215:もののはずみ
途中から調子の悪そうだったまふかさんとの連絡を終えた後、私は一度身体と気持ちを落ち着かせ、それから改めてログインして来たカナエさんに連絡を入れたのですが……返事がありませんね。
強制ログアウトの後ですし、機器トラブルで接続が不安定になっている可能性はあるのですが、PTメンバーの表示やMAP上のマーカーを見る限りでは復帰しているのは確定ですし、蜘蛛達に見つかってしまい連絡する暇もないという感じでもないようなのですが、どうしたのでしょう?
(この状態で会うのは少しどうかと思いますが)
引き返すのはまあいいのですが、それより今はあまり人と会えるような恰好でないと言いますか、下半身が色々と酷い状態で水洗いしたくなるようなビチョビチョ具合なのですが、肝心の魔法は封じられていますし、ポーションを贅沢に使った丸洗いというのもすぐに町に戻れる状況でなければ悪手でしょう。
そんな人と会うのには不都合のある状態だったのですが、それでもPTメンバーを無視して先に行くのも憚られますし、カナエさんの安否だけは確認してみようと私達は外敵に対して移動し始めた蜘蛛達の警戒網を掻い潜るようにして『苗床の間』まで戻ってみる事にしたのですが……走ると胸が揺れてコリコリと乳首が弾かれ糸は食い込みますし、お腹の中に植え付けられている『レナギリーの卵嚢』がタプタプと揺れると、ジワリと下腹部が温かくなるような感じがして足元がふらつきます。
「ん…っ」
「ぷぅ~~?」
「…だ、大、丈夫です」
新しい武器は手に入りましたが、こんな状態では戦闘どころではありませんし、ドクンドクンと胎動する卵嚢は残り時間が確実に減ってきている事を伝えてきており、一刻も早く脱出しないと不味い事になりそうですね。
とにかくカナエさんと合流しようと何とか【ポーカーフェイス】で誤魔化せる範囲まで精神を立て直しつつ、私達は糸と繭でネチャネチャになった和風の体育館と言う感じの『苗床の間』に戻ってきたのですが、そこには呆然自失といった様子のカナエさんが座り込んでいました。
「…カナエ、さん?」
ちゃんと繭からは脱出できたようなのですが、カナエさんの顔色は悪く、涙を浮かべてガタガタと震えていて、吐いたような跡も見えたのですが……最後のは見なかった事にしましょう。
「あ、ぇ、どう…どう?」
アワアワというように、カナエさんはステータス画面を見るような姿勢でお腹を押さえながらへたり込んでいたのですが、どうやら『レナギリーの卵嚢』を植え付けられている事があまりにもショックだったようですね。
私からすると日常生活では到底経験できないゲームならではの体験だと思うのですが、卵を植え付けられるというのはゲームと分かっていても気持ち悪い事だと思いますし、青くなる気持ちもわかります。
「落ち着いてください、治療方法もわかっています…しぃ…ん…っ」
治療方法は『精霊樹の葉』を飲めば良いとの事なので、アルバボッシュまで戻る事が出来たら、その辺りに落ちている葉っぱを食べたら良いだけだと思います。
勿論『精霊樹の葉』というアイテムが別にあるという可能性もあるのですが、これだけのデバフをかけたまま未知のアイテムを探せと言うのは流石に厳しいと思いますし、状態異常の説明文に載せるくらいなので変に捻った解決方法ではないと思うのですが……そんな事を考えていると、まるで解除しようとしている事に不満を訴えるように卵嚢が蠢いて、言葉が途切れてしまいました。
(本当に…)
まるで意思があるように意地悪く要所要所で弄り回してくるのですが、我慢しようと思っていても快楽神経に根を張ったような卵嚢の責めには容赦がなく、私の意思を無視して弄り回された身体は簡単に屈服してしまいます。
「ッ…ぅ…」
「ユリ、エル…?」
ふらつく私の痴態を見ながら、カナエさんは自分の身体を蝕む卵嚢に対する生理的嫌悪や蠢く刺激に対して顔を青くしたり赤くしたりしているのですが……その怯えたような瞳を見ていると、ゾクゾクしました。
倫理観や常識なんてものは、今更このゲームには不要ですね。
「大丈夫、です…それよりも、カナエさんの方こそ…」
たぶん散々卵嚢にいたぶられて可笑しくなってしまったのだと思うのですが、その嗜虐心を煽るカナエさんの瞳に頭の中でブチンと何かが切れてしまったようで、私は自分の中の声に従い、上から覆いかぶさるようにして距離を詰めます。
「え、ちょっと、な……ひっ、くぅ、ンっ…ッ!?」
カナエさんは警戒感を露にしながらもどこか期待したような様子で怯えているのですが、私の指がお腹をなぞって股間に伸びると、流石にビクンと身体を震わせました。
「苦しくないですか?」
「ここが」と分厚いズボン越しに割れ目を擦ると、卵嚢に責められているカナエさんの中はすでにトロトロで、擦ったズボンから指を離すと恥ずかしい液体が糸を引きました。
「ちっ…ちがっ…こんなこと…ッ…んんっ…」
「何が違うんですか?」
「ッ~~--!!?」
カナエさんは必死に否定するのですが、溢れた水音がわかるように乱暴にぐちゅぐちゅさと弄られながら耳元では魅了の言葉をささやかれ、同時に中を卵嚢に責められてはいくら抗おうと歯を食いしばって耐えようとしたとしても、意味はありません。
私も同じ状態異常だからこそその苦しみが嫌という程分かりますし、そもそもそうでなければ、こんな分厚いズボンの上から少し擦られただけでカナエさんが嬌声をあげる事も無いでしょう。
その事実を教えてあげるように私がズボンの上からグリグリと割れ目をほぐしてあげると、恥ずかしいシミがみるみるうちに広がります。
「んっ、んーーーーーーー……ンンっ!!?」
もう少しもつかと思ったのですが、早々に陥落したカナエさんは脚をピンと伸ばしてビクンビクンと身体を震わせ、ズボンの保水力の限界を超えた白濁した液がトロトロと零れ落ちてきて凄い事になりました。
「はっ、はひっ…」
カナエさんは涙と汗と涎で凄い状態で、きっちり分けられていた前髪は汗でべったりと張り付き、いつも理性的な顔は惚けて荒い呼吸を繰り返しているだけですね。
どうやら苦しみの向こう側にある天国の扉が開かれたようなのですが、カナエさん1人だけが幸せというのは解せません。
このまま体内の卵嚢を抉り出すほどの勢いで無茶苦茶に貫いても良かったのですが、あまり乱暴に扱うとカナエさんが壊れてしまうかもしれませんし、何事も程ほどが良いでしょう。
「んンっ」
そういう訳で取り出したのが最近は性感帯になりつつある私の尻尾なのですが、これをカナエさんの股と私の股で挟んであてがうと、表面のヌルヌルと分厚いズボンのゴリゴリ感、その奥にあるカナエさんの柔らかさと温かさが感じられて丁度良いですね。
「ひっ…なに、!?ひうっ、うっ…だめぇ、こんなの、知らない…しらなっ…ひッ!!?」
【翠皇竜】が入っている私の尻尾の表面はゴツゴツしていて、擦ると不規則な刺激が割れ目を襲います。
「ん…っ、いいですよ…一緒に、知りましょう」
しかも私の種族が『レッサーリリム』だという事が関係しているのかもしれませんが、何かしらの変な効果が出ているのか尻尾で擦られるとゾクゾクして、ただ指で弄るのとは違う刺激があってなかなか面白いですね。
自分の種族特性すらよくわからないゲームなのですが、今はそんな事がどうでもよくなるくらいカナエさんの反応が楽しくて、少しずつ角度を変えて尻尾で扱きあげてあげると、面白いようにその身体が跳ねます。
「だめだめ、本当に今は…ッ、ひぃぅぅぅうう~~~---…!!!?」」
そのまま数度、カナエさんの襞をもみほぐしながら皮の被った蕾をゴリゴリと押し潰すと、背中を大きく仰け反らせて絶叫を上げました。
多分ここは『蜘蛛糸の森』に拉致された人のセーフポイントなので大丈夫だとは思うのですが、外でこんなに大声を上げていると速攻で蜘蛛達がやってきそうな嬌声ですね。
もしかしたらこの場所でも騒いでいると蜘蛛達が来るのかもしれませんが、そんな大声を出してはいけない場所でいけない事をしているという事に頭が沸騰する程クラクラして、気持ちが高ぶって来てしまいます。
(ッ…私も…)
先にいってしまったカナエさんなのですが、私も散々卵嚢にいじめられた後だった事もあり、すぐに限界がやってきました。
※急いで脱出しなければいけないのですが、卵嚢に責められ発情した若い二人、何も起きないはずがなく…。




