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弓持つ君は、  作者: 八幡八尋
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現役

  ねえねえ、みっちゃんさぁ


今日もまた、先生に呼ばれる。

放課後、用具の片付けをしているといつもこうだ。大した用事もなくただ私を呼ぶだけ。

話しかけてもらうことはすごく嬉しいけど、正直、何がしたいのか分からないし困り者だ。


  何でしょうか


  んー、何でもない


これもお決まり。私を呼んで嬉しそうに微笑み、でも結局何でもないで終わってしまう。


  先生、最近それ多いですよね


  何?


  「んー、何でもない」ってやつ


私が真似をすると、彼女はおかしそうに声をあげて笑った。

夕日が反射する白い肌に、思わずドキッとしてしまった。


弓道をやめた彼女は、大学を卒業後、すぐに教員免許をとって教師になったそうだ。


  何となく、これ以上上に行くのは無理だよなぁって思ったのよ


と彼女は言っていたけれど、部活でもその凄さは健在である。


  先生、プロにもなれたろうに


一人呟くと、耳の良い彼女は微笑んでからこう言った。


  私がプロになっちゃってたら、こうして近くでみっちゃんと話す機会がないかもしれないでしょう?

 それに、本当に腕は落ちているしね


恥ずかしそうにもう一度笑う彼女。

私は気付かれないように、首を横に振った。


先生の腕は健在だ。だって、外すこと無く、私を撃ち抜いてしまっているのだから。

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