第49話 ダンジョンを攻略してみた結果13
資格試験がやっと終わりました。
仕事がまだまだ忙しいですが、徐々に更新頻度を戻していきます。
地図帳で見つけた地点に到着する。
そこはアンデッドドラゴンと同様に少し広めの空間になっていた。
そしてそこには、片目巨人と両腕があらぬ方向に折れ曲がって倒れている女とそれを守るために必死で結界を張っている女がいた。
しかしもうガス欠寸前なのか、顔色が悪い。おまけに結界もところどころひび割れている。
結界のそばにはすでに原形をとどめていない二つの死体があり、結界が崩壊してしまえば即座に同じ道をたどることになるだろう。
サイクロプスが「トドメだ」と言わんばかりに剛腕を振り下ろす。
「カシスッ!」
呼ぶと同時にカシスが剛腕を狙撃銃で撃ち抜く。
しかもかなり激しいスピードで振り下ろされていたにも関わらず、ひじの関節を的確に撃ち抜く。
「グォォオオオオォォォオオ!!?」
激痛と衝撃に驚いたサイクロプスが結界から離れる。
左腕を抑えながら巨大な一つ目がこちらを睨みつけてくる。
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基本情報:
個体名:サイクロプス
種族:巨人種
特性:一つ目の巨大な鬼人。
目からレーザーを放つことができる。
生命力が強く、多少の損傷は即回復する。
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「ミストはヘイトを上げて陽動を!カシスは狙撃で手足の破壊を!クリスは結界維持をお願い!目が光ったら攻撃せずに退避!」
「「「了解!」」」
手短に指示を出して倒れていた女に『治療魔法』をかける。
「あ・・ありが・・・とう・・・」
限界を超えていたのだろう。
息も絶え絶えに礼を述べるとそのまま倒れてしまった。
「やれやれ、事情を聞こうと思ったけど、倒れてしまったか。」
そう、地図帳で見つけたのは追い詰められていた二人だった。
今までも地図帳上に危険そうな冒険者は見たことあったのだけど、今回は特にやばかった。
何せ、前衛の一人が即死、中衛らしきポジションにいた一人も即殺され、残ったもう一人の前衛も壁に吹き飛ばされていたのが地図帳からも見て取れたくらいだった。
そして見てしまったものだから助けないわけにもいくまい。
助けられない距離なら見捨てることを考えなくもなかったけど、届いてしまう距離だったから余計に。
さて、事情を聞くことはできないので、治療の終わった二人はとりあえず置いといて、サイクロプスを倒すことにしよう。
ミストが切り付けながらサイクロプスを翻弄している。
そして動き回るサイクロプスの手足をクリスが展開している結界の中からカシスが狙撃していく。
時折、ミストではなく結界に向かってサイクロプスが攻撃してくるが、結界は決して揺るがない。
しかし、ミストの斬撃による傷もカシスの狙撃による穴も次の瞬間には再生していた。
「手首を斬り落としても即再生するとか厄介ね・・・」
「しかも動体視力が高いのか、急所への攻撃は的確に回避します。」
狙撃をしながらカシスが付け加える。
「ミストさん!下がってください!」
唐突にクリスが叫ぶ。
ミストが大きく下がるとサイクロプスが炎に包まれる。
「プロミネンスイグニッション!」
次第に炎が膨れ上がり竜巻となってサイクロプスを包み込む。
生物なら塵も残らない温度のそれは少し離れてみている私たちも少し熱いくらいだった。
というかクリスは結界を張りながら多重詠唱でこんな強い魔法を用意していたのか。
成長したなぁ・・・としみじみと感慨深く思っていると、炎の竜巻の中から光線が飛んできた。
極太の光線は結界にぶつかると激しく火花と光を散らしながら消えていった。
しかし、光線によって炎の竜巻はかき消されていた。
そこには全身が焦げていたものの、すでに修復の始まっていたサイクロプスの姿があった。
「まいったな・・・あれを喰らっても健在か。」
こうなってくると魔法で倒すのは難しそうだ。
『ミカエル』を手に、超スピードで右に回って斬りかかるも巨大な一つ目は正確に私の姿を追っていた。
振り下ろす『ミカエル』を右手で払いのけてくる。
ただ、払いのけるスピードは間に合わなかったらしく、防ぎきれず右腕を斬るだけにとどまった。
怒りの視線をこちらにぶつけてくるサイクロプス。
そんな一つ目に光が集まりだす。またあの光線を放とうとしているらしい。
「ま、私に意識を向けてくれればそれで充分なのよね。」
サイクロプスの背後から気配を消して近寄っていたミストがサイクロプスの首を切り裂いた。
「嘘だろッ!?」と言いたそうな表情を浮かべながらサイクロプスが消えていった。
さて、懸念材料もなくなったし、二人が目を覚ましたら事情でも聞いてみることにしよう。
冒険者を二人助けた。
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