俺の『深川めし』
皆さん、『深川めし』って知ってますか?
「深川めし(ふかがわめし)は、アサリ、ハマグリ、アオヤギなどの貝類とネギなどの野菜などを煮込んだ汁物を米飯に掛けたものや、炊き込んだもの。深川丼またはアサリ飯と呼ぶこともある。※出典: フリー百科事典『ウィキペディア(wikipedia)』」
この記述からもわかるとおり、『深川めし』は貝と野菜を使ったご飯をのことで、『ぶっかけタイプ』と『炊き込みタイプ』があります。
これでは料理の幅が広すぎるので、ちょっと調べてみました。すると、どうやら漁師飯として『ぶっかけタイプ』が先に登場し、その後、大工さんなどの弁当用として『炊き込みタイプ』が開発されたということがわかりました。
今回鶴舞が作るのは、歴史の古い『ぶっかけタイプ』です。
さて、いつものことではあるんですが、『俺の』の冠が付いていますから、一般的なレシピとは違うアレンジを加えてあります。
まず、一般的な、ぶっかけタイプの深川飯の作り方です。
砂抜きしたアサリ(※青柳やハマグリでも良い)を酒蒸しにして剥きます。剥いたアサリを、蒸し汁に出汁を加えて味噌等で味付けした汁に入れ、ネギなどの野菜と煮ます。なお、貝は硬くならないように、適度な時間で鍋から取り出すことを忘れてはいけません。そして、野菜等に火が通ったら、貝を戻し、汁と一緒にご飯にかけていただきます。
結構、面倒くさそうなポイントがありますよね。特に、酒蒸しにして剥くところなんか、アサリが熱いし、ちまちまして面倒くさそうでしょ? 『俺の』レシピには、それを解消する秘策があるんです。ちょっと価格は上がりますが、時給換算したら絶対にお得です。また、これを使うと、目を離してうっかり煮すぎてしまっても、絶対硬くなりません(※水分が完全に飛ぶほど火にかけた場合は除きます)。ずぼらな人も失敗しないスーパーレシピですよ。
では、早速作っていきます。
1 ネギ(1/3)を斜め切りにし、鍋に入れる
ネギを厚さ5mmぐらいの斜め切りにします。ネギは白ネギの方が合うような気がしますが、青ネギでもワケギでもそんなに問題はありません。ただ、少ないと味気ないので、白ネギだったら1/3~1/4ぐらいはほしいです。
包丁を使うのが面倒な人は、スーパーで売っている刻みネギ(1パック)を使えば、更に時短できます。
あ、写真ではフライパンに入れていますが、フライパンの方が底が広くて早く火が通るからです。それ以外の意味は全くありません。
ネギ入りました
2 鍋にアサリを加える
さっきのネギが入った鍋にアサリを加えます。
いきなりアサリが登場したので「?」と思ったでしょ。このレシピの最大のポイントはこれを使うことです。
アサリの水煮缶
間違いなく剥き身や生貝より値が張りますが、他の状態にはない利点がいくつもあります。たとえば、
①火を通しても硬くならない
②砂抜きしなくて良い
③缶汁が良い出汁になる
④火の通りが甘くても心配ない
⑤調理器具が不要
さて、このアサリ缶をどうするかと言いますと……。
パカッと開けてネギの上にかけるだけですw あ、缶汁を加えるのを忘れずに!
アサリ入りました
量的に物足りない人は、2缶使いましょう。ちなみに私は、冷凍やボイルのアサリで増量することがあります。缶のアサリ以外は硬くなりますから注意が必要ですが、2つの食感を楽しめますよ。
3 白だしを加える
白だしを『かけうどん』に使う濃さに水で割って、鍋に加えます。
割った後の量にして、だいたい200~300㎖ぐらいになるとちょうど良いと思います。私はこの割った汁で缶の中を濯ぎ、貝の欠片まで全て鍋に落とし込むようにしています。けちですから。
なお、汁はめんつゆでも、本格的に味噌仕立の汁にしても何でも良いです。白だしを使うのは、手間がかからないのと、ネギやご飯の色の見映えが良いからです。
白だし入りました
4 煮る
汁が入ったら火にかけ、あくを取りながら一煮立ちさせます。
完成!
本当は『ご飯にかける』っていう工程がありますが、写真を撮り忘れましたw
次回作ったときに追加します。
ちゃんと作るとそれなりに時間がかかるんですが、この作り方なら、本当に5分ぐらいでできちゃいます。しかもこんな簡単な料理なのに味は相当本格的です。汁椀なんかにご飯を入れて、具を載せ、たっぷり汁をかけたら、ちょっとしたごちそうに見えますよ。