純愛黄金夜
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"彼ほど紳士な方は居ないわ"
ちらりと鋭い歯を見せて、彼女は微笑んだ。
"夜灯りになって下さる優しさは勿論、朝にはお帰りになる謙虚な所もよ。ああ、でも一番はやっぱりーー"
彼女の黄金の瞳が、くるりと彼そっくりに形を変える。
"まんまるなお姿かしらね"
彼女は照れ隠しの様に、その漆黒の尻尾と耳をぱたりと動かし、
"にゃあ"
と鳴いた。
今宵は十五夜。
ふと見上げた空には、彼女の言葉に真っ赤になった彼が浮かんでいた。
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"彼ほど紳士な方は居ないわ"
ちらりと鋭い歯を見せて、彼女は微笑んだ。
"夜灯りになって下さる優しさは勿論、朝にはお帰りになる謙虚な所もよ。ああ、でも一番はやっぱりーー"
彼女の黄金の瞳が、くるりと彼そっくりに形を変える。
"まんまるなお姿かしらね"
彼女は照れ隠しの様に、その漆黒の尻尾と耳をぱたりと動かし、
"にゃあ"
と鳴いた。
今宵は十五夜。
ふと見上げた空には、彼女の言葉に真っ赤になった彼が浮かんでいた。
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