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第1話 神と邂逅した結果

光の道を通っていく感覚の中、私こと地球の女神は誰かの声を聞いた。


「どうか黒瞳黒髪のニホンジンの男の方が召喚できますように!!」


その強い願いを聞きながら、よばれた場所に進んでいく。

途中におそらくこの世界の神だろうと思われる男と遭遇する。


「あー、どうもはじめましてッス。この世界の神ッス。」

「あら、どうも~」


神同士の挨拶にしてはなんとも軽い挨拶である。

男からどうして異世界の神が召喚できたのか、確認していく。


「なんと言えばいいッスかねぇ・・・自分の制御を超えたというか・・・この世界の理を超えた力で召喚してるんッス。

そして自分まだ神として働き始めたばっかりでうまく制御できないまま、その子の召喚が始まったんッス・・・」

「まぁ確かに5分前にできた世界の神であれば赤ん坊のようなものよねぇ・・・」


本来であれば、異世界の召喚については、各々の世界を管理している者同士で許可してから行うものであり、今回はイレギュラー中のイレギュラーということになるだろう。

神の中でも非常に若い部類の男は面目なさそうに説明を進める。


「そうなんッス・・・それでも普通の異世界召喚は制御できてたんッスけどが・・・こんな召喚ができるとしたら魂の循環がずっと続いている大規模な世界の住人くらいだと思ってたんっすけどねぇ・・・」

「そうねぇ・・・異世界の神を召喚できるなんてチートよねぇ・・・」


基本的に魂はその世界を循環し続ける。

魂は産まれた誰かの魂となり、死した誰かの魂は次の生まれた誰かの魂となる。

そうなることで魂はより強く輝き、力を持つ。

地球でもそれは同様で、46億年巡り続けた魂は実はとんでもない力を持っている。

世界によって違うが、魂の力がそのままスキルとなったり、ステータスとなったり、異能となる。

そういったこともあり、よく異世界からの召喚は地球であったり、より大きな世界から召喚される。

もっとも、より大きな世界にアクセスするには地球以上に力が必要となり、召喚した地球の人間でも十分に世界を救うことができる程度の力を持っているため、地球へのアクセスが多い。

今までもよく女神はその許可を与えていたため、そこら辺の事情はよく知っている。


「まぁまぁ、それは仕方ないわ。私だってたまに突拍子もないことをしだす子を見てきたもの。」


そういいながら2000年ほど前に見た、神の如き力を持った男を思い出す。

あのときは最終的に自分が色々と手を出さざるを得なくなってしまっていろいろと大変だった、とついつい感慨深くなってしまうのだ。


「いやぁ、地球の女神様に慰めてもらえるなんてちょっと感激ッス。」

「一応先輩だもの。これくらいのフォローはしとかなきゃね。あ、そうそう、今回のことは暇つ・・・げふんげふん、事故ということで特に気にしなくても問題ないわ。創造神様にも報告しないし、貴方もいつも通りの管理業務をやっててちょうだい。」

「世界が安定しだすと暇になるとはほかの先輩方からも聞いてはいたんっすが・・・ありがたいッス。ただでさえまだ世界が安定してないってのに、イレギュラー対応に加えて、上への報告はつらかったッス。」

「ふふふ、帰るときは頼りにしてるわよ?」

「もちろんッス!」


この世界の神と会話をしているうちに光の道の終わりに近づいてきた。


「じゃ、行ってくるわね。あ、この先は特別なフォローはいらないから、よろしくね?」

「了解ッス。」


特に何も起こらなかった。

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