〈13〉
「あの……じゃがいもの皮、いつも捨ててますよね……?」
ゴミ袋にカラス除けネットを丁寧に被せていると、
ふいに後ろから声をかけられた。
なんだろう、じゃがいもは燃えるゴミだから、今日で間違っていないはずだけど。
僕は強気で後ろを振り返った。
「突然すみませんっ前から気になってて! あの、もし良ければ、じゃがいもを前提に付き合ってくださいっ」
不思議だった。
目の前にいる女性は泥だらけで、肌が特別白いわけでもない。
それなのにあの記憶が蘇ってくるのは何故だろう。
どうでもいいアパートに居た、どうでもよくないシャワーヘッドに出会った、
あの日のことを――
完
この小説は19歳ぐらいのときに書いたものを加筆修正したものです。
小説とは? 小説とは?と小説らしい小説を書くことに必死でしたが、
読み返してみると、ただの小説家気取りしたイタい奴の文になっていました。。
お恥ずかしい限りですが、これはこれでおもろいのでこのまま晒します。
「こんな文でも掲載して良いんだなー」と、誰かの励みになれたら嬉しいです。
拙い文章にも関わらず、興味を持って読んでくださり、
評価をくださり、ありがとうございました。
これからも、また目に留めてもらえるように頑張ります。
滝の原 みっく