313:第一エリアへ
※ユリエルとスコルさんの体勢について、尻尾ごと抱きしめているような状態を想定していたのですが、スコルさんの体格やパワー的に難しいような気がしたので尻尾の上に乗っているような状態になりました。前話は修正済みです。
ゲーム内時間が夜中という事もあり日光を気にする事なく影の中を移動していた私達は最後の呼吸地点からラストスパートをかけていたのですが、第二エリアに来た当初は樹海に囲まれた広場にポツンと建っているだけだった洋風の東屋や周囲の臨時テント群もキャンプ地の拡張と共に着々と整備が進んでいるようですね。
立ち並ぶ木製の小屋や倉庫、東屋を囲む簡易な柵、行儀よく並んでいるプレイヤー達が順々に見張りの兵士達にギルドカードを提示して移動用の魔方陣に乗っていくのを横目に眺めながら、影の中に潜む私達はその列を迂回するように移動して人気のない方向からポータルに近づきます。
ある種の割り込み行為ではあるのですが、私達が姿を現す方が迷惑をかけてしまいますからね、ポータルに時間あたりの人数制限がないので目を瞑ってもらう事にしましょう。
『………』
そういう事を頭の片隅で考えていたのですが、この辺りまで来ると息が上がってきてしまい私は無言で影の中を泳ぎ続けているような状態で、人より大きく前に飛び出している胸の先端がザラザラした影の粒子に擦れるだけで頭の中が真っ白になりそうでした。
(もう少し、なのに…今、いったら…本当に…っ、動けなく…っ!?)
ギリギリ下半分を覆っているチューブトップドレスは押さえていても胸元が擦れて捲れ上がり、柔らかくプニプニとしたサンドペーパーのような粒子がドレスの隙間から入って来て容赦なく身体と意識を削っていこうとするのですが、耐えきれずに甘い息を漏らしてしまえば溺れてしまうので必死に泳ぎ続ける事しか出来ません。
(動くと…ッ…擦れて…息が…)
一度意識してしまうとゴリゴリと擦る感触が私の身体を責め立てていき、単純な運動だけではかかないような汗やら股間の染みやらが滲み、種族的な特性のせいで溢れた母乳によってヌメリが増した感触に私の思考は塗り潰されていきました。
(口の、中に…っ)
無意識に酸素を求めて口を開けば影が口の中に入り込み口内に溜まった涎をしゃぶるように蠢き、ツブツブの絨毯で敏感な乳首がゴシゴシと擦り続けられているような終わりのない連続した軽い絶頂の中を泳いで進もうとしても、まともに進める訳がありません。
『頑張れ、もう少しだぞっ!』
(ぷー!)
頭の中が真っ白になって力尽きそうになる度に牡丹と淫さんが応援してくれるのですが、2人が下手に動くと地上に飛び出してしまいますからね、本当に応援だけです。
(2人とも…ありがとう、ございます…)
それでも応援をしてくれている2人の言葉を励みに何とか歯を食いしばりながら意識を繋ぐのですが、今まで感じた事のないゾリゾリとした感触によって剥き出しの乳首が責め立てられると身体が跳ねてしまい、息が上がります。
(息は、続くのですが…)
それだけで厳しいというのに、この刺激は前後するのではなく進めば進む程吞み込まれ続けているような奇妙な感覚で、ただでさえ感じた事のない刺激を我慢する方法がわからないというのに、身体をなぞるように流れる粒子は小さな突起すら見逃さずに擦り上げてきて……刺激に負けてお尻を引いてしまえば背中に張り付いているスコルさんのギンギンにそそり立つ立派な肉棒がムニュウと尻尾と腰の付け根辺りに押し付けられて顔が熱くなります。
(そんなに…切なそうに押し付けないで欲しいのですが…)
身体を離そうとすれば熱く充血したスコルさんのモノが影に擦れてしまうとか、密着させて少しでも刺激を和らげようとしているのだという事はわかるのですが、押し付けられている私の事も少しは考えて欲しいものですね。
しかも私がバランスを取ろうと身体を動かすとスコルさんの股間にあるモノがムニュムニュと尻尾の付け根辺りに擦りつけられてしまい、まるでお尻の割れ目をなぞられているような感覚にゾクゾクしてしまい、その震えに合わせるようにスコルさんも小さく震えて必死に我慢をするように歯を食いしばりました。
何か私の方が虐めているような奇妙な状況と首筋に当たる狼の毛がくすぐったくて変な笑みが浮かんでしまうのですが、少し角度を変えると入ってしまうのではないかという緊張感と、入ってしまった時に訪れる快楽を想像してしまうような状況に頭の中がバグりそうになります。
『ちょちょっと…ユリちー…少し休憩しない?』
そんなタイミングでスコルさんが情けない顔をしながらそんな提案をしてくるのは滑稽でもあり怖くもあるのですが、下半身を元気よくそそり立たせながらか細く耐えている姿は何か可笑しいですね。
『こんな所で休憩ですか?』
スコルさんもそろそろ限界なのでしょう、私の汗なのかスコルさんの先走り液なのかよくわからないくらいにヌルヌルになったナニかはパンパンに腫れあがっているように硬くなっており、少しでも動いたら爆発するというような切羽詰まった様子でスコルさんは首筋に顔を埋めるように目を伏せました。
『そのー…おっさんちょっとさわりがあるというか限界というか…』
言いながら体勢を変えようと肩に乗せていた前足の位置を変えるスコルさんなのですが、下手にバランスを取ろうとすると股間のモノが私の尻尾にコリコリされてしまい、ヘラリと誤魔化し笑うような余裕のない笑みに下腹部がキュンと熱くなってしまうのですが、もしかして私って意外とSっ気があったのでしょうか?
『もう少しなので頑張ってください』
駄目といわれると逆に虐めたくなるような気持ちがムクムクと込み上げてきてしまうのですが、それとは別に最後のひと泳ぎ、もうほんの少しで魔方陣に触れられるか触れられないかという所まで来ているので今更引き返す訳にはいかないと正論ぶってみせるのですが、何か自分でも知らなかった一面を知れたような気がしますね。
『わかった…けど、ほんとーに、向こうに行った後に一度休憩しない?このままだとお互いに色々触りがあるというか触っちゃっているというか…おっさん色々と限界なんだけど』
そんな風にワタワタと慌てるスコルさんが面白かったのですが、とにかく一旦無駄話は横に置いておき、私達はこっそりと移動用ポータルの魔方陣に触れる事にしました。
『わかりました、向こうに到着したら一旦休憩にしましょう』
移動先の決定はスキルを使用しているスコルさんが持っているのか、特に私が操作したりせずにスッとした浮遊感に包まれお互いの身体が重なりあったような感触があるのですが……。
『っ…これ、だめだめユリちー…ちょっとたんま!?ホントにッ!!?』
ズッと突き刺さるような感触が最後のダメ押しになってしまったのか、振り絞る理性と欲望の間でビクンビクンと果ててしまったスコルさんはいきなり私の背中にしがみつき熱い液体を大量に放ちました。
『ッ…』
肩に乗せているスコルさんの前足から伸びた爪が肩に食い込み息が漏れてしまうのですが、我慢して我慢した後の開放は長くて多く、ビュルルルと元気よく背中におもいっきりかけられた事への不快感はあったものの、それを押しのけるようなゾクゾクした嗜虐心が湧き上がって来たりと、自分の感情に整理がつかないまま王城の一角にある東屋に設置されている巨大な魔法陣の上に到着していました。
(っと、早く移動しないといけませんね)
影に入ったまま移動できたので見つかる事はなかったのですが、気配を完全に消せる訳でもないので何人かがキョロキョロしていますし、こんな疑似SEXをしているような状態で発見される訳にはいきません。
そんな状況である事を意識すればするほど顔がカッと熱くなるくらい恥ずかしくなるのですが、幸せそうに背中にへばりついているスコルさんの様子を見ているとまあ良いかとも思えますし、小言は後にして今は無心で泳ぐ事にしましょう。
『ま、まってユリちー、本当に、今、おっさん大変な事に…』
ほとんど無意識なのかグニグニと押し付けて来るフニャっとしたモノは一度出し切って敏感になり過ぎているのか、粒子が擦れるとビクンビクンと大げさに跳ねてまたムクムクと大きくなっていたのですが……今はそんな事に構っている余裕はありませんね。
『もう少しですから、頑張ってください』
ここまで来たら最終的な目的地までもうすぐですからね、余韻に浸りながら涎を垂らして脱力しているスコルさんを背負いながら私は人気のない場所まで頑張って泳く事にしました
※水泳はどうしても苦手なユリエルでした。そして本年度の更新はこれにて最後となり、来年度の更新は三が日後、4日の20時更新の予定です。
これからも引き続き変わらぬご愛顧をいただけますようお願い申し上げるのと同時に皆さんよいお年をお過ごしくださいで締めさせてもらいつつ、☆や良いね、感想などを頂けましたら猫のやる気が上がり小躍りいたしますので気が向いた時にでもよろしくお願い致します。
※少し修正しました(12/30)。




