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特別編マオ視点第3話 初めてのデート その後

 刀夜さんに初めてを捧げたその日、私は裸で刀夜さんと抱き合っていた。

 初めてというのはなかなかに痛いものね。もちろん冒険者なのだからこの程度の傷は痛いというほどのものに含まれないけれど。

 しきりに刀夜さんが大丈夫かを確認してくれたお陰かしらね。あんなに優しく奪ってくれるなんて思わなかったわ。


「刀夜さんは優しいわね」

「え、何がだ?」


 そして当の本人、刀夜さんはそのことに全く気付いていない様子だった。私なんて無理やり奪われるのすら覚悟していたのにこんなにも幸せでいいのかしら?


「ふふ、気持ち良かったわ。またお願いしてもいいかしら?」

「…………そりゃあまぁ」


 ふふ、刀夜さんも気に入ってくれたみたいね。耳と尻尾物凄く触りたそうにしてたものね。


「そういえばアスールちゃんやコウハちゃんの時はどうしたの?」

「ん?」

「あの子達も耳や翼が人とは違うじゃない」

「そりゃあもう触りまくったな!」


 でしょうね。刀夜さんだものね。

 最初はコンプレックスになるかもと思っていたのだけれど。刀夜さん逆にこういうの好きなのね。ケモミミ、と言っていたかしら?

 刀夜さんに気に入られるなら獣人族も悪くないわね。ふふ……本当に刀夜さんは可愛いんだから。


「アスールはくすぐったいだけって言ってたからな。普段から触っても問題ないんだが」

「エルフ族の耳には多くの神経が集まっているのよ。刺激すると発情するわよ?」

「…………知ってる」


 知ってるってことはやったのね? 流石は刀夜さんね……。


「私も発情するから気を付けてよ?」

「お、おう」


 耳も、それに尻尾も付け根を触られると気持ち良い。もちろん刀夜さんだからで他の人が触ると気持ち悪いだけだけれど。


「お前の肌は何というか、ふんわりしてるな」

「そうなの?」

「ルナとか触ってみろ。モチ肌で気持ち良いぞ」


 そういえばあの子達は肌の手入れとかしているのかしら? みんなきめ細かだもの。してない方がおかしいわよね。


「刀夜さんが気に入ってくれるなら何でもいいわ。おっぱいはどう?」

「気持ち良かったぞ?」

「そう。なら今も気持ち良いのかしら?」


 更に押し付けてみる。また勃っちゃうかしら?


「お前これ以上俺を欲情させてどうする気だ? 続きするぞ」

「えぇ、いいわよ」

「マジで!?」


 もちろんよ。刀夜さんがしたいって言うのなら私はどこでも受け入れる準備は出来ている。あ、前菜はしてもらわないといけないけれど。


「痛くないのか?」

「まだ何か挟まってる感覚はするけれど。刀夜さんがもっと気持ち良くなりたいのならいいわよ?」

「お前俺に甘過ぎねぇ?」


 そうかしら? それもこれも全て刀夜さんが悪いのよ。優しくし過ぎなのよ。お陰で心が満たされ過ぎて今なら何でもしてあげたくなっちゃう。


「刀夜さんこそ何我慢してるのよ?」

「そ、そりゃあ我慢はするだろ。無理させたくないし……」


 そういうところが余計に私に満足感を与えてくれるのね。けれど刀夜さんは我慢して欲しくないわね。


「あとやるにしてもちょっと待って……。流石にこれ以上連続でされたら我慢出来なくて中に出しそう」

「ふふ、それでもいいわよ?」

「いや、駄目だろ!?」


 刀夜さんとの子供……。えぇ、いいわね。全く問題ないわ。むしろ欲しいくらいよ。


「刀夜さんもあまり余裕ないのね」

「そりゃあ……」

「それだけ私のが気持ち良かったと思っても良いのかしら?」

「お前もうちょっと恥じらった方がいいんじゃないか……?」


 刀夜さんが顔を赤く染めて恥ずかしそうにしていた。確かに直接的な表現をしたけれど、刀夜さん本当に初心なのね。


「…………かなり気持ち良かった」


 それに恥ずかしがりながらもきちんと答えてくれるのだから本当に可愛いわ。


「ふふ、そう」


 もう駄目ね。刀夜さんが愛おし過ぎるわ。


「刀夜さんの大好きなおっぱいよ?」

「ちょ、おま」


 刀夜さんを胸に抱き寄せて胸に顔を埋めさせる。耳まで真っ赤にしている刀夜さんが可愛い。もう全部可愛い。


「やめんか! お前マジで俺をケダモノにする気か!?」

「えぇ」

「そんなはっきり返事すんなよ!?」


 刀夜さんに愛してもらえるなら刀夜さんをケダモノにすることも厭わないわ。もう今日は刀夜さんに朝まで愛してもらわないと治らない。


「あのなぁ……もし孕ませちまったら冒険者続けられなくなるだろ。どうするんだよ?」

「家庭に生きるしかないわね」

「でも俺は商人とか向いてない。結局冒険者として稼ぐしかないんだから会えなくなっちまうぞ」


 そ、それは困るわね……。確かにあまり得策じゃないみたい。将来的には欲しいけれど。


「だ、だから続きはもうちょっと待ってくれ」

「仕方ないわね」


 本当に。もっと愛し合いたいけれど流石にこれ以上は刀夜さんが可哀想かしら?

 獣人族の性欲は人のそれよりも強い。だからかしらね。こういうのがあるから種族が違うと厄介なのよね。


「ふぅ…………」

「そんなあからさまに安堵しなくてもいいじゃない」

「いや……流石に初めては気を遣うだろ」


 確かにその通りだけれど。あんなに気遣って疲れないわけがない。


「恋人なのだからもっと気安い関係でしょう?」

「恋人だからこそ気を遣うこともあるってことだ。特に初めてはデリケートな問題だからな」


 正論だけれど意外だった。刀夜さんそういうことに疎いのに。


「…………これで相性悪くて嫌われたら嫌だし」

「…………そうね」


 そういえばそうだった。私は愛してもらう方に視線が向いてて気付かなかったけれど相性ってあったわね。


「でも問題なかったでしょう?」

「あぁ」


 お互い気持ち良かったのだしそこは一安心ね。刀夜さんも何度もいってくれたし。


「それに私が刀夜さんを嫌うなんてありえないわ。相性が悪ければ矯正すればいいのよ」

「そんなこと出来るのか?」

「えぇ。刀夜さんを調教すればね」

「もっとまともな解決策かと思ったぞ……」


 呆れた様子の刀夜さん。こういう他愛のない会話もいいわね。


「ふふ……けれど一番実用的でしょう?」

「そうかもしれんが……」

「それとも刀夜さんが私を調教する? あなたに出来るのかしら?」


 刀夜さんはそういうのに向いていないもの。女の子に酷いことなんて出来なさそうだものね。


「…………それアスールにも言われた」

「でしょう?」


 アスールちゃんはよく分かってるわね。あの子は少しMっ気があるものね。刀夜さんに攻めて欲しいのかしら?


「ルナちゃんとアスールちゃんならドSな刀夜さんも受け入れてくれると思うわよ? むしろノリノリで」

「それはないだろ」

「そうかしら?」


 あの2人は何してもいいんじゃないかしら? 最悪放置プレイでも喜びそうなレベルよ?

 もちろん2人とも他の人は嫌なのでしょうけど。刀夜さん以外は認めないからこそ何されてもいいと思ってるのね。


「それに大事な仲間にそんなことするのは流石にな。俺の専門外だ」

「そうでしょうね。ねぇ、試しに怒ってみて?」


 刀夜さんが怒っているところなんて見たことあったかしら? 人の為に怒るけれど自分の為に怒るところは見たことがないような気がした。


「怒るって……難しいな」

「そうかしら? 私にだけ激怒させておいて酷い人ね」

「あ、あれは仕方なくね?」


 刀夜さんにお母さんを馬鹿にされた時は本当に頭が真っ白になった。だって少しはこの人のことを信じていたのだから。

 結果的には全部嘘だったけれど。お陰で私は自分の言葉を偽るのをやめることが出来た。


「人の親を馬鹿にしておいて謝罪だけで済むと思うのかしら?」

「それは…………駄目だろうな」


 刀夜さんは少し落ち込んだ様子で私を見つめる。あ、あら? ちょっと目が潤んでる?


「何でもするから嫌いにだけはならないでくれ」

「そ、そんな捨て犬みたいな目で見ないでよ……」


 キュンとしてしまった。刀夜さんのそういう弱々しい部分ってあまりないものね。


「嫌いにはならないわよ。そもそも嫌いならエッチなんてしないわよ」

「そ、そうか」


 すぐにそうやって安心するところも可愛いわね本当。年上殺しも良いところ。母性本能くすぐり過ぎよこの子は。


「けれど何でもしてくれるのよね?」

「あ、あぁ」


 何してもらおうかしら? 刀夜さんも楽しめて私も楽しめるものがいいわよね。何かあるかしら?


「それじゃあお風呂、一緒に入りましょうか」

「え」

「お風呂でもう一戦、出来るでしょう?」

「そりゃあ出来なくはないけど」


 絶倫ねこの子は。少し間を置けば何回でも出来るんじゃないかしら?


「その前に……キスしましょう?」

「お、おう」


 私が目を閉じて顎を上げる。もちろん少し恥ずかしそうにする刀夜さんが見たくて薄めは開けているけれど。

 刀夜さんは恥ずかしそうに視線を逸らして頬をかいた後にゆっくりと顔を近付けてくる。

 触れ合うだけのキス。しかしそれ以上に満足感があった。


「こ、これでいいのか?」

「ふふ……可愛い顔して近付いて来るわねあなた?」

「っ!? お前目を開けてたな!?」


 刀夜さんの顔が真っ赤に染まる。はあ〜……可愛い。


「風呂場まで我慢出来なくなったわ。このままもう一回してから行きましょう」

「お、おう」


 今度は私から刀夜さんに濃厚なキスをした。こうして私は初めてを愛する人に捧げることが出来たのだった。

 ちなみにその後に風呂に入ったものの完璧に匂いは取れなかったけれどどうせ私しか匂わないだろうと気にしないことにした。この時のこれで獣人殺しの知らせが来て同族に指摘されてしまい赤面させられたのだけれど。

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