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神、世界をタダす  作者: 絶
3/21

神になる


 後ろから懐かしい雰囲気がした。

 でも、背中の方には違和感がした。


「アーレ、会いたかった」


 その声は……と振り向くとメーテがいた。

 やはり俺と同じように成長している。かわいさも増していて。


「メーテ、俺も会いたかった。成長して一段とかわいくなって」


 自分の言っていることが恥ずかしくて、顔は真っ赤だ。メーテを見ると耳を真っ赤にして顔を隠していた。


「お取込み中失礼します。アーレ、君はどうしますか」


 テュケはもう一度聞いてきた。なぜだろうか彼女は少し嬉しそうな顔をしている。


「俺は神になるよ。メーテがいる、約束を守れるから」


 俺は覚悟を決めた。やっと願いがかなう。約束を果たせる。


「では、詳しく説明をするから残りのメンバーを呼んで来てください」


 テュケは再度、白いワンピースの女性に言った。


「ちなみに君は戦の神で具現の能力が使えます。軍の名前は黒界軍(こっかいぐん)といいます。そして、君には黒界軍の意思決定機構 六神徒の隊長です。六神徒は君を含めて6人です」


 大丈夫だろうか?あまり説明を受けないで神や軍の最高指揮官になって。というか、その六神徒の隊長が本当に俺で務まるのか。今頃考えても無駄か。

 こんなことを考えているうちに残りの人が入ってきた。

 入ってきたのは茶髪と金髪の体格のいい男、銀髪でメイド服を着た女性と青髪の自信なさげな少女。4人ってことはまだ全員そろってない。


「よし全員揃ったところで……」

「ちょっと待って、全員そろっていないじゃん。今、入ってきたのは4人だった」


 どうカウントしても1人足りない。


「アーレ、実はメーテも選ばれた人間の一人なんだ」


 えっーと、メーテも六神徒の一人で神ということ。聞いてない。


「そんな危ないことにメーテを巻き込みたくない」

「アーレ、私は大丈夫だよ。あなたのそばにいたいし」


 メーテは顔と耳を赤くして言う。


「まあまあ、アーレ。メーテもこう言ってますから」


 メーテの笑顔を見るとこれ以上言い返すことができなかった。本当にこれでいいのか。


「まず、これを渡します。10着くらいあればいいですかね」

「いや多すぎるだろ」


 突っ込んでしまった。恥ずかしい。

 それは、黒の軍服。男子はズボンで女子はスカート。コートも入っていた。


「あの、これは絶対に着ないといけないのでしょうか。このメイド服ではいけませんか」


 銀髪の女性はテュケに聞く。


「まあそうですね。わかりました。特注のメイド服を用意させます」

「ありがとうございます」

「それでは話を続けます」


 テュケは真剣な眼差しで話し始めた。


 この神の世界は「エデン」と呼ばれ始祖の六神議会によってつくられた。

 エデンには時間という概念は存在する。老いはしないが死ぬことはある。

 そしてたくさんの世界を創りだし、滅んでいくところを見てきた。

 世界の中心には球状の世界の源(コスモス)と呼ばれるコアがある。

 しかし、このコアだけは神は干渉できない。直接操作するしかできない。


 とある時、世界の一角で新たな神が生まれた。それが無限の神、カオスの誕生。

 カオスはどんな存在でもなる可能性のある。しかし、カオスは悪に落ちた。

 体を捨て概念になることにより世界の混沌(カオス)を集め神の世界を滅ぼそうとしている。

 始祖の六神議会はカオスを消滅させる作戦を実施した。

 だが失敗に終わるがカオスを眠りにつかすことに成功する。

 もうすぐカオスが活動を開始するため現在の六審議会の 時間の神(クーノ) ・ 大地の神(ガイヤ)・ 夜の神(ニュクス) ・ 昼の神(メーラ) ・ 眠りの神(ヒュプノス)・ 運命の神(テュケ) によって黒界軍を設立しカオスを食い止め、消滅させるために動いてもらう。

 それが君たちの役目だということ。


「説明は以上です。あとは指示があるまで自由にしてください」


 長い話を聞いて疲れた。

 そして、俺はメーテ以外みんなの事ほとんど知らない。

 みんな帰ろうとする。


「ちょっと待って、少し時間をもらえるかな」


 勇気を出して言ってみた。

 



読んでくださりありがとうございます。

誤字や評価、感想いただけたら嬉しいです。

次回もお楽しみに

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