42、魔女の戦慄
「……………え?」
「とぼけるな。私の力はもう戻ったと言ったのだ。今の私は、再び魔王の座に戻っているぞ。それだけではない、私の力は以前よりも遥かに強くなっている。お前は昔、私の力の源は壊れて、もう回復しないと言っていたがな。どうやら、ただのハッタリだったようだな」
「い……いえ……あたし、ハッタリなんて……」
シェリスの力が回復したと知り、ラルヴィは途端に滝のような汗を流し、恐怖で全身を絶えず震わせる。もし彼女に魔女としての最低限のプライドがなければ、とっくに失禁していただろう。
「あ、あんたの力の源は、確かに壊れていたはずなんだ…。あたしがちゃんと調べたんだから、回復するはずないのに…。あ、あんた……」
「なんだ? 信じられないか? なら、山の一つでも平らにして見せてやろうか?」
「い、いえいえいえ! 信じます、信じますから…!」
ラルヴィは魔女だ。彼女には感じ取れる。シェリスがこの言葉を口にした時、その身から膨大な魔力が湧き出ているのを。山一つどころか、シェリスがエルフの国全体を更地にできると言っても、ラルヴィは信じるだろう。彼女が放つ魔力の強さには、それほどの説得力があった。ラルヴィは嘘をついていない。当年、彼女が真剣に観察し、診断した結果、シェリスの魔力の源は確かに救いようがなかったのだ。だが、どういうわけか、彼女の力は戻ってきた。それもまた、紛れもない事実だった。
かつてのシェリスに対する自分の態度や行動を思い出す。金をぼったくり、飯を作らせ、女神祭ではからかいまでした…。ラルヴィは鳥肌が立ち、恐怖に慄く。無意識に二歩後ずさった。硬直した喉から、途切れ途切れの声が漏れる。
「シェリスちゃん…いえ、その……魔王陛下…。あ、あなた様は……力が戻られたというのに…まだこの森で…何を? 魔王城での…お仕事は?」
「国の務めは、全て我が参謀に一時的に任せてある。奴は非常に有能でな。内政も、兵を率いての戦も、一級品だ。奴がいれば、私は安心してどこへでも行って時間を潰せる。私が不在だった数年間も、奴が一人で魔界全体の正常な運営を支えていた。まさに王佐の才と言えよう」
「そ、そうですか……。で、では、魔王陛下はこの森に対し、どのようなご展望を…?」
「ふむ、お前に教えても構わん。今、私は結界のことを調査している。おそらく、結界が破れた後、我が軍はこの国を踏み潰すだろう」
ラルヴィがこの質問をしたのは、まさにこのような結果を恐れていたからだ。最後まで聞いて、かえってラルヴィの心配が現実のものとなった。
彼女は体面も場所も構わず、「どさっ」と音を立てて跪いた。青ざめ、恐怖に満ちた声で、勇気を振り絞ってシェリスに懇願する。
「お、お願いいたします…! どうか、お見逃しを…。わ、あたしは、過去の失敗のせいでエルフ族にはあまりいい感情を持ってませんでした…。でも、編集者になってから…あたしも、たくさんのエルフにお世話になりました…。小説の中から、この国の未来も見ました。あたしが好きな文化が、この場所で健やかに成長できるとも感じました……。わ、あたしは、この国と、あの未来ある子供たちが、このまま消えてしまうのは見たくありません!」
シェリスは元々、ただ友人の質問に何気なく答えただけで、ラルヴィのように深く考えてはいなかった。ラルヴィが跪くのを見て、実に意外に思った。だが、彼女はすぐにラルヴィがそうする目的と、彼女の今の心境を理解した。興味深そうに答える。
「ほう? なんだ、私を止めようというのか? 先に言っておくが、我が軍の覇道の前で邪魔をするような奴は、容赦なく殺すぞ」
「い、いえ! とんでもない! 私はただ……」
「ただ何だ? 命乞いか? 情に訴えるつもりか?」
「うぅ……」
「ははは、安心しろ。お前がそんな身の程知らずな馬鹿なことをしない限り、知り合いのよしみで、お前をいじめるつもりはない。何しろ、お前は私の親友だからな。もしお前が降伏するなら、お前を我が国の大法師か何かに任命してやらんでもない。そうすれば、お前が誇る魔法も役に立つだろう? いい話ではないか? この森については…。私にも考えがある。だが、全ては結界が破られた後の話だ」
「ぐっ………」
「だから、それまでは以前のように仲良くしようではないか、魔女殿。はっはっはは!」
「………」
魔女であるラルヴィとて、戦闘能力がないわけではない。だが、彼女ははっきりと認識している。自分のその程度の魔法では、この魔王の前では全く役に立たないことを。もしシェリスを怒らせたら、その時はこの森が壊滅的な災厄に見舞われるだろう。非常に屈辱的だが、ラルヴィも屈服するしかない。彼女は固く歯を食いしばり、自分の無力さを呪う…。
「母さん! 編集長!」
だが、まさにその時、遠くからダッシュの声が聞こえてきた。彼は走りながら、こちらへ近づいてくる。同時に、口では大声で叫んでいた。
「先輩が…! 先輩が大変なんです!!」
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