第9話:ぶっ飛んだお仕事だこと
さて、皆さんは何回「え〜〜〜!?」と言うでしょうか。
どぞ。
颯太は兄に回収された。
「ねぇ。これお腹押したらピューって水出るんじゃない?」
綾が変なことを言いだした。
「そう漫画的にいくもんか?」
「私も興味があります…」
「ま、颯太だし…いっか」
みんなの興味を満たすべく、颯太、おもちゃ決定!
「じゃあ兄が…」
「いや、やめとけ。お前がやるとマジで死にかねない」
毎朝死にかけてるからわかる。あれは普通の人がくらったら一瞬でお迎えが来ること間違いなしの威力だ。ま、あれで死なないのはオレにもあいつと同じ血が流れているからであろう。
「じゃあ僕がやるよー」
「尋?まぁ大丈夫だろ」
「やったー(にやり)。じゃーいくよー!」
―キラーン☆―
にやり?キラーン?…やばい予感。
尋の拳はいろいろな苛立ちのため威力が倍増していたのだろう。そのパワーはあのバケモン(兄)にも相当するものだったと思われる。そして怒りの拳は颯太の腹へ一直線に振り下ろされ…
―ドゴッ!!!―
「ごほぁっ!!!」
―ピュ〜―
ドゴッなんて耳を塞ぎたくなるような音が轟き、颯太の口からピューっと赤い液体が……………
なーんてね。ドゴッピューはホントだけど颯太の口からは海水が見事な放物線を描き噴出された。…ホントにあるんだね。こうゆうの。
「尋…あんた強いのね」
「まあねー」
そういえばこいつにもバケモンと同じ血が流れてるんだった。オレも自慢じゃないけどかなり運動神経はいいし…こいつ体育の授業手抜いてたな。…ってゆーかオレらの家系の血って何だよ。そういえばオレの両親とは幼稚園以来あってないなぁ。あの人たち今どこで何やってるんだ?
「なぁ兄。今更だが、オレらの両親って何やってんだ?あと、あんたの職業も知らんのだが」
「あぁ…そういえば弟たち父たちとはかなり前から会ってなかったもんな」
うんうんと頷く尋。颯太を殴ってすっきりしたみたいだ。
「私も聞きたいわね」
「よければ私も」
「…いいけど(どうせ記憶消すし…)」
「「「「え?」」」」
「あ、いやなんも」
「俺らの両親は…ほう…いと…けん…だよ」
「あ、ごめんよく聞こえなかった。何だって?」
<ちょっと衝撃が強いです。心臓が弱い人はお気をつけください(笑)>
「魔法使いと最強の剣士だよ」
『えぇエぇ絵ぇぇ江ぇぇ得ぇぇぇ〜〜〜!!!!!』
四人の目が驚きで、もんのすごい大きくなっている。自分のはみえないけど。
「そ、そ、そんなファンタジー的な用語がコメディに出ていいのか!?」
『は?』
「おとと、ちょっとびっくりして…じゃない。マジ!?」
「おうよ、兄は剣は使えんが、ちょっとした魔法と瞬間移動、それと動物の言葉がわかる」
……兄がいつもどこからともなくドガーンと現れること、さっき梯子を一瞬で登ったことを思い出す。
『あれかぁぁぁ〜!!!』
「父と母は各国の大統領や首相クラスの人たちの護衛その他いろいろ。兄は家の近所のペットショップに勤めている」
『ペットショップ!?』
動物の言葉がわかるから!?そうなのか!?
「ははは、あまり派手なのは性に合わんのだ」
…えーと、いろいろ意味不明だよ?これホントにコメディか、おい?
「それってもしかして僕たちにも何か能力があるってこと?」
ドキッ…そういうこともあり得るな。どうなんだよ兄。
「いや、素質はあるだろうが特別な訓練を受けなければ能力が目覚めることはないはずだ。まぁせいぜい力が強いくらいだろ。大変だったなぁ訓練…さすがの兄も死ぬかと思った。」
「「ほっ…」」
よかった。とりあえずオレらはバケモンではないことがわかった(もどきだけど)。これでつっこむ余裕もできた……兄が死にかけるってどんな訓練だよ。オレ受けてなくてホントよかった。
「あ、あの。それほんとですか?」
「あ、ごめんね。関係ない君たちは記憶を消させてもらうから」
「「えっ?」」
―ピカッ!―
「「ふにゃ〜」」
魔法……記憶を消したのか?
「ごめんよぉ女の子にこんなことしたくなかったんだよぅ…」
兄が泣きながら二人に抱きつこうと……抱きつこうと?あんにゃろぉ。
「ぶべらっ!」
「やめんか変態」
「はは…さすが弟。ウニより痛いぜ…」
「ところでお父さんたちって今どこに?」
「宇宙」
「「何してんの!?」」
珍しい兄弟ツッコミだった。
意味わかんないまま終わったが、もう夕方だったのでとりあえずオレらは今日泊まる旅館に向かったのだった…。
――――――――――
「う…いだだだだっ…」
「あれ?みんなはっ?」
「む…みんな俺にバカって言った思い出だけじゃんっ!オレはそこまでバカじゃねぇぇぇ〜!!!」
<ぷ、今更かよ…>
はは…勢いで書いちゃった…。最後にやっと正気に戻ったソウタ君でした。
今度、古林家父母も出さねば。…まぁそれはとりあえずおいとくとして。
とにかくコメントぷりーず!!!