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特別編ルナ視点第6話 ダダ甘メイドは怒るポイントがおかしい

 しばらくの時間が経ちご主人様もカフェインが抜けてきたのかうつらうつらとして来ました。私が極力優しく頭を撫でると私にさらに甘えてくださるように顔を埋めるので大変嬉しいです。

 ご主人様好き好き! 大好き大好き! ご主人様の感触です! ご主人様の匂いです!


「ルナ……そろそろ寝れそうだ」

「はい! いつでもお休みください!」

「テンションたけぇな……」


 仕方ありません! ご主人様がこうしてくださるだけでもう私は駄目です! 愛おしい気持ちが溢れ出て止まりません!

 ご主人様の目がゆっくりと閉じられ、少しして心地良さそうな寝息が聞こえて来ました。可愛いです!


「はっ! 落ち着かないと……テンションが上がり過ぎてご主人様を起こしてしまってはいけません……」


 今の私なら何でも出来そうです。ミケラ様の魔法にも追い付けちゃいます!

 そういえば昨日ご主人様は未来への投資として私の魔法を組み込んでくださいました。何でも使う魔法だけでなく使用者によっても素材は変わってしまうみたいです。

 鍛冶のことにはあまり詳しくはありませんがご主人様がそう仰るのならそうなのだと思います。魔剣などで確かめているご主人様の言うことであればまず間違いないでしょう。

 つまりご主人様は私の為に。私だけの魔法を組み込める言わばオーダーメイドの武器を製作してくださっているということです。

 つまりそれはあのネックレスと何も変わらないご主人様からいただける大切な物ということです。もちろん戦闘に使うものですので傷を付けてしまう可能性はありますが……。


「はふぅ……」


 ご主人様からいただけるというそれだけでもう駄目です。勿体無いので使えなくなりそうで怖いです。つい満足げに溜息を吐いてしまいます。


「んぅ……ルナ……」

「っ!」


 ご主人様が寝言で私の名前を呟きました! どんな夢を見てくださっているんでしょう!?


「大好き……」

「はぅ!?」


 不意打ちでした。本当に。

 ご主人様の寝言で私の心臓がバクバクと大きく音を立てます。心臓というよりは核ですが……この際どうでもいいことです!

 寝言でまで好意を示してくださるご主人様です。本当に好きだと思ってくださるんですね!


「好き好き〜!」


 ついご主人様を力一杯抱き締めてしまいます! もう私の理性が駄目かもしれません!

 ご主人様を起こしたくはありませんが気持ちが抑えられません! 私をこんなにしたご主人様の責任でもあるんですからね!?

 ご主人様を抱き締めていると気分が高揚して来て、その上もっと求めてしまいます。

 ふと、胸元に何か硬いものが当たって冷静になりました。も、もちろん官能的な表現ではなくご主人様が着用していらっしゃる服のボタンですよね。

 汚れたから着替えていたのでしょう。それに性能試験をするつもりだったのですからご主人様は首元までしっかりとボタンが締まった黒いカッターシャツを着用されていました。


「寝苦しいですよね……?」


 ご主人様がしっかりと安眠出来るようにもっと理性を鍛えないといけないかもしれません。

 ご主人様を少し離して首元のボタンに手を掛けます。人の衣服だからでしょうか? とても外しづらいです。


「えっと……」


 あ、逆に服を引っ張っていました。こ、これも天然ということなのでしょうか……? いえ、普段私が自分のをしている時と向きが逆だからですよね?

 なんとかご主人様の一番上のボタンを外すと続いて2つ目のボタンも外します。


「…………俺脱がされてるの?」

「っ!?」


 ご主人様の目がうっすらと開いてしまいました。こ、これは……まさかまた誤解を生んでしまったのではないでしょうか!?


「ち、ちち、違いますから! 苦しいかと思って緩めていただけですから!」

「そうか……」


 ご主人様の目がゆっくりと閉じられそうになって……私の胸元を見て何かに気付きました。


「お前も苦しそうだな……」

「へ?」


 私も? いえ、私は眠らないので苦しいなんてことは……。

 ご主人様は私の首元に手を伸ばすと私の衣服のボタンも外してしまいます。とても器用で素早い動きでした。少し悔しいです。私本当に天然なのでしょうか?

 天然……いえ、そんなことある……かもしれません。うぅ……認めるしかない事実が多過ぎます。


「って何してるんですか!?」

「ん……苦しいだろ……?」

「そんなに外さなくても!?」


 ご主人様はいつも何か私の胸元のボタンを外し、更にその下まで外してしまいました。あまり可愛くない無地の下着が出てしまいます。


「ま、待ってくださいご主人様!? さては寝ぼけてますね!?」

「ルナ好き……」

「ちょぉっ!?」


 こともあろうにご主人様は私の胸元に顔を埋めてきました! 駄目ですこれ確定です! ご主人様寝ぼけてます!


「ご主人様起きてください!」

「んぅ……や〜…………」

「可愛い……じゃなくて駄目ですよ!?」


 強引にご主人様を引き剥がそうとしますがガッチリと関節を固定されてしまって動けそうにありません!

 なすがままでご主人様に胸元を頬ずりされてしまいました! 私が色々とマズイです!


「ご主人様起きてください! でないと大変なことになりますよ!」


 主に私がですが!


「んぅ……何騒いで…………え?」


 ご主人様がようやく目を覚ましてくださいました。私の格好を見るなり目を大きく見開いて固まってしまいます。


「あ、あの、恥ずかしいのでマジマジと見ないでいただきたいのですが……」


 特に今日は本当に自信がない下着なんです。昨日は汚れてしまっても良い格好にしていましたし、加えて以前の1日メイドの時にご主人様と愛し合ったので順番はもう少し先だと思っておりましたから。

 うぅ……こんな姿ご主人様には一番見られたくありませんでした……。幻滅されてしまいましたでしょうか?


「わ、悪い……」


 ご主人様はお顔を真っ赤にされて反対を向いてしまいました。私はその間に慌ててボタンを締めます。


「寝ぼけてしまっていたとはいえ酷いですご主人様……」

「悪い……言い訳のしようもない」


 ご主人様のお顔は見えませんが申し訳なさそうな表情をされていることは目に見えて分かります。


「しょ、少々着替えてきてもよろしいでしょうか……?」

「え? あ、あぁ……」


 私は急いでベッドから抜けますとすぐに自室へ向かいました。こんなことなら起きてすぐに着替えるべきでした……。

 手早く普段着に着替え、下着も可愛いピンク色のものを選びました。これなら安心です。

 ご主人様のお部屋へ戻りますとご主人様は少し落ち込んだ様子でした。表情には出ておりませんがそんな雰囲気です。


「あの、ご主人様」

「なんだ……? お怒りの言葉ならしっかり受け止めるぞ……」


 あ、あれ? 私もう怒ってないんですが……。


「いえ、そうではなくてですね」

「……?」


 不思議そうな表情を浮かべるご主人様を見ながら私は胸元のボタンを外します。ご主人様は私の胸元に視線が向いておりました。ご主人様も男の子です。


「な、なな、何してんだよ!?」

「いえ、抱き付くのにこちらの方がよろしいんですよね?」


 ご主人様の寝ぼけた行動が心に秘めたものであるならそのはずです。理性が効いていない時の言動こそその人の本質です。


「それはそうだが……え、怒ってたよな?」

「え?」

「いや……酷いことしちまったんだし」


 酷いこと……確かにされてしまいました。うぅ……ショックです。


「はい、怒ってました。でももう大丈夫です」

「…………悪いんだが話がちっとも見えない。え、もう怒ってないみたいだがなんで同じことしてくれるんだ……?」

「先程は酷かったんです! あまり可愛くない下着だったので見られたくなかったんですよ!」


 本当に酷い時にされてしまいました! ですが今なら可愛いお気に入りの下着にしたのでもう大丈夫です!


「…………ん? いや、待って。話が見えない。ルナは俺がボタン外したから怒ってるんじゃないのか?」

「はい、そうですよ?」

「だよな? それでなんで今そんなにウェルカムモードなんだ?」

「ですから今は可愛い下着なので大丈夫です!」


 ご主人様は目を大きく見開いたまま固まってしまいました。というよりは何か理解出来ないようなものに衝撃を受けているという感じでしょうか?


「え、ん? ふ、普通は脱がされたから怒るものじゃないのか……? え? ブラが可愛いのじゃなかったから?」

「そうですよ?」

「…………いや、なんでそこで怒るのか不思議で仕方ないんだが」


 ご主人様は私の胸元に手を伸ばすとボタンを締めます。お気に入りの下着が隠れてしまいました。


「女の子なんだから普通は脱がされたことに怒るとこじゃないのか?」

「ご主人様にしていただくことに抵抗なんてしませんししたくもありません。ご主人様が望むことは全てしてあげたいです」

「相変わらずのダダ甘っぷりだなおい……。ということはその……下着姿の状態で抱き付かれても嫌じゃないと?」

「はい。ご主人様に直に触れられて嬉しいくらいです。ですが可愛くない下着の時はやめて欲しいです。ご主人様に幻滅されたくないので……」


 ご主人様に幻滅されてしまいますと本当に死にます。私はもう既にご主人様を中心に世界が回っているんですから。ご主人様に嫌われたなんて考えただけでもう泣きそうになってしまいます。


「お前やっぱり天然だな。いや……この場合は変人か?」

「酷いです!?」


 いきなり罵倒されてしまったんですが!?


「でもなんというか……お前らしいし優しいな」

「そ、そうでしょうか?」


 ご主人様はいつもよりほんの僅かに優しげな表情を浮かべると優しく私を抱き締めてくださいました。愛おしいものを抱き締めるかのように優しく……。

 あぁ……ご主人様にお休みいただく為にこうしてるはずなのに私の方が癒されてしまいます……。


「それに……ちょっと興奮した」

「え? あ……」


 ご主人様のがその……少し硬くなっていました。今度は官能的な意味です……。


「なぁルナ……お気に入りの下着に着替えたなら……いいよな?」

「はい……私ももっと愛して欲しいです」


 ご主人様に触れていただける。触れられる。その距離感がとても心地良いです。

 うぅ……本当は今日はするつもりはなかったのですが……気分が高揚してしまっては仕方ありません。

 これもご主人様の魅力のせいです。私はこんなにもエッチじゃないんですよ?


「ふふ……」


 ご主人様の恥ずかしげな表情を見ているとエッチでもいいかもなんて思ってしまいました。エッチなメイドですみませんご主人様……。ですが誰にも負けないくらいご主人様のことが大好きです。

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