第12話:『兄、大暴走!』肝試し大会[その1]
なんかすすすーっと執筆が進んだ…なんかに取り付かれたかのように…
私変なこと書いてませんかね…不安。
うわぁー不気味…。
えー、只今夜の八時半程。オレは今、綾と二人っきりで暗い林の中を歩いてる。
「あ、あんた急にどっか行ったりしないでよ」
軽く震えてる綾。…くそっ可愛いじゃーか。
なんでこんな状況に置かれてるかというとな、
…それは三十分位前、今日もまた海で一通り遊んで(颯太が三十分もかけて抗議した結果、無難なビーチバレーをすることになった)、旅館『北極』に帰って飯食って、風呂でまた凄まじいバトルを繰り広げて(今度は兄が『ビックバンウルトラスーパー……アタック!!!』なるこの世界の定理を完璧無視した技のおかげでかなり苦労した)、疲れてぐったりだったときまで遡る………
――――――――――
――野郎共の部屋の中にて
「うぅー流石に死ぬかと思った…あいつやっぱバケモンだな」
「でもそれに二対一とはいえ勝った僕らって…」
「それを言うな。にしてもお前の手から兄のやつより若干劣るながらもビームが出たときは流石にびびったぞ」
「ゆうくんだって…兄さんみたいに瞬間移動じゃないけど、光速移動くらいの速さで動いてたよー?」
『……………』
身の危険を感じるとちょっと人間離れの能力が出るらしい………くそっ恨むぜ父さん母さん。
「兄さんが悪事を働こうとしたときに止めるのが僕らの役目…そう考えよ?」
「そだな…」
―プシュー…―
「何の音だ?」
―プシュー…―
「ゆ…ゆうくん。兄さんが…」
「へ?」
―プシュー…―
―兄から湯気が出ていた―
「わっなんじゃこれ!?」
―ドガーン!!!―
「はははっ兄復活!」
『復活早っ!』
「夏といえば肝試し。そうだろ?」
『意味わかんないんだけど…』
「兄だから。これで全部解決♪…だろ?」
『……………』
「というわけで、肝試し行こうぞ」
「…まぁいいけど」
「決まり♪」
「あ、でもまだ颯太死んでるけどー?」
「だいじょぶ。颯ちんは不死身だから」
「んなわけねぇーだろ。ただ丈夫なだけだろ?」
「ホントだぜっ」
「颯太生き返った!?…マジで?」
マジかよ…また異能力…いいのか作者?
「ああ、俺がお兄さんと知り合いだったのも異能力関係」
………もうどーにでもなりやがれ。
「ま、俺はただ死なないってだけだけどな」
十分です、はい。
「なんで僕らだけその異能力者会合?みたいなやつに行ってなかったのー?」
そういやそうだ。
「両親が『こんな可愛い子達をそんな野蛮なとこに連れて行けますかっ』って言ったから」
…親バカだったのね。あーもうバカバカしくなってきた。
「はは、てことは兄は可愛くなかったってことか」
「…そういうことになる」
『はははははっ!!!』
「笑うな。ほら、女の子たちも誘いに行くぞ」
そうして二人も加わって肝試し大会開始!ってわけ(何が大会なんだって?ま、すぐにわかる)。
――夜の林の入り口にて
「ようし、これより肝試し大会を開催する!」
『イエーイ!!!』
…そこには二十人程だろうか、大地さんや、さっきアザラシしてた人も含め、おそらく『北極』の従業員全員集合ってとこだろう。
「…なにやってんだおまえら?」
とと、思わず素がでた。
「いえ、兄君に頼まれちゃ断れませんよ」
「…おい、いいの―」
かよ?と続けようとしたオレの言葉は兄の馬鹿でかい声でかき消された。
「では、ルールを説明する!これから君たち五人+従業員の皆さんの一部は、この林の一番奥まで行き、そこにあるものが…いや、何つったらいいかな…ま、いいや。それがいるからそれ獲ってここまで持って来ること。そしたらなんと豪華商品をプレゼント!以上!」
…えーと、どこつっこんだらいいの?…獲る…何を?
「ではくじを引いてくれたまえ」
つっこむ暇もなく事は進み、くじの結果…綾とオレ、尋と颯太と楓がペアになり、林の中へかり出され………
―これでやっとリアルタイムに戻ったのである―
あー…なんでこんな状況に?と思い、ちょっと記憶を遡ってみたけど結局わからんかった。
「まぁいいや、とりあえず進もうぜ」
「う、うん」
綾がオレの服の裾を掴んでる、…いつもこんなだったらかなり可愛いんだけどな。
…そのとき。
「グガァ!!!」
茂みの影から何かが飛びだしオレらに襲いかかってきた。
ここでちょっと切ります。
んー…変なこと書いてました?私。
…やっぱ不安。
ま、兄が取り付いてたってことで。