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雨よ、集まれ。
よろしくお願いします。
彼の心には雨が降っていた。
ああ、そうだ。ずっと前から。
今は一時的に雨宿りが出来てる。一時的に。
雨宿り。それはつまり、晴れてはないということだ。
いつ晴れるのだろうか?
ああ、彼は雨宿りをやめてしまった。信じれなかったのだ、雨が止むことを。
しかし、さっきとは違う。彼は止まってない。
歩き続けている。進み続けているのだ。
迷え。道を誤っても良い。
二度間違えれば、それは正しい事だから。
進み続けて、迷い続けて、ここではないどこかに行ければ、そこに雨は降っていないだろう。
ただ、願わくば。
誰かの雨も集めて、一箇所にまとめておいてほしい。
その不幸を貴方に背負えとは言わないから。
あまり考えてはいませんが、よければ続きも読んで下さい。
お願いします。