視察団2
【視察団2】
□■□ 資源調査最終日 □■□
原油の調査、魔物の素材調査、自然調査を終え、調査最終日は鉱物資源の調査の為、ラベルリン山脈にある平原に来ていた。。
「あのう、そんなんで何か分かるんですか?」
鉱物資源担当の岡本が適当に転がっている石をハンマーで割ったりしているのをみて伊能警部が不思議そうな顔をして訪ねていた。
「ハハハ・・・遊んでるようにしか見えませんか?」
「はぁ・・」
そう言っちゃ悪いだろと伊能は気を遣っていたのだが仕事しているようには見えてなかった。
「ヘリでも持ち込めれば磁気探査装置を詰んで通常のレアメタルは探すのは早いと思うんですが、何せ、異世界ですからまずは基本的な調査から始めないと・・」
「ただ、石を割ってるだけにしか過ぎませんがこれでも色々とわかることはあるんですよ、最終的にはラボに持ち帰って分析しないと行けませんがね。」
岡本はそう言いながら石を割って中を見ながらサンプルをケースに入れてラベルをはる作業を繰り返していた。。。
お昼時になりアイネムが昼食の用意をして居た・・
コーヒー&紅茶用のお湯を沸かそうとしていたら
「アイネム、確かこの近くに疲労回復に言い湧き水があったわよね、それを使いましょうか?」
アトリアが水源が近くにあったのを思いだして、折角なら水源の水で美味しいお茶でもと考えての事だった。
「はい、すぐそこです。私、汲んできますね。」
では私もと伊能警部が立ち上がる。
「そのままでも飲めますので皆さんで行ってみませんか?」
「そうですね、いってみましょうか」
全員で水源へとむかった。林を抜け歩くこと約5分・・目的の水源に着いた。
幅5m×10mほどの池の中央付近から湧水がわき出ているのが確認出来る。
皆、溢れて流れ出ている所で手を洗い、手で水をすくって飲んでいる。
「うぁーっ、おいしい」、「うん、確かに上手いな・・・」
「何か、元気が出てきた気がする?」
それぞれに感想を言っていた。
「ここの泉の水は疲労回復に良いと言われています、まあ、ここまで来なくてももっと街の近くで安全な所にも同じ効果のある水が湧いていますのでここに来る人は殆どいませんけどね。」
その時、自然担当の池沢が叫んだ・・・
「アイネムさん、あれはなに?」
池沢が指さす方向にはスカイブルーのキラキラと輝く湖の上でこびとが浮かんでるように見えた。
「あぁ、あれは妖精さんです。妖精は普通の人には見えないんですが、ここからだとあの沼の上にいる妖精は見えるんです。なぜだかはわかっていませんが、綺麗な沼とこの場所の位置、周りの環境と時間が関係しているそうですよ。」
「あの沼に行ってみたい。」
「はぁ、別に構いませんよ、でも、ここから見ると輝いて見えますが実際に行くとただの綺麗な沼ですけどね。」
アトリアとアイネムはもともと知っているため、さしたる興味はなかったが、一行の強い要望もあって沼に行って見ることになった。
約20分ほど歩くと沼に着いた・・
「うわーっ、綺麗・・・、はぁーーっ」
みな、沼の綺麗さに声を上げた・・・
「凄いな、これって透明度はどれくらいあるんだ・・・あぁ・・今日は透視度を測るのも持って来てないや・・」
「中心の方は相当深そうだなぁ・・・アイネムさんここは深さはどれくらいあるんだ・・」
池沢の質問にアイネムは困った顔をして首を傾けながら答えた・・・
「とても深いです。深さは誰も計っていないのでわかりません、こちらからだと遠浅ですが、対岸の崖の方からだと急に深くなっていて底は見えませんから・・」
この世界に沼や湖の深さを測る習慣は無い、単に深いか浅いかの区別で十分なのだ・・
「ここが特に綺麗って訳ではありませんよ、まあ、綺麗な方ですが、これくらいだったら他にも沢山ありますから・・・リザードシュリンプの住む沼や池の水は綺麗だと言われてます。」
アトリアはこの位、普通だろって感じで答えていたが・・・アトリアは日本での記憶は残っているのでここがどれくらい綺麗かは知っているのだが・・あえて言わない・・
「リザードシュリンプとは何ですか?」
「体長3~4cmのエビ見たいな魔物です。この魔物は水を綺麗にする性質があると言われていますよ。」
「これを捕まえて帰りたいのですが・・・」
どうやら自然、生態系が専門の池沢はリザードシュリンプを生かして持ち帰りたいようだ・・・
「構いませんが、すぐに死ぬと思いますよ。」
アトリアの冷たい一言にもめげずに池沢はお昼のおかずのハムと千切って糸を付けた瓶に詰めて沈めた。。。数分待つと数匹が入ってきたのですぐに引き上げて適当な容器に入れサンプリング用のポンプを繋いでエアーを入れて酸欠にならないようにした・・・
すぐに死ぬと聞いた時、池沢は恐らく酸欠だろうと疑ったのだった。
その後、鉱物の調査は昼食もせずに早々に切り上げて屋敷へと帰る事にした。
もう少しで固定転移陣に付くと言う時だった。
先頭を歩いていたアトリアに矢が飛んできた。
アトリは素手で矢を掴むと矢の飛んできた方向をへアイスアローを打ち込んだ・
『どさっ』と言う音と供に木の枝にのぼっていた男が落ちた。。。
それとほぼ同時にアトリア達の前に5人の男達が現れた。
現れた男達は、それぞれが剣を持っているだけで何の防具も着けていない、着ている服も農民のそれと変わらない格好をしていた。
「良くも仲間をやりやがったな、悪いが男達には死んで貰う、嬢ちゃん達は後でゆっくり可愛がってやるから大人しく武器を捨てな。!」
リーダーらしき薄汚れた男は下卑た笑いをしながらアトリアに武装の解除を迫った。盗賊は銃器を武器とは認識して折らず、武装して居るのが幼女のアトリアだけと勘違いして、ソフトターゲットだと思い、少人数ながら襲ってきたのだった。
「早くしないと皆殺しに・・・」
男が最後まで言わないうちに男は頸動脈を切断されて壮絶に血しぶきを上げていた。暗殺者スキルの高いアトリアが一瞬のうちにリーダーの後に周り頸動脈を切断していたのだった。
「クソォーーッ、」
他の男達が叫び声を上げた時には二人目の男が同じ様に血しぶきをあげていた。。
アトリアの姿は誰の目にも見えていない、隠蔽によって姿を消していた。
「死ねーっ」
男が剣を振り上げながら突進してきた男を伊能警部が拳銃を発砲、38口径を体に3発食らってはまず助からない、「うぐっ」という声と供に倒れ込んだ・・
男が倒れるとほぼ同時にまた、一人の男が首から血しぶきを上げていた。。。
アトリアは姿を表していた。。。
一人、残った男は走って逃げ出した・・・
アトリアはアイスアローを一本だけ空中に顕現させると男を目掛けて飛ばした。
「ゾクッ」
足にアイスアローを受けた男はその場に倒れ込んだが立てずに、這って逃げようともがいている。
アトリアは男に追いつき腹を蹴り上げる。
「グワァッ、は、はぁ、はぁ、な、何するんだよ・・」
アトリアは冷たい視線を男に向けながらも男の質問には答えず。
「誰に頼まれたの?」
「はぁ、何言ってんだ?、ガキは引っ込んでな!」
アトリアが姿を消していた為に他の男達を殺したのがアトリアだと言うことを認識していなかった為に襲われた腹いせに単に幼女が蹴ってきた位にしか思っていなかった。
「うぎゃーーっ」
男の叫び声が森に響き渡る・・・
アトリアの左手には男の耳が握られていた。
アトリアは短刀を取り出すと何も言わずに左手で男の耳を引っ張ると短刀で一気に耳を切り落とした・・・
男は耳を押さえて地べたを転げ回っている。
アトリアはそれを止めるようにまた、男にけりを入れていた。
「ひっ」
それを見ていた、アイネムが叫び声を上げると、伊能警部に抱きついていた。。
抱きつかれた警部も一瞬何が起こっているのか理解出来ていないのか放心状態だった。他のメンバーも顔を真っ青にして呆然と立ち尽くしていた・・・
アトリアは男を座らせると、短刀を鼻の下にかざして言った。
「次は鼻を削いでほしい?、それとももう一方の耳が良いかしら・・・」
男は耳を押さえながら・・・必死に懇願する。
「や、止めてくれ、何でも話す、知ってることは話すから勘弁してくれ・・・」
「じゃ、誰に頼まれたか話しなさい。」
男は話し出した。
元は全員元ザリア村の農民だった、農作業が嫌になって盗賊になった、これが2回目の仕事だったらしい、2kmほど離れた丘で街道を通る獲物を探していたいたが、護衛が強そうだったりしてなかなかいい鴨がいない時に水源で水を汲んでいるアトリア一行を見付けて来たらしい、武装して居るのが幼女のアトリアだけだったので自分たちでもやれると思って襲ったと言うことだった。とくに誰かに頼まれたとかの背後関係はなかった。
「いいわ、信じてあげる、もう、盗賊は止める事ね。」
そう言うとアトリアは短刀を直してきびつを返した。
「ふう・・・」男は安堵の表情を浮かべていた。
アトリアは振り返りながら剣を抜くと男の首を飛ばした。
男は一言も発することなく頭の転げ落ちた首から血しぶきを上げながら後へ倒れた。
戻ってきたアトリは伊能たちに向かっ言った。
「ちょっと手伝ってくれるかしら?」
「ちょ、ちょっと、なんで無抵抗の人間を殺したんだ?、あんまりじゃないのか?」
伊能がアトリアに食って掛かっていた。
他のメンバーも同様な意見らしいが、皆、青ざめていて、喋れる状態ではないようだった。
「はぁ、何言ってるの?、盗賊相手にどうしろと言うの?」
アトリアは淡々と答えていた。
「そりゃ、捕縛して連れて帰って裁判に掛けるなりきちんとした罪を償わせるべきだ。」
「はぁ、あなたの世界ではどうか知らないけれど、この世界は盗賊ってだけで殺されても文句は言えないの、連れて帰っても斬首か良くても鉱山奴隷しか道はないわ、あの男は足を砕いているから鉱山奴隷としては役に立たないから斬首しかない、もし、ここで見逃せばまた、盗賊に戻るだけ、そうすれば犠牲者が出るわ。その責任をあなたが取ってくれるの?」
アトリアは冷めた口調で淡々と諭す用に伊能に言い聞かせていた。
「・・・しかし・・・犯罪者だって人権はあるはずだ・・・」
伊能は納得出来ない様子だ・・・
「「「盗賊に人権なんてないわ!!」」」
アトリアは吐き捨てるように言った。
アトリアは土魔法で穴をほり、男達を引きずっては穴に放り込んでいた。
□■□ アイネム視点□■□
アイネムは伊能警部に話をしていた。
「アトリアさんは本当はとても優しい方なんですよ、ただ、以前盗賊の討伐で出向いた時、食うに困って盗賊になった人から命乞いをされてアトリアさんは見逃したんです。」
「その後暫くしてから、領に家族で行商に来ている行商人が、盗賊に襲われて姉妹の姉の方は両親の見ているまで何人にも犯されてから殺され、その後、両親も殺され、残った妹は奴隷商に売られていました。アトリアさんはその姉妹と特に仲が良かったんです、犯人は以前自分が見逃した盗賊が犯人だとわかると相当、苦しまれたようです。」
「それ以降、盗賊に対しては一切の容赦はなくなったそうですよ。」
「奴隷商に売られた妹はどうなったんだ・・・」
「領主様の命令で助け出されました、奴隷商は不法奴隷を扱った罪で捕縛されようとしましたが抵抗した為に領主様の部下に殺されたと聞いてます。」
「やっぱり、この世界には奴隷っているんだ・・・」
「はい、国によって多少の違いはありますが、この国はしっかりしている方だとおもいます。」
「奴隷には一般奴隷と借金奴隷、犯罪奴隷がいます、一般奴隷は親から売られたり、自分の意思で奴隷になった人達で、あらかじめ決められた期間、働けば解放されます、約束以外の行為や扱いを受けると所有者が罰せられますし、衣食住は保証されていますので、仕事がない方が自分の意思で為る方も少なくはありません。
借金奴隷も返済が終われば解放されます、扱いは一般奴隷と同様です。犯罪奴隷の場合は期間が設定されていない場合は、基本的には死ぬまで解放されることはありません、待遇に関しても特に取り決めはないので男であれば鉱山奴隷として働かされますし、女であれば性奴隷として貴族のおもちゃだったり娼館で死ぬまで働かされます。また、所有者が終身犯罪奴隷を殺しても罪にはなりません。」
アトリアが盗賊を穴に入れて魔法で燃やしてから土をかぶせ終わった所だった。
アトリアが盗賊の処分が終わって伊能に話した。
「この世界にはあなたの世界にある刑務所と言う施設はありません、軽微な犯罪は牢で数日から数週間程度拘束されて釈放されますし、重犯罪の場合は犯罪奴隷として送られます、犯罪の内容に寄って期間は変わってきます。」
「窃盗以上の犯罪の場合は身分証に記録され、自分で企業する事も出来なく成りますし、一旦、国を出れば再入国は出来なく成ります、もちろん他国も受け入れたりはしません。」
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