アイネムの婚約2
【アイネムの婚約2】
領都の屋敷のメイド、アイネムは調査団に同行しているうちに襲撃が切っ掛けに なった事もあり警察官の伊能警部と婚約する事になった。
その日の夜、伊能警部、アイネムを伴って王都の屋敷へと来ていた。
リビングでくつろいでいる、奈津などの主要メンバーに伊能を紹介した。
「今度、アイネムと婚約した調査団の伊能警部だ、彼女らがうちの主要メンバーとなる、軽く自己紹介してくれ。」
「警察庁、司法警察員の伊能健氏、24歳、階級は警部です。この度、アイネムさんと知り合い結婚を全体にお付き合いをしたいと思っています、こちらの文化、結婚の習慣などに付いて全く無知なので宜しくご指導、ご鞭撻の程宜しくお願いしたします。」
「えーーっ」、「まじ?」、「あら・・」、「うふふ・・」
うちのメンバーからはそれぞれ驚きとも呆れとも思われる感想が漏れていた。
もしかしてロリのケモナーなのなんて声も聞こえてきていた。
「ルーカス、地球からの移民に付いては地球神との盟約上、問題があるんじゃ無いの?」
地球神とは指定数の眷属を除いて勝手に移動させる事は約定に拠って規定されていた。無論、こちらから地球への移動も同じである。
まあ、早い話が勝手に移動させちゃ駄目よって事なんだが、一部特例は頂いていた。
「あぁ、その事は大丈夫だ、特定技能の枠での承認を得ている、彼は警察官だが銃器に詳しいので今度、騎士団に新設する火器部隊の指導に当たって貰うつもりだ・・・」
「何でも目隠しされての逆さ吊りが趣味らしいからな。」
「へっ、ドMの変態なの?、そんなんで大丈夫・・・?」
それを聞いた女性陣はかなりどん引きしているようだ・・・まあ、逆さ吊りにされるのが趣味なんて言われれば普通はどん引きするのが当たり前だ・・・
「ちょ、ちょっと待って下さい、そんな説明じゃ俺、完全に変態じゃないですか?、ちゃんと説明して下さいよ~」
伊能は女性陣にどん引きされて涙目になっている。もう、今にでも泣きそうだ・・
「変態じゃないの?」
「違います、目隠ししての逆さ吊りって言うのは仮にどんな状況下であっても銃器の分解組み立てが出来る様にする為の訓練の一貫です。決して逆さ吊りされるのが好きな訳でも趣味な訳でもありませんよ。」
「へぇーっ、最近の警察ってそんな事もするんだぁ・・・」
奈津のイメージでは警官は銃をぶら下げているだけで実際には使う事なく飾りにしている物だと認識していた・・実際、日本の警官で容疑者に向けて発砲の経験のある警官なんて殆どいないのが実情だからだ・・・
「いえ、しませんよ。そりゃSATなどの特殊部隊になるとどうかわかりませんが、少なくとも普通の警官はしません、私の場合は一言で言えば銃器オタクと言った方がわかって貰えるかも知れません。」
「ふーーん、わたしは銃には興味がないから分かんないけど・・・それより本当にアイネムと結婚するつもりなの?、遊びのつもりなら殺すわよ。」
奈津はちょっと威圧を込めて伊能の方を凝視しながら聞いていた・・・
「はい、本気です、私はアイネムを愛しています、きちんと結婚をするつもりです、他に妻や妾を増やしたりはしません。アイネム一人だけを愛するつもりです。」
これを聞いた女性陣はかなりうらやましそうな顔をしていたようだが俺は敢えて気付かない振りをしていた。いらぬ火の粉が飛んできて火傷はしたくなかったからだ・・・
「そうなの?、そう言う事なら反対はしないけど、伊能さんって言ったかしら、あなたはロリコンなの?」
「えっ、そんなつもりはないですけど・・・」
伊能はえっ、なんで?って顔をしながら奈津の方を見ている、だからといって何かを言い返す度胸はなさそうだ。
「アイネムはまだ、14よ、この国の法律では15歳で成人にならないと結婚出来ないんだけど・・・獣人同士の場合は13歳での結婚も黙認されているけど今回はアイネムが15になるまでは難しいと思うわよ。」
「へっ、アイネムが14歳?、てっきり10代後半から20代前半ぐらいに思っていたんですが・・・うぅぅっ」
獣人の場合、身体的な成熟は人族よりも早いので気付かなかったとしても無理はないのだがアイネムが14と聞いて伊能は少なからず動揺しているようだ・・・
「は、犯罪ですよね。」
(14歳、日本で言えば中学生、うーん、ロリって言われても良い返せないな、うーん、中学生かぁ・・・犯罪だなぁ・・・でも、全然そんな風には見えないし精神的にも大人の感じがしたんだけど・・・)
「まあ、その辺はどうでも良いわよ。後、数ヶ月もすれば成人するからそれまで待つって方法もある訳だし、仮に今すぐしたいって言っても別に反対はしないわ・・・」
「15歳でも日本だと十分に犯罪何ですけど・・」
「日本ならそうでもここは日本ではないからそれに従う必要はないわね、ただ、日本のほうにはアイネムの年齢は言わない方が良いわね。あなたの日本の親族が社会的に死ぬわよ。」
「ですよね。」
(親兄弟、いや、知り合いが知ったら確実に引かれるな、特に年齢だけで見てはいないから完全にロリコン認定されるだろう、社会的に死ぬな...)
「アイネムが成人するのを待って結婚したいと思います、それまでは婚約と言う形にして置こうと思います。」
「アイネム良いよね。」
アイネムは「はい」と言って嬉しそうに頷いていた。
「うん、それなら結婚の事はこっちに任せて置いて、式の手配なんかはこっちでしてあげるわ。ちょっとしたイベントにも為るし、頂戴いいわ!!」
「あのう、結婚についての慣習などがあればお聴きしたいのですが・・・」
伊能の質問には元々こっちの住民であるアメリアが答えていた。
「そうねぇ、獣人同士なら村で披露宴っていうか、村挙げての宴会を開いて終わりだわね、人族で貴族同士だと教会で式を挙げたり、司祭を呼んで結婚式をするのが普通だわ、平民同士だと村で宴会したり、領都などに住んでいれば、二人で教会に行って結婚の報告をした後で親しい人を呼んでお披露目をしたりするのが普通だわ。どっちにしても、あなたの世界の様に婚約指輪を贈ったりとか結婚指輪の習慣は基本的には無いわね、」
「最近では一部では結婚指輪を交換したりって事も流行ってきている見たいだけど、一般的って言えるほどではないわね。」
「式の事は心配しなくて良いわよ。伊能さんもこっちの事は分からないでしょうし、アイネムも領都の事は分からないでしょう。お金も持ってないだろうから今回は特別に費用はこっち持ちでやって上げるから何も心配しなくて良いわよ。」
奈津が単に好意からこう言う事を言い出す訳が無い・・・何らかのメリットを考えての事だろう、それを考えるとちょっとばかり二人が気の毒になってくるけど・・・俺は口を挟まない事にした。
「すいません、申し訳ないけど、宜しくお願いします。」
「良いのよ、うちの騎士団で頑張って貰うんですものこれくらい当然よ、気にしなくて良いわ」
おい、奈津さん、それ嘘だろう、アメリアも不適な微笑みをしている。うちの女性陣は何かと怖いがそれに突っ込みを入れる勇気は俺にはなかった。
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翌日、早朝。
調査団を日本へと転移させてきた。
「お疲れ様でした。」
「この度は色々とお手数をおかけしたと思いますが有り難う御座いました。」
総括に就任した山崎氏が挨拶してきた・・・
「いえ、いえ、対した事はしてませんし、無事に終わったのなら何にしても良かったです。」
「それより、ちょっとお話しがあるのですが、宜しいですか?」
「えぇ、構いませんが・・・」
調査団の一行が解散して部屋を出て行くのを待ってから話す事にした、それまでは山崎氏と雑談をしながら待っていた。
「実は伊能警部の事なんですが・・・」
「伊能がどうかしましたか?」
「はい、うちのメイドと親しくなったようで本人達は結婚を希望しております、うちの方では色々と検討した結果、本人達の意向を汲み取って結婚を認める結果になりました。ただ、相手が獣人と言う事も有り日本での受け入れは難しいだろうという事で伊能警部の方にうちの方に来て頂くと言う形になりましたけど・・・」
「えっ、うーーん。そう言われても政府の意向はわかりませんが、結果的に個人の問題になりますから、我々政府側がどうこう言う問題ではないでしょう。細かい事を言えば、許可なく出国すれば密出国になり罰せられますが彼が向こうに行ってしまえば、帰ってこない限りこちらはどうしようもありませんし・・・」
「今後の関係を考えれば恐らく認めるのではないかと思いますけど・・・確約は出来ないですね。」
「自衛隊派遣の件ですが、人員、装備供にそろって現在、最終確認中です、一週間後には派遣可能になりますが、そちらの受け入れは如何でしょうか?」
「えぇ、こちらはもう、準備出来ていますからいつでも構いませんよ。」
「では、1週間後にお願い出来ますか?」
「わかりました。その時に可能であれば伊能警部も連れて行こうと思ってますので宜しくお願いします。」
「わかりました、関係機関にそう伝えておきましょう。」
話が終わったので王都の屋敷へと転移した。
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王都の屋敷
屋敷に戻った俺はアイネムに伊能は退職と身辺整理に1週間は掛かるのでそれまでは淋しいだろうが待つように伝えてアイネムを領都の屋敷へと送っていった。
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