し強めの刺激が響いて、身体が跳ねてしまいました。
(みん、みんな…もぉおお)
こうなったら多少変な人と思われても良いので無理やり引き剥がそうと絡みついて来ている3人に手をかけるのですが、弱い場所を咥え込んだ牡丹やラディを引き剥がそうとしてもただただ乳首が伸びてしまうだけで……硬質化させた歯のような物でカミカミされるだけで快楽の波が押し寄せて来てしまい、甘くて優しい刺激が胸いっぱいに広がり力が抜けてしまいます。
(こ、この、ままだと…)
いくら人通りが少ないとはいえ何かしらのスキルを持っている人は私の異変に気付いているようですし、このままとんでもない失態を犯してしまう前に暴走している3人を落ち着かせないといけなくて……私は道行く人達にバレるギリギリのところで人気のない裏路地に入り、そこで我慢の限界を迎えてしまいました。
「ッーー~っ!!?」
そうして口元を抑えながら一際大きな絶頂をやり過ごすと愛液を噴き出しながらその場にへたり込んでしまったのですが、流石にやり過ぎてしまったとしょんぼりする牡丹とは違いラディはヘラリと笑っており……。
「あら~…ユリエルは堪え性がないのね~」
そんな事を言いながらドレスの中からラディが出て来るのですが、この辺りは種族による感覚の違いといいますか、イチャイチャするのはただの食事であるというファントムジェリーと人間の感覚の違いなのかもしれません。
「そうは…言いますが…ふー……少し、お灸をすえないといけないようですね」
ただいくら価値観の違いと言っても同じような事を繰り返されてはたまったものではないですからね、私はお灸をすえる意味合いを込めて【グリモワール】を開きました。
「何をするつもりなのかしら~?うふふ~楽しみね~」
ラディの場合は核さえやられなければ良いので「何が起きるのだろう?」といったように目を輝かせていたのですが……私はそんな反省の色を見せないラディに対して性感帯の付与を選択します。
「同じ事をしてあげますね」
「それは~…え、な、なに!?」
牡丹の時のように無条件での受け入れが無いので抵抗を受けたのですが、それでも無理やり魔力で押し切り震える手で1割程度のパラメーターを弄ると、全身が性感帯になるという未知の体験をしたラディが口をパクパクとさせながら蹲るように身体を震わせました。
「どうですか?これで弄られたらどうなるかがわかるようになったと思いますが」
「これ…んぎゅぃぃいいい!?ッ!?っーーー!!?」
そうして幼女の上半身と蕩けたスライムボディーの間にある割れ目の辺りに指を挿入すると、生まれて初めて挿入されるという感覚に身体を震わせるラディなのですが……あまりにも声が大きかったので、その口は反対の手で塞いでおきましょう。
「んぷっ、んんん!?んっ、ん゙ん゙ん゙ッ!?」
あと挿入したのは人差し指だけなのですが、押し返すようにキュウキュウと締め付けてくるスライムボディーを軽く揺するように挿入した指を前後に動かすと、ラディは小さな身体を必死にビクンビクンと震わせていて……イヤイヤというように私の腕を掴んで押し返そうとしているのですが、前ばかり気にしている間に尻尾の【擬態】を外してお尻の方から挿入してあげました。
「ッふぅーーー~~っ!!?」
とはいえ流石に尻尾を丸ごと入れるのは可哀そうですし、5本に分けてある内の1本をお尻のある辺りから挿入してあげるのですが、完全に油断してたラディはおもいっきり身体を仰け反らさせてビリビリと痙攣してしまい……流石にこのまま騒ぎ続けられると人が来てしまいますからね、会話を【意思疎通】の方に切り替えてもらいましょう。
(出来ますよね?)
ファントムジェリーと喋っていた時の感覚で会話をしていたのですが、【眷属】にしているのでラディには私の考えが伝わっていますし、淫さん達と同じように【意思疎通】での会話が出来る筈です。
「はひ、ふーっ、ふっ!?」
それでも思考がぐちゃぐちゃになってしまっているラディには私の言葉が伝わっていなかったのですが、このまま喋り続けているともっと酷い事をしますよ?と念を込めてみると……涙を浮かべるような顔で大きくコクコクと頷きました。
(わかった、わかったから待って~!これ…はっ、ぁああ!?お゙、お゙ぉ゙お゙お゙お゙っ!!?)
それと同時にこの辺りが良いのでは?という場所まで一気に尻尾を挿入してスライムの核を絡め捕ると幼女スライムの身体がプルプルと震えて……。
(わかりましたか?弄り回されるのも大変なんですよ?)
(わか、わかっ…たからぁああ…ごめんなさい~こんな快感知らないの~っ、はぁ、ああああ~ッ!!?)
ただただ気持ちよさそうな表情で蕩けているラディは心の底から反省しているようですし、私はツルペタの身体を撫でまわしながら胸の先端にも気持ちいポイントを作りあげると、乳房ともいえない薄い胸をクリクリと押し込みながら尻尾を出し入れしてあげました。
(なん…はうッ、ぁああ、ん゙をッ!?ぉおおおッ!!?)
すると「話が違う」というようにハフハフと息を漏らしながら震えていたラディの核が震えて泡立ち、ただただ気持ち良いという思念が【意思疎通】越しに伝わって来てくるのですが……そんなに思いが直接流れ込んで来てしまうと何だか私までムラムラしてきてしまいますね。
だからなのか、少し調子に乗って気持ちの良い所を弄り回してしまったのですが、攻めるのは得意でも攻められるのは初めてだったラディはあっさりと限界を超えてしまい……一際大きくブルブルと震えていたかと思うと意識を飛ばしてクニャリと脱力してしまいました。
『流石にやりすぎだ…加減しろ、加減を』
(ぷぃ~…)
そしてぐったりとしてしまったラディに対してあれだけ仲の悪かった牡丹までもが同情的な目をしていて……いつの間にか愛撫を止めていたニュルさんだけは我関せずというように触手をウネウネとさせていたのですが、とにかくこれでラディにも弄り回される辛さというものがわかってもらえたと思いますし、雨降って地固まるという事なのかもしれません。
(わかりましたか?これからは人の嫌がる事をしてはいけない…と?)
流石にそれだけ騒いでいると色々な人が近づいて来ていたので人気のない方向に逃げ込む事にしたのですが、ラディが意識を取り戻すまでの間に汚れた身体を洗い流しておき、目を覚ましてから改めて悪戯っ子達にお説教をしていると誰かが近づいて来るような気配があって……。
『ん、おい…あれは?』
最初は物音に気付いて誰かが探りに来たのかと思ったのですが、妙に辺りをキョロキョロしている見知ったドワーフのプレイヤーさんは何かを探しているというよりただただ道に迷っているようですね。
「…ドゥリンさん?」
そして路地裏に迷い込んで来た意外な知り合いに対して言葉を漏らしてしまったのですが……第一エリアに居る筈の鍛冶師のドゥリンさんがこんな所で何をしているのでしょう?
※擬態化の解除を書き忘れていたので、訂正ました(9/26)。
※誤字報告ありがとうございます(4/1)訂正しました。




