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357:熊派の蹂躙(グレース視点3/3)

 いきなり生えて来た巨大な茨のせいでスキルが使えなくなってしまい、熊派と魔物が物凄くパワーアップして辺りは大変な事になりました。


 こうなったらもう皆で一致団結して迎撃をと言う状況ではないくらい滅茶苦茶で、それでも中には周囲の人を鼓舞するように「茨に近づかなければ大丈夫だ!冷静に対処しろ!!」と注意喚起をしながら戦っている人が居たりとチームワークを発揮している人達がいるのですが、いきなり地面の下から生えて来る植物というのを以前目撃した事がある私からするとどうにも対処法が逆のような気がしてしまいます。


「あ、あの!アレを!!」

 ユリエルさん達とまふまふさんは協力して木の根っこを倒していましたし、たぶん黒い茨を倒せばスキルの封印を解除できると思うのですが……私1人が叫んだところで誰も耳を傾けてくれなくて、皆さん目の前の戦闘で手いっぱいで、ワチャワチャしている内に私も戦闘に巻き込まれて茨どころではなくなりました。


 そうして魔法の使えなくなったエルフの女王様達(N P C達)も茨の影響範囲から逃れるように後退し、それにつられるようにプレイヤー達もジリジリと北側に追いやられて行くのですが……その先(北側)は断崖絶壁なので逃げる場所がありません。


 少し頭の働く人は茨の無い毀棄都市(南東)方向に逃げて行くのですが、そんな人達を追い詰めるように熊派の人達が大暴れしていて、時々おもちゃか何かのように人が放り投げられたり悲鳴が聞こえてきたりと、そちら側に逃げる人は逃げる人で大変な事になっているようでした。


 つい先ほどのトカゲ人間さんや灰色おじさんが居た辺りからも激しい戦闘音が聞こえてきますし、飛来するハーピー達は魔法と弓持ちの多いエルフ達が何とか迎撃していて、森の方(ディフォーテイク)から押し寄せて来る魔物とプレイヤーの間でも戦が繰り広げられる大激戦で、ほんの少しだけプレイヤー達の頑張りで防衛側が押し返したりはしたのですが……これは熊派にしてやられたプレイヤー達が「やろう、ぶっころしてやる」とキレて特攻した結果であり、そのまま各個撃破されて散っていくので状況は悪くなる一方でした。


「ひっ…はっ!?このっ!!」

 そんな混沌とした渦に飲み込まれた私も目の前の戦闘に忙殺されるのですが、これはもう防衛戦に参加しているなんていう格好いいものではなくて、ワタワタと人の流れに押されるように後退している内に血走った目で武器を振るうゴブリン達が全力で襲って来ているだけで……それでも勇気を振り絞って剣を振り下ろすゴブリンの一撃をギリギリで避けて、その足を払います。


「GO…GOBUx!?」

 そしてステーンと転びかけたゴブリンにチョップ(盾の角)を入れるように地面に叩き落としてから息をつくのですが、囲まれている状態なのでそのままたたらを踏むようにしてバランスを取ります。


(数が、数が多すぎます!?)

 多少戦いにも慣れてきたのですが、それでもやっぱり多少程度ですし、人型の魔物というのは殴っている時の感触が独特すぎて嫌な感じです。


「GOBU!」


「GO!!」

 そうしてせり上がって来る胃液(吐き気)と躊躇いの隙間をつくようにゴブリン達が左右から殺到してきて、右側から襲い掛かって来た腰だめに槍を構えるゴブリンの攻撃は何とか盾で防いだのですが、そのままもつれ込むように押し倒されてしまい、続いて左側から跳び上がるようにナイフを振るうゴブリンが揉みくちゃになっている私とゴブリンの上に降って来て……。


「ひっ!?」


「GOBUx!?」

 やられる!?と咄嗟に頭を守るように両腕を掲げるのですが、その瞬間左腕から力が抜けるような感じがして、盾が爆発したかと思うと降って来たゴブリンが良い感じに盾の尖がった所にぶつかり吹っ飛んでいきました。


 たぶん無意識に(魔力)を込めてしまったのだと思いますが、爆発するように広がった『エルダーリーフ(盾の原材料)』が襲い掛かって来たゴブリンを弾き飛ばしたようで、周囲に居たゴブリン達もウネウネとうねっている盾を見ながら「何だこれは!?」みたいな顔をしながら警戒するように距離を取ります。


(え、あ…これ…どう、どうしたら?)

 多少茨から離れた(後退した)おかげで『藤甲の盾』の効果が発動したみたいなのですが、大きく弾けた事で盾がスキル(【小盾】)の範囲から外れてしまったのか制御不能に陥ってしまっていて、ウネウネと蠢く盾はゴブリン達ですら気味悪そうに遠巻きに見ながら邪険にされたりともう本当に踏んだり蹴ったりです。


「GOBUGOBU?」


「GOBUGO!」


「GOBU!!」

 そして気味悪そうに遠巻きに見ながらも襲撃のチャンスを窺っていたゴブリン達がもう一度襲い掛かろうと身構えたタイミングでムキムキマッチョのゴブリン(ゴブリンチャンプ)が声をかけたと思うと、襲い掛かろうとしていたゴブリン達は獲物を横から搔っ攫われたというような恨めしそうな顔をしながらもそそくさとその場を離れて行ったのですが……ゴブリン語で何か言われたのでしょうか?


(あ、えっと…と、とにかくいったん隠れて!)

 何とか助かったようなのですが、この頃になるともう魔物達の一方的な蹂躙が始まっていて、私は身を隠すように崩れ落ちたテントの中に隠れながら『藤甲の盾』の制御をしていたのですが、そんなタイミングで先程のゴブリン(ムキムキマッチョマン)達が撤退中のエルフの女王様達に襲い掛かっているのが見えました。


「くっ、こいつら…陛下だけでもお逃げをっ!ここは我々が!!」


「GOOOBUUUUxx!!」

 たぶんゴブリン達は女王様達を狙うように誰かに命令されていたのでしょう、そのおかげで何の関係もない私は放置される事になったみたいなのですが……それはもう多勢に無勢で、女王様にはエルフの兵士達が護衛についているのですが、茨の力でパワーアップしたゴブリン達によって1人また1人と倒されていくという……ここで格好良く助けに入れば凄いポイントが上がりそうな場面ではあるのですが、盾がモニョモニョしている私はそんな乱痴気騒ぎを遠くから眺める事しかできません。


「いいえ、こうなったら私も戦います…邪悪なるモノ達よ、退きなさい!この程度で力を封じたと油断した事を後悔させてあげましょう!」

 そんな私の申し訳なさを他所にエルフの女王様達は必死に戦っていて、パニックになってはいけないと気丈に振る舞うエルフの女王様からは気高さみたいなものが滲み出ていたのですが、詰め寄るゴブリン達は女王陛下のおっぱいとか身体の事しか見ていないのか嫌らしい笑みを浮かべて涎を垂らしていました。


 そうしてエルフの女王様達とゴブリン達の戦いが始まるのですが……この戦いはスキルの封印が無ければ女王様の魔法で決着がついたのかもしれませんが、茨の効果範囲から抜け出しつつあるといっても安全圏に逃げれたとは言い難い場所ですし、大きなゴブリン(ホブゴブリン)が女王様の魔法の餌食になっている内にムキムキマッチョなゴブリンが急接近し、こぶしを握ります。


「っ!?」

 襲い掛かるゴブリン達と防戦一方の女王様達、どう考えても魔法職っぽい女王様と接近戦が得意そうなムキムキマッチョマンの殴り合いになると勝負にもなりません。


 お腹に一発、それで体勢を崩したエルフの女王様の腕を捻って地面に叩きつけるとムキムキマッチョマンが後ろから覆いかぶさるように押さえつけてしまい……エルフの兵士達も「陛下!?」と駆け寄ろうとするのですが、そんな彼らにも無数のゴブリン達が襲い掛かり助け出す余裕がありませんでした。


「ヨクモ、オオクノドウホウタチヲコロシテクレタモノダ…ト、イイタイガ…」

 そして私はゴブリンがカタコトとはいえ喋った事に驚いて両手で口を塞いだのですが、このムキムキマッチョマンはボス(偉いゴブリン)か何かなのでしょうか?


「くっ…たとえどのような辱めを受けようと、私達の気高き魂は貴方達に屈する事はありません!」


「ソレハ、イイ…ナカナカノハネッカエリダガ…マズハソノカラダニワカラセルトシヨウ」


「貴方は…何を!?」

 そうしてムキムキマッチョは女王様のたわわなおっぱいを後ろから鷲掴みにするのですが、戦闘中の破廉恥な行為にあちこちから悲鳴と怒声があがり、揉まれた女王様の顔が朱色に染まります。


「コンナオオキナモノヲブラサゲナガラヨクタタカエタモノダ」


「これ…はっ、く…生命力の象徴である神聖な…貴方達のように邪な目で見るものでは…ッ!?」

 四つん這いに組み伏せられた女王様が気丈に反論するのですが、そんな強がりをどこ吹く風と言うようにニヤニヤと受け流すと、覆いかぶさっているムキムキマッチョマンのゴツゴツした指が白い乳肉に食い込んでいき、乳首を擦るように指が小刻みに動いたかと思うと女王様の身体がピクンと跳ねました。


「そのような不浄な手で触るのは…やめなさい…それに、ん、そちらは…触れてはいけない神聖な…」

 嫌悪感に眉を顰める女王様なのですが、股間に伸びる手を跳ねのける力はないようで、首筋を舐められプリプリしたお尻に大きなオチ〇ポを擦りつけられては額に大粒の汗が滲み、徐々に息が荒くなっていったかと思うと悩まし気な吐息が漏れました。


 それと同時にあちこちから「陛下が…」と落胆したような声が聞こえて来るのですが、そんな周囲の声が聞こえたのか羞恥に染まる女王様は唇を食いしばって必死に耐えていて、その様子を楽しそうに見ていたムキムキマッチョマンのゴツゴツした指が繊細に蠢き、頑固な女王様を突き崩しにかかります。


「スコシイジラレタダケデコレダケヌレルトハ…エルフトイウノハトンダインランナシュゾクダナ」


「それ、はっ…訂正しなさい!これはただの…んんっ、生理的な…反応です!!それより汚らしいそのイチモツを擦り付けるのをやめなさい!!」

 言われて羞恥に悶えるエルフの女王様は後ろから覆いかぶさる巨大なムキムキマッチョマンを押しのけようと藻掻くのですが、力ではどうやっても勝てずに良いようにされてしまい、その度に女王様の端正な顔が歪みました。


「オオ…ソウヤッテコシヲフルト…モシカシテ、サソッテイルノカ?」


「誰が…黙りなさい…んっ…ッ…こんな事をしても、私達はアスモダイオス(魔王)に屈する事は…あぁっ!?やめなさい、これ以上は本当に…」


「デカイムネヲスコシイジッタダケデマ〇コガヒクヒクシテ…ジョウオウサマハヨホドタマッテイタヨウダナ」

 ゴツゴツした指に弄り回される度にエルフの女王様が言葉を詰まらせるのですが、見せつけるようにかざす指には恥ずかしい液体がついているのが遠目にも丸わかりで、反論しようにも口を開いたら卑猥な言葉が飛び出てきそうだというように必死に耐えていて、ギリギリまで耐えていて、もう限界といったところでムキムキマッチョマンは手を止めます。


「オマエバカリガキモチヨクナルノハヨクナイ」

 そうしてクリ〇リスをクリクリと刺激しながらムキムキマッチョマンは女王様のお尻にオチ〇ポを擦りつけながらニヤリと邪悪な笑みを浮かべるのですが、その意味を理解したエルフの女王様は顔を真っ青にして叫びました。


「なっ!?ヤメッ…なさい!!?それだけは…あ゙ッ、アぁッ!!?ふ…ッぐぅぅううッ!!?」

 そうしてエルフの女王様の濡れそぼったオマ〇コにいきり立つ巨大なオチ〇ポが無理やりねじり込むように挿入されてしまい、その一突きだけでいってしまったのか女王様は愛液を撒き散らしながらのけぞり……その身体を無理やり押さえつけたままムキムキマッチョマンは満足そうに息を吐きました。


「この、程度で…あっ、ああ、わ…私はいったりなどしま…せんっ、負けは…ッ!?貴方達の汚らしいモノでなんて!!」

 そうしてムキムキマッチョの大きなオチ〇ポが奥を突く度に甘く媚びるような声が漏れてしまい、ビンビンに立った乳首をキュゥゥと抓りながらムキムキマッチョマンが腰を振るうと女王様の声が甘く蕩けていくのがわかるのですが、これがゴブリンと言う凌辱する事に長けた種族の特性なのか、あんなにも凛々しかった女王様の弱点がわかっているように的確に弱い所を弄り回して広げていきます。


「ッーーー!!?」

 声を抑えながらもビクンビクンと身体が跳ねてしまっている女王様の顔は蕩けて弛み切っていき、硬くて太いのがしつこくグチュグチュと出し入れされる姿に失望の声があがりました。


「フ…ッ、ソンナニシメツケラレタラスグニデチマウナ」


「な゙っ…!?何を考えているのですか、今すぐ抜きなさい…抜きーッ!?ツ!?ッッ!!?」

 そうして最後の仕上げだというように巨大なイチモツが気持ちいい所をしつこくグチュグチュして、ねじり込むようなムキムキマッチョマンの白濁した精液が一番奥に吐き出されるのと同時に女王様も一緒にいってしまうのですが……どちらが勝者であるか見せつけるような交尾にゴブリン達がヒートアップしてしまい、あちらこちらからゴブリン達の雄叫びが上がります。


「GOBUー!!」


「GOBUGOx!!」

 そうしてエルフの女王様が陥落した後は男は殺して女は犯してという絶望の宴が始まるのですが、崩れたテントの下に隠れていた私の事も見つかっていたようで、大きなゴブリンと数匹のゴブリン達がニタニタと笑いながら迫ってきて……この時の私はもう腰が抜けていて(実はM P切れで)、逃げる事もできなくて……。


(このまま…っ!?)

 私もやられるのかもと目をギュッと目を瞑ると、風を感じました。


「GOBx!?」

 驚き目を見開いた先には薙ぎ払われて散っていくゴブリン達と軽やかに地面に着地した黒いドレスの女神様が見えて……。


「大丈夫ですか?」


「ユリエルさぁ…ん」

 何事もなかったというように微笑むユリエルさんのいつも通りすぎる姿に気が弛んでしまって、これでもう大丈夫なのだと涙が溢れてきて、私は自然と笑みを浮かべながらユリエルさんに抱き着いてしまいました。

※主人公参戦、次回からユリエル視点に戻ります。

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