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262:泥沼に嵌る(まふか視点)

※ユリエルがゴブリンジェネラルと激しい戦いを繰り広げていた時のまふかさんサイドです。本当はリンネさん達の方もネットリとやりたかったのですが、そこまですると物語が進まなくなるので泣く泣く割愛しました。

 本当に、最悪ね。そう毒づきたくなるくらいには巨大な肉塊が溜め池から出て来た時にはヒヤリとしたんだけど、あの偽ピンク(ルシアーノ)が何かしたらと思ったらこっちまで煙が流れて来て、遠距離攻撃を封じて何かうまく分断する事に成功したみたい。


 こうなるととりあえず目の前の敵をぶっ飛ばすだけで良いんだけど、それでも少しピンチがマシになった程度で、相変わらずあたし達がヤバい状況って言うのは変わりないのよね。


(何やっているのよもうっ、そんな奴さっさと倒してこっちに来なさいよ!)

 こんな時にこそあの子(ユリエル)に助けて欲しいんだけど、その肝心のピンク髪はゴブリンの親玉と戦っている最中で……って、まあ実際はユリエルがゴブリンの親玉を押しとどめてくれているから攻撃が向こうに集中しているっていうのはわかっているんだけど【狂嵐(きょうらん)】の反動で息が上がるわ足元がふらつくわしていると助けに来て欲しいと思うのも仕方がないでしょ。


 特にデカイ方(2m前後)のヒトデは厄介で、ブヨブヨした体は剣で切り裂く事が出来ないくらいに弾力があり、そんな相手を殴る蹴るの打撃ではどうしようもなくて、そんなのがウジャウジャと上陸してきて迫って来ては【狂嵐】の電撃で撃退しているんだけど……そうなると色々と不味い事が起きるのよね。


「あんた達、そんな所ばっかりっ!?んひぃッ!!?」

 電気の流れた所から容赦なく気持ち良いのが広がって、それだけで頭が真っ白になりかけて身体が跳ねるんだけど、こいつらは嫌らしい所ばかり跳びつこうとしてきて、その度に敏感な所ががビリビリして鈍い痛みが身体を貫いた。


「んぉっ、お゙、お゙お゙お゙…」

 そうして噴き出た体液にヒトデ達は引き寄せられているのか、大きいヒトデに手間取っていると小さなヒトデ達が執拗にお尻や股間に跳びかかって来てと【狂嵐】があるので侵入を許していないんだけど、そんな所がビリビリされたらそれだけで思考がパチパチと塗りつぶされるような感じで、止めようと思っても変な声が出てしまう。


「はっ、はひ…お゙、お゙お゙…ッーーグゥゥッッ!!?」

 その度に意識が飛びそうになって、気を抜いたら簡単に堕ちそうになるのを歯を食いしばって耐えているのだけど、電気責めを受け続けた身体の肌感覚がバグって来ているみたいで、軽く撫でられるだけで簡単にいってしまうようなってはどうしようもない。


「ひぅ、ゃぁぁっ!?っつ…こっの!!」

 そうしてあたしがいく度に【狂嵐】の出力は落ちていっているみたいで、そのせいでだんだんとヒトデ達に纏わりつかれる頻度が増えていくんだけど、そのブヨブヨした体を押し付けられるたびに身体が跳ねて、くっさい肉棒擦りつけられるだけで身体が戦慄いた。


 と言うのもこのヒトデ達は見た目の割になかなか大きなモノを持っていて、擦りつけられると無意識に挿入されてしまうところを想像してしまうんだけど……それだけでアソコがジンジンとして力が入らなくなるようで、汗が流れてゴクリと唾を飲み込んでしまう。


(何を考えているのよ、こんな時に!)

 あたしもあのピンク頭に毒されて来たのかもしれないのだけど、奇妙な事に身体が昂ぶり顔が熱い。


「もう少しだ、あそこを抜ければっ!!」

 それでも何とか群がるザコ共を蹴り飛ばして退路を確保していると、誰かが……確かリンネとかいう人が他の連中を纏め上げて撤退していたんだけど、最大の問題は巨大な肉塊(エトワーデメー)で、これが中途半端に退路を塞いでいるのでなかなか撤退できないでいるのよね。


(っふー…もういっその事橋を塞ぐならしっかりと塞ぎなさいよね!)

 よくわからない八つ当たり気味の思考なんだけど、それでも完全に塞がっていたら別の道を探そうとなる訳で、中途半端に塞がっているのが良くないと思う。


 まるで罠を張り手ぐすねを引きながら待ち構えているように……っていうか十中八九罠なんだと思うけど、水辺から這い上がるように登って来た肉塊は橋の右半分を塞いでいて、それでもまともに歩く事さえ難しい腰の抜けた人ごと運べそうな場所はそこくらいしかなくて、あたし達はその橋目掛けて突撃する事になっていた。


 因みにその間にも時折壁やら天井やらに張り付いる黒い茨が伸びてきたりもしていたんだけど、そっちは主に行動制限目的のようで、退路を塞ぐように伸びてきていたりと本当に嫌らしい動きをするのよね。


(ほんと、クソゲーよね!)

 これでエンドコンテンツ系のVRゲームなら適当な理由をつけて止める事も出来たんだけど、クリア型のゲームなので途中でやめるのは負けたみたいだし、それにまあ、なんていうか、ピンクのアレ(ユリエル)もいる事だしと考えると不思議と嫌な気分ではない。


 そういう訳でこんなクソゲーでもそれなりに楽しめているのはアイツのおかげなんだろうけど、それでも好きか嫌いかで言うと……多分嫌い、だと思う。


 というよりあたしは自分より目立つ奴は嫌いだし、頭までピンク一色というのはどうかと思うし、そう考えるとやっぱり嫌いなんだけど……。


「…っと」

 一瞬思考放棄しかけてしまったんだけど、流石に集中した方が良いわね……なーんて考えているんだけど体に力が入らないし、どうもさっきから思考がぼやける。


「………?」

 気持ちを切り替える為にも深呼吸しようとすると甘い香りが頭と身体を痺れさせて、それでいて視界がピンク色に染まっているような気がして……周囲を見回すと、どうやら同じように異変を感じたのか立ち止まっている人が多いみたい。


(って、このピンク色の靄って毒!?何時から!?この触手の塊(エトワーデメー)から!?)

 どうやら元凶は目の前の巨大な肉の塊のようで、体中からプジュープシューと薄っすいピンク色の煙を出していたんだけど、徐々に媚薬の濃度を上げていたのか気がつけば辺りはピンク色の靄に囲まれていたりして、本当にこんなんばかりのクソゲーよね!


 ただ最初に地下水道を突破する時にも徐々に麻痺毒になるように空気が調整されていたし、油断したって言えばそうなんだけど、姑息にもこの肉塊は流れて来ていた煙幕に紛れるように少量づつ吐き出していたようで、気づいた時には大半の人達がこの毒にやられたみたいだった。


(あーもうっ、ほんとうに最悪っ!)

 こんな古典的な手にやられた事が腹立たしくて身体がカッと熱くなったんだけど、とにかく何とかならないかとなけなしの『毒消し』と『麻痺治し』を使ってみるのだけど……効果はなし。


 そしてあたしは何とか意識を保てているのだけど、種族的な耐性なのか個人的な精神力の問題なのか媚薬に屈する連中が多いみたいで、次々とピンクの煙によって人が倒れていってと、状況はかなり最悪ね。


(と言うより何よもう、皆イチャイチャして!)

 そうして倒れた連中はヒトデの触手に屈服したり、気持ちが人の方に向いたのかいきなりレズり始めたりと何て羨ま……じゃなくて、とにかくそんな連中から目を逸らして「こんな奴らほってそろそろ撤退しない?」と言おうとユリエルを視線で探すのだけど、そこにはゴブリンジェネラルに屈服させられて肉棒を咥えさせられているユリエルの姿があって、あたしの世界から音と色が消えた。


 こんなゲームなんだからあの子でもやられたりやられなかったりするんでしょうね何て冷静に考えている自分がいる一方、理由はよくわからないのだけどその光景を見た瞬間自分でもビックリするくらい頭が真っ白になって、頭がズキズキ痛んで、耳鳴りがする。


 続いてよくわからないどす黒い怒りが込み上げてきたのだけど、そこに大量のヒトデ達やゴブリン達が煙幕を突き抜けて来てとなると気持ちを整理する暇もなくて、ただただそのよくわからない感情を目の前ぼポッチャリしたデブゴブリン(ホブゴブリン)に叩きつけた。


「ッ…この、邪魔よ!どきなさい!!」

 それで何匹かは確実に倒したのだけど、あたしも少しだけ冷静さを失っていたみたいで、軽く呼吸を整えようと距離をとったところを狙われたのかいきなり巨大な肉塊から触手が伸びて来て、アイアンクローのように頭をガッシリと掴まれて口の中に何かを捩じり込まれる。


「ッ、はっ…()のっ……んんっ!?」

 パチパチと【狂嵐】は弾けているのだけど、この時はもうかなり威力が弱くなっているようで弾く程の威力は無くて、そのまま顔に直接ピンク色の煙を噴射されてしまうとビクンと身体が大きく跳ね、股間からは勢いよく愛液を吹いてしてそれだけで無様にいってしまって、そのいった刺激だけでもう一度いってしまってと、耐えるという覚悟すら簡単に押し流されてしまいそうな性の本流に流され、あたしの身体から酸素と力が抜けていった。


「ん゙ッ…お゙お゙っ、ぅお゙お゙お゙お゙お゙お゙ッッ!!?」

 【狂嵐】が完全に切れてしまった身体に肉塊の本体部分が迫り、トロトロとしたピンク色の原液を滴らせる巨大な舌のような触手が足先から太股、股間からお腹というように順番に舐めしゃぶり、無数の触手に弄り回されてはもう変な声しか出ない。


 着ている鎧は邪魔だという様に剥がされ、露になった胸にも容赦なく触手が絡みつき、乳首が引っ張られながら身体が持ち上がるかと思うくらい乱暴に引っ張り上げられたかと思うと、無防備に曝け出した乳首の下の部分をグニグニと弄られて、媚薬に侵されているというのもあるんだけど、先っぽを弄るタイミングが完璧すぎて胸だけであたしは何度もいかされてしまい、滴る愛液に引き寄せられるように触手が下にも伸びてきた。


「あッ…だッ、め!!?っ…ひぃ!!?」

 じゅるッ、にゅるるるるにゅるるッ!と全身を舐めながら弄り回されてとよくわからない刺激に翻弄され、身体の内側から膨れ上がってくる暗い感情に抗いながらも何度も何度もいかされる度に意識が飛んで、そんな状態でだらしなく開いた口に触手が入って来てと、あたしの身体は良いように玩具にされてしまう。


(こんな…のにッ、触手なんかに……負け…ッ!!)

 振りほどこうにも頭は固定されていて、媚薬を流し込まれ続けていて、舌を絡めるように口の中を蹂躙されると脳が弄り回されるような感覚に一瞬意識が飛んで、噛み千切ってやろうにも剣でも斬れないブヨブヨした体には文字通り歯が立たなくて、霧状に噴射しているピンク色の原液が喉の奥に吐き出されると頭が蕩けたようになってしまい、訳が分からない。


 そして上に意識を向けていると下にもと言う様に、無理矢理両足を開かされた情けない恰好のまま凶悪なチ〇ポのような触手がお腹を撫でられるとそれだけで身体が喜んでしまって、これから起きる事への恐怖に目を見開いて涙が溢れた。


「ん゙っ、ん゙ん゙、ん゙ーーーーッッ!!?」

 口の中には媚薬が流し込まれ、無理やり掻き分けるように入って来た肉塊は女を喜ばせる形をしていて、おへその裏がフワフワして、子宮口やらGスポットだかなんだか色々な所を同時に刺激されてと、人間のモノではありえない刺激に頭がおかしくなりそうで、ずりゅっじゅっぷりゅりゅりゅっと内側からえぐり取るように挿入されるたびに、触手によってお腹が膨れて奇妙な感覚が溢れてビクンビクンと身体が跳ねる。


「ぷっは!お゙お゙…お゙っ、ん゙お゙お゙お゙ぉ゙ぉ゙…っ!!?」

 大量の媚薬を飲ませ終わると、やっと口の中を舐め回していた触手が外れて酸素が吸えるようになったんだけど、もう口からは獣ような呻き声しか出なくて、酸欠気味で目の前がチカチカして、それがまた一層奇妙な事にあたしを昂らせた。


(このままだと、あたし…この触手に分からされる…絶対に勝てにゃ()い格上だと、わからされ()()…)

 媚薬によって蕩けさせられてしまった身体をどれだけ奮い立たせようと思っても無理な話で、あたしはこの触手の塊にいとも簡単に攻略されてしまい無様ながに股ア〇メをさせられながら、密着させられた無数の触手に全身を嬲られながらズンズンと奥を突かれると頭が馬鹿になり何もかもを手放しそうになる。


(いっ…グゥッ、こんな奴に無理矢理ぃぃッッ!!?)

 あたしの弱い所を無理やりグリっと責め上げるとたまらず愛液が飛び散り、支配されるような連続ア〇メと強引な触手の責めに翻弄されてどうしようもなくなるのだけど、そこにはあの子のような思いやりや気遣いは無くて、どこか物みたいに扱うような責めは同じようで全然違っていて、臭いし、嬉しくないし、それなのに触手がずっとあたしの(良い所)を弄り回すと悔しいくらいに身体は反応してしまった。


 そのたびに乱暴にエッチしながらもあたしの事を考えてくれているあの子の姿がチラついて、その笑顔や間あいだに優しく微笑むように撫でてくれるその手の感触が浮かんでいくのだけど、その思い出ごと蹂躙するような醜い触手の愛撫に塗りつぶされていき、まるで大切な思い出が触手によって破壊されていくような絶望感にすべてを諦めて挫けそうになる。


(ユリエル、ユリエル…っ!?)

 助けを求めてもどうしようもない事だと思うのだけど、それでもあたしは無意識にあの子の事を思い浮かべていて、助けを求めると……いきなりあたしを捕らえていた触手の塊が吹き飛んだ。


「大丈夫ですか?」

 パチパチと嬲るような炎が肌を焼くのだけど、そんな事より触手の拘束が解けて落下するあたしはいきなり抱きかかえるように抱きしめられていて、その腕と体の温かさとフワリとした空気はあたしが求めていたもので、泣きそうになってしまった。


「ううううっっ!!!」

 たった一言でさっきまでの仄暗い感情はどこかに行ってしまって、反射的に抱きしめようとしたんだけど触手の媚薬のせいで体の自由が利かなくて、その代わりに心の中で思いっきり悪態をつきながらポカポカと叩いたんだけど、よくわからない言葉が漏れて涙があふれる。


 本当にいつもは全然何を考えているかわからない顔をしているんだけど、こういう時はさも当然というような様子で格好良くて、いつもよりキラキラして見えて、抱きしめられただけで細胞一つ一つが喜んでいるのがわかるくらいキュンとしてしまい、顔が熱くてその顔を見れないというのに自然と視線が惹きつけられてしまう。


(ずるい…)

 息をすればユリエルの匂いがして、それだけで安心して、脳からいけない物質とかがドバドバ出ているような気がして、幸せに包まれて身体がポカポカして体に力が戻って来るようで、こんなタイミングで助けに来るなんて本当にずるい。


「…遅いわよ、この馬鹿」


「すみません…?」

 体がまともに動けばキスの一つでもしてやったんだけど、この様子じゃお預けね。


 そうして心とは裏腹に飛び出た暴言に対して、どこか困ったように首を傾げるその顔を見ているだけで胸いっぱいになるんだけど、今はその腕に頬を寄せるだけにしておいてやる事にしたのだった。

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[良い点] これはひどい(誉め言葉) [気になる点] いろんな意味で調教されていますね [一言] あと脳ピンクと判断されたか たただしい
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