267:空腹度と補充の方法
私は種族特性のせいで火照った身体を鎮めるために宿屋の中に駆け込み部屋の鍵をかけておいたのですが、周囲の視線が無くなっただけで気が弛んで息が漏れてしまい、ガクガクと足が震えて股間から恥ずかしい液体が垂れてその場にへたり込みそうになりました。
(宿屋の人にはかなり怪しまれてしまいましたが…それでも…)
駈け込んで来た私達に対して何事だというような困惑した顔をしながらも、振りまいている魅了のせいで店員さんは私の肉体に対して欲望にまみれた視線を向けてきていて、その瞳を思い出すとゾクリと身体が震えてしまいます。
「ぷー?」
カッと熱くなる身体にもう頭の中がおかしくなりそうで、そんな私を見かねたように牡丹が「大丈夫?」と触手を伸ばしてきて、6本の太い触手が私の身体を絡めとりベッドに運んでくれたのですが……それから触手の先端は絨毛のように形を変えて首筋から背中を、そして腋をとまるで汗を舐めとるように撫でまわし始めると、恥ずかしさとゾクゾクとした感覚が駆け巡り、身体が跳ねます。
「ぼた…あっ、あっあっ…はっあ゙ぁっ…くっ、んぅんッ!!?」
牡丹は開いている部分以外は衣類の上から愛撫してくるのですが、着ているドレス自体が私の身体を嬲るような形状をしていますし、汗や愛液によって湿った衣類を擦られると食い込んだ糸が擦れて容赦なく私の身体を責め立てました。
(厭らしい音が…溢れて…)
まるで性感帯の一つ一つを呼び起こすような丁寧な動きに激しさはなかったのですが、私の弱い所を的確に責め立てられ続けると次第に頭の中が牡丹の触手によって埋め尽くされていきます。
そうしてニチャニチャと厭らしく糸を引く触手が全身をまさぐり、性感帯になっている尻尾にも絡みついてきたりと搾り上げられると、徐々に身体の奥底から湧き上がる熱がお腹の底に溜まってきたのですが、その事ばかりに意識が向いていると胸に伸びてきていた触手の先端がトロリと開き、尖り大きくなった私の乳首がパクリと咥えられました。
「っーー…あっ、んんんっ!!?あ゙っあ゙っ…く、ぁああ…」
細かく無数の乳歯のようなツブツブに乳首を噛みしめられると反射的に身体が仰け反り、暴れる巨乳が牡丹の触手にほじくり回されるとそれだけで私は軽くいってしまい、情けなく母乳を噴き出しながらはしたない声を上げてしまいます。
「はぁ…ぁああ…っ」
母乳が吸われる多幸感に頭の中が埋め尽くされながら、私の意思とは関係なくビクンビクンと弾ける身体は牡丹に良いようにされて、そのまま下の方にも触手が伸びてきて……。
「そこ…あっ…ッ!?はっ…く…ゔっぅぅ…ッ!!」
ただでさえ常時厭らしいドレスの繊維に弄られ続ける敏感な場所をブラシのような形に変化した触手がずりゅりゅッと擦り上げると、たまらず腰が浮いてしまいました。
そのまま蕾を潰す様に何往復、私はもう汗と涙と涎でよくわからない事になっていたのですが、牡丹は滴る愛液を掬い取るように触手を動かしたかと思うと、その先端が一番敏感な場所でもあるクリ〇リス目指して伸びてきます。
「ん…ぐ、そんなところ、入っちゃ…駄…目ぇっ…あ…っ、あ゙っ、あぁあ゙ああッッ!!?」
そこはもう触るだけでも痛みに変わるような敏感すぎる部分なのですが、牡丹はスライム特有のトロトロした身体をいかして皮を捲り上げて隙間に潜り込んで来たかと思うと、普通は触れない所にも優しく絡みつき秘蕾全体を撫でるように刺激し始め、もう訳が分からなくて色々な物を噴き出てしまいました。
そうして身動ぎしようものならもう大変な事になるくらいに大事な場所を牡丹に押さえられてしまい、もう息をするのですら困難な私に対して駄目押しと言う様に触手をもう一本伸ばしてきたのですが……その触手は私を気持ちよくさせるためだけの形をしていて、私は目を見開き唾を飲み込みます。
「ま、まっへ…い、今は…」
牡丹はそんな触手を私にあてがい、挿入。
(中がっ、ほじくられっ…クリ〇リスもぉお…こ、これはぁ…お…降りてこれな…くぅっっ!!?)
私はもうずちゅずちゅと恥ずかしい水音のする挿入以外にもう何も考える事が出来なくなるくらいに無茶苦茶にされて、何度も何度もいかされて、軽く意識が飛びました。
「お゙っ…お゙っ、お゙お゙ッッ!!?」
そうしてこれだけ酷い事をされているのですが、ある程度予想していた通りに身体は満足していないみたいですし、むしろ奇妙な不完全燃焼感だけが溜まっていくような気がしてグラグラしてしまいます。
まあ牡丹の精気を吸い取ってもそれはある意味私のもののようなものですからね、一応吸えはするもののそれがまた牡丹に流れてと回り回って循環しているような感じで、総量という意味では変わりはありません。
「こへは…不味い、ですね…」
一通りいかされ続けた事で欲求不満が若干改善されましたし、頭が少しだけスッキリしたのですが、体力を消費したからか空腹感は余計に強まったようで、人を襲いたくなる気持ちが止まらなくなっているような気がします。
だからといって無差別に人を襲い精気を吸い始めれば通報案件ですし、そもそも合意を取らないとそれはただのレ〇プになってしまいますからね、それは私的には何かいけない事だと思いました。
「ぷぅー…」
とにかく休憩がてらにスタミナポーションを飲みながら手持ちの携帯食料でお腹を膨らませていると、牡丹が頑張ってみたけど駄目だったという感じにしょんぼりしていたのですが、仕様がそうなっているのだからしかたがないですね。
「牡丹のせいではありませんよ」
とにかくまたムラムラ来る前に対策を考えなければならないのですが、食料による回復効率が著しく落ちているので食事以外の回復方法を考えなければなりません。
(とにかく、お腹が膨れている間に行動しましょうか)
空腹度がそれほど減っていない状態だとあまりムラムラしないようですし、私は【水魔法】で身体と部屋を洗ってから不審な行動をする店員さんを避けてチェックアウトし、その辺りのお店で食料を補充してから色々と試すために『エルフェリア』から見て北側にある森に向かったのですが……ここは何て言いますか、いたって普通の森ですね。
勿論第一エリアより自然豊かな場所ではあるのですが、町と隣接している場所なのでそれ程危険ではないとの事で、モンスターが蔓延る危険な森というより狩りの為の動物がいる場所で、狩りの腕が鈍らないようにちょっとした訓練場にもなっているような所なのだそうです。
というのも今の『エルフェリア』には魔王軍の侵攻に合わせて多種多様な人族が逃げ込んできているのでその食料を確保しないといけませんからね、敵がいないと戦いの腕が鈍るという事もあってこの森は維持されているとの事で、エルフ達からするとちょっと広めの裏庭みたいな扱いなのでしょう。
そしてこの森を抜けて精霊の結界の外に出ると荒涼とした山脈が控えているそうで、そこまで行ってしまうとモンスターの強さが跳ね上がるので行くのなら準備はしっかりするようにと見張りのエルフさんから注意を受けました。
(今のところはそこまで行く予定はないのですが……その山には何かしらのイベントがあるっぽいのですよね)
何でも昔は奇妙な人族が住んでいたそうで……まあエルフの人達がいう「昔」というのはどれくらいなのかわからないのでその人が生きているのかは不明なのですが、魔王軍の侵略以降も降りて来ているところを見ていないので行くのなら確認してきて欲しいとの事でした。
まだクエストにはなっていないものの何かしらのイベントの前振りだと思いますし、時間があれば見に行ってみたいのですが……今はそれより食料確保だと、まずは北の森の散策ですね。
因みにここにいるモンスターは第二エリアのどこにでもいるマンイーターとホーンラビットで、後は凶暴化した巨大な鶏というような見た目のコッケーというモンスターがいるそうです。
「さて、それでは早速と言いたいのですが…」
私は『エルフェリア』で買い込んだ食料……『ヌリテュールサクレ』というのですが、そんな携行食を定期的に食べながら周囲を散策を開始する事にしました。
因みにこれはサックリした大き目のビスケットのような食べ物で、バターやミルクはたっぷり、そしてハーブやナッツ系を混ぜ込んだ複雑な味のするお腹に溜まる食べ物で、ゲーム的にはマナが含まれた神聖な食べ物だそうです。
まあエルフの里に伝わるよくある食べ物の一種で、食べると少量ながらMPが回復してなんとなく元気になったような気がするのですが……とにかくどれくらい空腹度が減ったらムラムラしてくるのかわからなかったので、その辺りの検証もしながら獲物を探していると、程なくして近づいてきたマンイーターから検証してみる事にしました。
(やっぱり触手系は吸収効率が悪いですね)
吸えない訳ではないのですが、これなら花とか木とかの精気を吸うのとあまりかわりがないといいますか、下手をすれば逆襲を受けてヌチョヌチョにされる可能性があるので遠慮しておいた方が良いでしょう。
続いて襲ってきたのは至って普通のホーンラビットだったのですが、ここが第二エリアである事を考えると本当にただの雑魚ですね。
一応レベルは13と第一エリアよりかは強いのですが、ただ愚直に跳びかかって来るだけの兎なんてもう私達の敵ではありません。
「っと」
私は頭の角を前に出して突っ込んで来たホーンラビットを【オーラ】で強化した右手で掴み、そのまま目線の高さに持ち上げます。
(本当にただの角兎ですね、食料用というのは本当みたいですね)
角を持たれたホーンラビットはバタバタと暴れているのですが、筋力値では私の方が上ですからね、もしかしたら何かしらの特殊能力があるのかと思ったのですがそれも無いようですし、このまま精気を吸い取ってしまいましょう。
「【搾精】…ッ!?」
「Pi!?Kyu!!?」
そうして奇妙な鳴き声を上げながら暴れるホーンラビットなのですが、私はそのお腹に手をあてながらスキルを使うと……ムクムクし始めた陰茎から盛大にネバつく液体を撒き散らし、ホーンラビットはそのまま腹上死してしました。
(……少しは吸えるみたいですね)
観察するためにマジマジと見ていたのが災いして少しかかってしまったのですが、とにかく精気は吸えましたし、少しだけでも空腹度が回復したので良しとしておきましょう。
(ただあまり効率がよくありませんね、ゴブリンジェネラルの時より圧倒的に少ないですし、今のところは植物系が一番少なくてその次が動物系、そしてゴブリンなどの人型と言う感じでしょうか?)
「ぷー」
「ええ…まあ、少なかったら数をこなせばいいだけですね」
注意喚起を促す牡丹の言葉に辺りを見回してみれば、私のヘイト集中能力に引き寄せられたのか、それとも仲間の悲鳴を聞いて駆けつけて来たのか、ホーンラビットが3匹近づいて来るところでした。
(空腹度が9割10割で大体平常、7割8割で頭がフワフワし始めて、6割5割からお腹がすく…となると、我慢が出来る7割8割くらいを目安にキープするのが良いのかもしれませんね)
ただ戦闘をしているとお腹はすきますし、種族的に燃費がかなり悪いですからね、効率的な搾取方法が無ければ動物から搾り取り続けるのは非現実的なのですが……とにかく体感的に把握するためにも、私達は携帯食料を食べながら襲い来るホーンラビットやコッケーを相手にしながら色々な検証をするのでした。
※戦っても瞬殺なので本文では流しましたが、名前だけ出て来たコッケーは本当にただ少しだけ体が大きな鶏です。というよりいつの間にか入り込んで来ているマンイーター以外は牛や豚感覚で自然飼育されている畜産物に近く『エルフェリア』の食堂に行けばコッケーの卵を利用した卵料理を食べる事が出来るというくらいには生活に溶け込んでいる魔物だったりします。
因みに食用と見た場合のコッケーの味についてなのですが、卵は栄養価が高く濃厚なのですが、脚部は筋肉が発達しているので硬く、お肉として食べるのなら手羽先側の方が一般的には好まれています。
後は『ヌリテュールサクレ』の材料としてミルクが出てきたのですが、自然と共にと言う感じで『エルフェリア』では牧畜がされていて牛が飼育されているのですが、ユリエルがわざわざ牧場に行く事は無いと思いますし、一応野良牛イベントみたいな『脱走した牛を連れ帰れ!』みたいなイベントで北の森にも牛が出現したりはしますが、たぶんユリエルはそのイベントと遭遇する事なく通過していくと思いますので、やっぱり遭遇する事は無いと思います。




