300:丸洗い
にじり寄る私の前には尻もちをつき上半身が裸のままワタワタと後ずさるグレースさんがいたのですが、世間的に同性婚が当たり前になってきていると言っても同性同士というのに忌避感がある人もいる訳で、いくら治療の許可は得ているとはいえ無理強いするのは今後の関係性を考えると悪手でしょう。
というより同性だろうと異性だろうといきなり肌に触れられたら普通は嫌がりますからね、最近色々とあり過ぎて倫理観がおかしくなってきている気がするので注意しないといけないのですが……それでも据え膳食わぬは何とやらとも言いますし、ここまで来て手を出さないというのは私の空腹度と種族的にも厳しいと言わざるを得ません。
(グレースさんの純粋さに付け入っているようで心苦しいのですが、私もいっぱいいっぱいですし)
そう心の中で謝罪しながら詰め寄るのですが……どうやらグレースさんは私の事を信じ切っているのか呆けた様子で、それでいて媚毒塗れでギリギリの状態にある身体が火照って潤んだ瞳で弄られる事を期待しているように見つめ返してきて私を誘いますし、こんな状態で放置しておいた方が生殺しになる可能性があるのでお互いスッキリするべきですね。
(だといいのですが)
そんな風に自分の都合の良いように物事を考えるのですが、これ以上あれやこれや考えるのはグレースさんというご馳走を前にしたままでは失礼にあたりますし、多少の抵抗はその身体ごと説得してその精気を頂いてしまう事にしましょう。
「それじゃあ、身体の媚毒を洗い流していきますね」
それにこれはブレイクヒーローズへの変な信頼感と言いますか、こんなゲームをしているからにはグレースさんもそういう事に対する期待というのも多少はある筈ですし、本当にそういう事が苦手で嫌いならプレイ自体していないと思います。
そういう事にしておいて、私はグレースさんが驚かないようにもう一度簡単に説明すると新しく【水魔法】で水球を作り出しました。
「あの、やっぱり……ひゃッ!?」
それを見ていたグレースさんは遠慮するように口を開きかけたのですが、私は意図的に顔と髪を洗う事で無理やり黙らせます。
「すみません、冷たかったですか?」
ここまで昂った気持ちを中途半端なところで止める事が出来ませんからね、わざととぼけたような見当違いな事を言いながらゆっくりと肌を揉み洗うように水球を動かすと、グレースさんはくすぐったそうに身を捩りました。
「い、いえ…少しびっくりして……それに、くふっ、ひゃ…くすぐっ…たくて」
こんな意地悪をされているのに健気に耐えるグレースさんが可愛くてその身体にキスをしたくなるのですが……いきなりキスをしたらただの危ない人ですからね、自制しましょう。
「多少くすぐったいかもしれませんが…我慢してくださいね」
自分にも言い聞かせるようにそう囁きながら、私は意図的に硬い所と柔らかい所を作り出した水球でゆっくりとグレースさんの身体に付着している媚毒を洗い流していくのですが……全身を舐めとるような少し弾力のある水球の全身愛撫に対してグレースさんは時折小さく身体を震わせました。
「は…はい…ぁっ、でも、少し…はぁぁっ、あぁ…っ、くすぐっ、たいです」
洗い流しているだけという私の言葉を信じ切っているグレースさんは必死に耐えてくれているのですが、身体が昂ってきてしまっている事は滲む汗とタイツに広がるシミのせいで一目瞭然ですね。
そんな治療行為?で気持ちよくなってきてしまっている事が恥ずかしいのかグレースさんは視線を外してモジモジしていたのですが……最初はくすぐったそうにしていたものの徐々にその愛撫を受け入れはじめ、首筋や腋などを時間をかけて優しく擦りあげ続けていると徐々に甘く蕩けた声を漏らし始めました。
「それじゃあここも媚毒塗れになっていますから綺麗にしていきますね」
防御の固そうな場所は擽る程度にしていたのですが、そうした軽い愛撫にグレースさんが慣れてきて物足りなさを感じてきたあたりで水球をニュルニュルと胸に絡みつかせると、何食わぬ顔で今までお預けにしていた乳首への刺激を開始します。
「あの、ユリエルさん!?ふぁあああっ、あぁっ、ああんっ!?ま…まってください!なんで乳首…ひゃぁんっ、はっ、ふぁああ~っっ!!?」
そのまま胸を絞るように水球をゆっくりと回転させると、媚毒の影響と冷たい水の愛撫によってピンっと尖った乳首が不規則に回転する水のゴツゴツに押し付けられてしまい、グレースさんは悲鳴のような甘い声をあげながら一度目の絶頂を迎えました。
「なんでって、ここも媚毒が塗りたくられているからですよ…ちゃんと洗い流さないと」
そしてさも当然だというように乳首をクニクニと責め立てたまま私は嘯いて、胸だけに刺激が集中しないように胸と腋の境界線をなぞり上げるとそれだけで脳の芯がキューっとなったのかグレースさんはゾワゾワと肌を泡立たせたまま両目をギューッと瞑ってしまい、喘ぎ声を我慢するように否定の言葉を飲み込みます。
「そう、なんで…ひぃ、あぁあぁんっ、はぁっ、あんっ、あっ!?」
簡単に信じ込む純真なグレースさんが軽く絶頂する度に漏れ出す甘美な精気の味に酔いしれた私はブレーキが掛けられなくなってしまい、その火照って汗が浮かぶ首筋から背中、そして胸や腋などの敏感な所を何食わぬ顔で洗い流していくのですが……いつしか執拗に続けている乳首への刺激と肌の愛撫が繋がってしまったのか、少し腋をくすぐっただけでも軽くいってしまうくらいまでグレースさんの身体が堕ちてしまいました。
「はひっ、はぁーっ、はぁ…っ、ふ…ぅう…ッ、ああっ、ぉぉお゙お゙お゙っ!!?」
それでも「気持ちいい」という事を認める事は恥ずかしいのか、グレースさんは切なげに身体を揺らして少しでも刺激を逸らそうと抵抗を試みており、その精神力はなかなかのものと言わざるを得ませんね。
「もうすぐ綺麗になりますからね…頑張ってください」
とはいえピッタリと張り付けた水球はその程度の動きでは振りほどく事はできませんし、【呪印】が発動している身体は撫でられるだけで簡単にいってしまい乳首を抓るだけで簡単に手玉にとれてしまいます。
「すみまっ、はっ、ふっ…お腹…はぁああっ、んっ、ぁああっ、せ…おっぱいぃっが、切なく、て…ぇてッ!!」
たぶんブレイクヒーローズを始めるまでは胸だけでいった事がなかったグレースさんは自分の身体の異常に戸惑いながらも水球の動きにいちいち反応してしまい、ただの治療行為に何度も何度もいってしまっている事に謝罪の言葉を口にしながら喘いでいるのですが、もう何を言っているのかよくわかりませんね。
そんな頭の中が蕩けてしまったグレースさんの汗ばんだムニっとする下腹部に手を当てたのですが……すでに触れられる事に対する忌避感といいますか、抵抗する力のないグレースさんは「なんだろう?」みたいな顔を一瞬しただけで、むしろ期待感の方が強いのか口元がわずかに緩みます。
「それじゃあ身体の中から媚毒を抜きますね、ちょっと身体が熱くなるかもしれませんが……頑張って耐えてください」
「ひょっ、まっ…!?ぉお、お゙ッ!!?あ゙、ぁあ゙あ゙あ゙ッッ!!?」
そんな噓をついて【搾精】を放つと、今まで何とかギリギリ耐えていたにグレースさんが下品な喘ぎ声を上げてビクンビクンと弓なりになるくらいに背を逸らしてしまい、タイツの保水力を越えた愛液が飛び散りました。
「ユリ、ゆり…さんっ、まって、まっ…いっ…ちが!?ひぃ、う、うぅうううッッ!!?」
女性の大事な所を直接弄り回されるような鋭い快感に一瞬で昇り詰めたグレースさんは甘い絶叫を繰り返し面白いようにビクンビクンと跳ねまわるのですが……手のひらを介して流れ込んでくる瑞々しい青果のようなグレースさんの精気を前にして【搾精】を止めてあげられる訳もなく、私は聞こえないフリをしながら溢れる精気を搾り取るようにグリグリと子宮を押す手のリズムを変えて外側から責め立てていきます。
「お゙…っ、お゙ぉ゙ぉ゙お゙、いくっ、いって、ユ……前、なのにぃっ…ッ!?はひぃッ、ぁああああっ!!?」」
よがり狂うグレースさんは涙やら涎を垂らしてとても気持ちよさそうなのですが、あまり酷い事をすると嫌われてしまうかもしれませんし強制ログアウトが発動するかもしれませんからね、そのギリギリのラインを見極めながら私は渋々手を放しました。
「はい、これで一旦終了ですが……大丈夫ですか?」
「ふぁっ……ぁあ…ぃ…」
最後まで「これは治療の一環です」という態度を崩さずに私はしれっと聞いてみたのですが、甘ったるい余韻に浸るグレースさんはそれどころではないようですね。
まあそれでも「何とか終わりました」というように徐々に意識が戻ってきたのですが、ちゃんと意識が戻ってきたところで私はニッコリと笑います。
「落ち着いたようですし、次は上半身の傷をポーションで治してから…最後に下半身の水洗いと治療ですね」
そう宣言するとグレースさんは「ひぃう!?」と小さい悲鳴をあげて淫装さんが『鬼か…』とポツリと呟いていたのですが、まだ上半身の媚毒を洗い流しただけですからね、当然治療は終わりではありません。
「ひっ!?も、もももうだだだいじょー…ぶっ、ですから!!」
上半身を丸洗いされただけで大変な事になっているグレースさんは結構本気で逃げ出そうとしているのですが、ガクガクと震える手足では上手く立ち上がれないようですね。
「そういう訳にもいかないと思うのですが…」
そしてそんな藻掻く姿を見ながら私は呟くのですが、このまま媚毒と愛液まみれの下半身を放置していたらグレースさんが大変な事になってしまいますし、それに私がまだ楽しめきれていません!
「淫さん、捕まえてください!」
『い…インさん!?淫さんとは我の事か!?我の事を好き勝手使いおって!いくら着用者だからといって調子に乗るでないわ!ええいくそっ!!』
なんだかんだいって私も媚毒に侵されているので力が入りませんからね、拘束は淫装さんに任せる事にしたのですが……愛称で呼んだので怒られてしまいます。
(そう言いながらもしっかりと捕まえてくれるのですよね)
女性を襲うというのが【淫装】の習性なのかもしれませんが、スカート翼を残して残りのドレスの形を変化させて逃げようとしていたグレースさんの身体を固定してくれる淫装さんは気が良いといいますかノリがいいといいますか……とにかくワタワタと後ずさりするグレースさんを捕まえて洗いやすいように身体を浮かしてくれました。
『お前の考えている事はちゃんと聞こえているからな!!』
そう怒鳴りながらもちゃんとグレースさんを拘束してくれていますし、とにかくこれで問題なく治療を続ける事が出来そうです。
「じゃあ続きを始めますね」
「ま、まってください、こっちは本当に…その、駄目で…!」
叫ぶ淫さんの事は放っておく事にして私はグレースさんに向き直るのですが、流石に下のガードは固いですね。
それでも淫さんに拘束されながらも股間を隠そうと真っ赤になっているグレースさんは可愛かったですし、いきすぎて力の入らない両手で必死にタイツを掴んでおもいっきり抵抗するグレースさんから衣類を毟り取るのは楽しかったのですが……とにかく淫さんと協力して問答無用でグレースさんをひん剥くと、私は下半身の洗浄と治療を始めました。
「安心してください、ピカピカに磨き上げてあげますので」
そうして無理やり脱がしたタイツと下着も水洗いすると全裸になったグレースさんが必死に股間を隠そうとしていたのですが、身体の方はすでにこれから起きる事に期待してしまっているのか膣口からは媚毒混じりの愛液が溢れてきていて、そんな所を私に見られているという事に羞恥心を感じているグレースさんは真っ赤になって叫びます。
「じゃなくて、その、あ、ちょっとまっ…あっ、アーーーッッッ!!」
抵抗するグレースさんを見下ろしながら牡丹が「ほどほどにねー」と呟いていたのですが、一通りイチャイチャしたついでに膣内に塗りこめられていたジェリーローパーの媚毒も綺麗サッパリ洗い流して、グレースさんがぐったりと意識を失う前に何とか無事に治療を終える事ができました。
※【淫装】は人の弱い心に付け込み堕落させるモノですが、着用者が清く正しい心を持ち続ける事が出来れば装備品の力を引き出してくれる有能なスキルです。少なからずスキルの説明文にはそれっぽい事が書かれています。『翠皇竜のドレス』の場合は自己修復能力の向上と耐性の強化とスカート翼などの動作面での補助機能が強化されるのですが、ユリエルが清く正しい心を持っているかはわかりません。
※少し修正しました(12/4)。




