国王視察に行く
【国王視察に行く】
王都の屋敷に帰ってきた・・・
「ご主人様、お帰りなさいませ。」、「お帰り、ルーカス様」
毎回、転移の間ではジェシカとソフィーが迎えてくれた。
毎度の事ながら良く転移して来た事が分かる物だと思う。
リビングへと下りてみるとアメリアと奈津、愛彩がお茶を飲んでいた・・・
「奈津、この時間にいるのは珍しいなぁ~」
奈津は通常、昼間の時間帯は大抵、領地へと出かけている事が多い。
「ま、たまには任せておかないとね、あたしがずっと居ちゃ騎士も疲れるだろし息抜きも必要だしね。」
「愛彩も良いのか?」
「うん、今日は留美にお任せしてるよ。」
「ATVが魔石で動くようには為ったよ、オークの魔石で1000km弱は行けると思う、もう少し詰めればもっと燃費は伸ばせると思うけど後は今後の課題だね。」
「凄いな、オークの魔石でそれだけ動くなら、オークでも魔石はきちんと取らないと行けないな・・・」
今までは駆除目的でオークを討伐してもそのまま、埋めたり燃やしてたりしてたから今後はオークの魔石と言えども回収しないといかないな。
「ねぇ、ルーカス、今度、日本に行く時、私も連れて行ってくれないかしら、ちょっと買いたい物があるしいぃ?」
「あぁ、私も!!」
「あぁ、構わないよ、予定では明後日、美琴さんの旦那を迎えに行くからその時で良いか?、折角だから1,2日ゆっくりしてくると良い、もう、随分家にも帰っていないだろう。」
「うん、そうねぇ・・実家にも寄ってこようかしら・・」
奈津と愛彩は随分と実家には帰っていない、恵とアトリアはまあ、実家は無いから急がなくても良いだろうけど、留美はもそろそろ一度返した方が良いかなぁ・・・一度に抜けらるときついから奈津達の後に一旦、帰省させよう。働き詰めだしな。
「うん、じゃ、そう言う事でお願い。でも、美琴さんも旦那がいるんだから帰れば良いのに・・ね」
「そうそう、ヘリの外装部分だけ買って来れないかしら?」
「可能だと思うけど、どうするんだ?」
愛彩がヘリの外装を欲しいという。何か手立てが見つかったんだろうか?
そんな事を考えていると。
「うん、浮遊の魔方陣を少し改造して色々実験していたんだけどどうやら実用化出来そうなんだよね。だから取り敢えずヘリで試してみたいの、エンジンや武装はいらないから・・」
「分かった、近いうちに何とかすると。」
「武装と言えば自動小銃を100丁ほど仕入れてきた。直近の近衛騎士団に持たせようかと思うけど・・・どう思う、いずれは騎士、全員、そして最終的には辺境伯軍、全員に持たせようと思うんだ・・対人戦闘ではかなり有効だろう」
「良いと思うけど、そんな大量に輸入出来るの?」
「あぁ、今回は日本からだけど、アメリカから輸入出来ると思う、CIAが寄って来てるから・・・」
「あら、もう、かぎつけられたの・・・」
「あぁ、倉庫を見つかった時点でばれたと思ってはいたけどね。」
「まあ、その辺の折衝はお任せして、今度はちょっと羽を伸ばさせて貰うわ」
「あぁ、二人ともゆっくりとしてくれば良い、だが気を付けろよ、CIAがかぎつけてきてるって事は他の諜報機関も気付いてる可能性は高いから・・・向こうではこっちの姿を絶対にさらすなよ。」
「分かってるって。。」
「お帰りなさいませ、ルーカス様」
エマがリビングへと下りてきた。
「おう!、ただいま・・・」
「ルーカス様、お父様がお話ししたいそうですけど、今からでも宜しいですか?」
「あぁ、構わないけど・・・」
「では、行きましょうか?」
何の話だろうか?、結婚式の日取りの話かな?、そんな事を考えつつエマの部屋へと向かった。エマの部屋には王居のエマの部屋に繋がる転移門が設置してある。陛下への土産として拳銃1丁と予備マガジン2本をズボンに押し込んだ・・・
エマの部屋へと転移した後、外にいたメイドに来た事を告げた後、面会用の個室へと移動していった。
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王城の一室
エマと一緒に待っていると陛下と宰相がやって来た。
王室の部屋としてはかなり狭い方の部屋になるだろう、4畳半ぐらいの広さしか無い、そこにテーブルとイスがあるぐらいで王室とは思えないほど殺風景な部屋だった。
「エマ、様子はどうだ・・・何か困った事は無いか?」
「いいえ、お父様、毎日、楽しく過ごさせて頂いて下ります。」
毎日にのように転移門を使って行き来してるのに様子はどうか?、なんて白々しいとは思うのだが、取り敢えず父親としては話の切っ掛けには切り出しやすい文句の一つなんだろうな。
「結婚式の件だがそろそろ決め手はどうだろうか?」
やはり結婚式の話だったか?、イスパニアとの関係が微妙な今、問題がありそうな気もするが陛下としては今、決めても式は1年後ぐらいに為るからその時には片づいているだろうとの考えだろう。
「陛下のご決断には従いますが、少し微妙な気がします、今決めると式は約1年近く先になると思いますが、丁度、イスパニアとの戦闘と重なる可能性もあります、仮に終わっていてもごたごたしているでしょう。大々的には発表せずに後、半年ほど経ってから遠方の貴族を中心に内々に通知して発表から早いうちに式を挙げる段取りを取ったら如何でしょうか?」
「うむ、おぬしの言う事にも一理あるのう、分かった宰相共々相談してみよう、時にイスパニア関連はどうなっている」
「まず、勇者関連ですが、こちらは向こうの世界の軍人を数名入れて自分たちで救助に向かわせる事にしました。流石に私が乗り出す訳には行きませんから・・・イスパニアの進攻自体は王の意向としては半年先、王女を含め側近としてはもう少し準備に時間を掛けたいと言うのが本音でしょう。だが、王の意見がごり押しされる可能性はかなりあります。」
「王国軍を派遣して於かなくて良いか?」
「いえ、必要ありません、必要な際は救援をお願いしますので、向こうが動き出したら準備だけして貰っておけば十分です。恐らく向こうは6000人規模で進攻して来ると思われます、それに対してうちは2000で対抗するつもりです。」
「それで大丈夫なのか?」
「ご心配なく、多すぎるぐらいだと思っておりますから・・・」
「うむ、おぬしがそう言うのならそうなのだろう、心配はすまいが、エマを泣かせるなよ」
「はい、分かっております。」
「それからおぬしの所の領内は昼間のように明るいとは本当か?」
「へぇ?、それは大げさというか、嘘ですね。」
「ほっ・・びっくりしたわい」
陛下と宰相は胸をなで下ろしていた。
「確かに領都の住宅はうちの王都の屋敷と同じ様に明るいですし、冷暖房も完備していますし、領都内の幹線道路は街灯も付いてますので他の領に比べると明るいと思いますが・・流石に昼間のようにとは行きませんよ。」
「はぁ、とにかく一度見てみたい物だ・・・」
「いつでも構いませんよ、事前に言って貰えれば・・・」
「では、今日はどうじゃ?」
「分かりました、夕食が終わった頃、迎えに来ます。」
「いや、久しぶりだからそちの所で夕食も頂こう。」
(えっ、久しぶり、4日前も来た気がするが・・ま、良いけど・・)
「では夕食の時間になりましたらお呼びします。」
「今日は陛下にお土産が御座います。」
俺はそう言って拳銃を取り出した。
今回持ち込んだのはグロック19、9mmで装弾数は15発、一部の警察でも使用されている関係で入手出来たのだと思う。
「これは向こうの世界の武器で拳銃と言います、護身用もしくは近距離の武器です、興味があれば取り扱いを説明しますが・・・」
「ほう、面白そうじゃの?、どれ貸してみてくれ・・」
そう言うとテーブルに置いた拳銃に手を伸ばした
「安全の為にまだ弾は入ってません、訓練場で説明しましょうか?」
陛下と宰相を連れて訓練場に行った。
訓練場に着くと取り敢えず実射してみせる事にした。
訓練用の布が巻かれた立ち木(かかしみたいな物)に鎧を着せる。
10メートル程離れたところにおもむろに立ち、スライドを引いて3連射する。
「バン、バン、バン」
的に掛けた鎧には3つの穴があいた。
鎧は鋼板では無く1mm程度の鉄板なので9mmのFMJでも簡単に貫通する。良く9mmでは対人に対してのストッピングパワーが足りないと言われるが2,3発も打ち込めば十分な気がする。無論.45ACPあたりだと1発で倒れるらしいが実際に撃たれた事は無いので分からない。撃たれそうになった事はあるけど・・・
「おーーっ、歓声が上がる」
「エマは銃声に耳をふさいでいた・・・」
「どれ、儂にも撃たせてくれ・・・」
「陛下がそう言うので渡した。」
陛下は1発、1発、確かめるように全弾をうち尽くしてホールドオープンの状態になった。
「ん、どうしたら良いのか?」
「弾を入れ直す必要がありますので、こちらのリリースを押すと弾が入っているケース(マガジン)が出てきますので抜き取ったら替わりにこちらを入れて下さい。音がするまで押し込んだら、こちらを押し下げるとスライドが戻ります。」
「ふむふむ、割と簡単じゃのう。」
陛下はおっかなびっくりながらもまた、ターゲットに向けて発射している。訓練場にいた団長も撃ちたそうな顔をして見ている。結局、数発ずつの射撃大会となった。
俺は傍らでマガジンに弾を込めた。全弾、弾を込めるのは指が持たないので10発までにしておいた。
射撃大会が終わった後、マガジンへの弾の込め方や、安全面などをくどい位に教えておいた。陛下の場合臨戦態勢って事はまず無いので、安全の為に薬室には弾を入れない状態で保持するようにして貰った。
「おぬしの所ではこれを配備するつもりなのか?」
「そうですね、取り敢えずは直属の騎士団の団長と分隊長には拳銃を配備させます、他の騎士達には拳銃で無く小銃を配備するつもりです。」
「小銃とは何なんだ?」
「そうですね、この拳銃の銃身をもっと長くして弾ももっと入るようにしたタイプになります、全長が1m近くになりますので携帯性は落ちますが、遠くまで届きますし、威力も全然違ってきます。」
「それを騎士団全員に配備するつもりなのか?、そうですね、いずれは領兵全員に配備するつもりです。」
「まだ、他に配備する武器は検討中です。」
宰相が陛下に耳打ちしている
「陛下、これを許してしまうと王国軍との差があまりに開いて王家に牙を剥くかも知れません、禁止された方が良いのでは・・・」
「案ずるな、もう、既に負けておる、奴が王位を望むならこちらからくれてやるわ、奴にはその気はさらさら無いみたいだがな・・・心配が無い以上、辺境伯としては強い方が安心じゃ・・・」
「これで撃たれたら死ぬのか」
「拳銃の場合はライフルに比べると威力は格段に落ちますが、それでも当たり所次第でしょう。体でも胃や肺なんかは瞬間空洞に対して割合強いですが、腎臓や肝臓は瞬間空洞に対して復元力が弱いので致命傷になりやすいですね。ま、それでも体に当たれば放っておけばほぼ死にますね。体に弾が残っている場合、弾を取り出す手段は魔法士かありませんから弾を取り出す魔法の使い手がどれだけいるかが問題です。」
「分かった、それではエマの結婚式じゃが遠方の貴族には内々に通知する事にして置こう、それで良いな・・・」
「はい、構いません。」
俺はそう言うと、予備のマガジンを2本と弾薬を2箱おいて屋敷へと戻った。
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王都の屋敷
屋敷に転移すると相変わらず、ジェシカとソフィーが迎えてくれる。
「ご主人様、お帰りなさいませ。」、「お帰り、ルーカス様」
「もっと遅くなるかと思っておりましたら早かったですわね、やはり結婚式のお話しでしたか?」
「あぁ、一応、式は1年後、ただ、イスパニアとの戦争も考えないと行けないので正式ではないよ、ただ、準備もあるから遠方の貴族には内々に連絡しておく事となった。」
「そうでしたか・・・ご苦労をおかけします。」
「気にするな、自分の事だし・・・」
「それよりソフィールーク侯爵の予定を聞いておいてくれ、近い内に行きたいと思ってる」
「ジェシカ、今日は陛下と王妃、それに宰相が夕食に来るから考慮しておいてくれ・・」
「はい、畏まりました。」
「リビングに下りると奈津がいた。。。」
「ルーカス、騎士団に銃を配備するのは良いけど、まず、座学をやって、貸与式をやってから射撃訓練をさせないと絶対、死人が出るわよ。」
「そうだな、うん、俺もそう思うけど、貸与式なんて必要か?」
「あら、大事よ、こっちは名誉は大事だから・・・」
「そんなもんですかね・・・」
「そうよ。。」
「へい、へい、分かりました。やりますよ。」
そうこうしているうちに夕食の時間になったのでエマを王室に呼びに行かせた。
陛下、王妃、宰相を伴えて夕食を取った後、領内の視察に向かう、奈津にも護衛として来て貰った。
陛下達は領都の屋敷から出ると壮絶に驚いていた。
「な、なんじゃこれは・・・儂は夢でも見ているのか?」
陛下は照明と人通りに驚いている
陛下が見た光景は日本で言うなれば地方の都市部っていった感じだ・・・
領都の屋敷を出ると前の幹線道路には一定の間隔で街灯がともり、道路の中央にはセンターを示すライトが埋め込まれていた。道路のそばに建つ家の窓からは大量の明かりが漏れていた。(日本の感覚で言えば普通)
時刻は20時頃とはいえ、通常の都市なら暗い事もあって店は早じまいする事が多いがうちの領は明るいのでそれなりに人通りはある、飲食系の店は結構遅くまでやっている所も多いのでこの位の時間ならば普通だ・・・
「歓楽街の方に行けばもっと派手なんですけどね。まあ、酔っ払いも多いので今回は止めておきましょう。」
「歓楽街は王都の法律が及ばない特区に作られていた。その為に不法な行為をすれば例え上位貴族でも捕縛の対象になる。」
「いや、近くからでも良いので見てみたい・・・」
「そうですか、では私と奈津からは離れないで下さいね。」
「歓楽街は陛下に以前許可を頂いた特区に御座います。」
一行を俺と奈津で両側から挟むようにして行った。
歓楽街は領都の屋敷からそう遠くない場所にあった。
歓楽街は一定の場所でしか開業出来ない様に規制していた、屋敷から近いのも騎士団が駆けつけやすいようにとの配慮からだ・・・
「な、なんだ、これは・・・」
「あら、綺麗な光が一杯ですわ・・・」
歓楽街のメインストリートはアーケードに為っており歓楽街特有のネオンがきらびやかに光を放っていた・・・
陛下と宰相は絶句して・・大きく口を開いたままだ・・・
王妃はネオンが綺麗だとはしゃいでいる・・・
「まあ、ここは憩いとくつろぎの場所ですね、無論、女性向けのサービスの店もありますよ。女性向けにはエステのフルコースなども用意して有ります。」
「場所が場所だけに犯罪の温床にならないように他の店舗に比べるとかなり厳しい、規制を引いています、犯歴のある者は経営出来ませんし、奴隷を使う場合は本人の意思かどうか魔眼を持っている者に判定させています。利益が大きい分、罪を犯せば罰則は厳しくなっています。基本は奴隷落ちか斬首です。」
「ちなみに貴族の護衛しか武器は持ち込めません。当然、魔法の使用も禁止です。魔法はここに限らず、領都内は生活魔法以外の魔法は使用禁止です。」
「ちなみにうちの領では魔法の使用は許可制で、許可を持ってない者は家庭魔法を除き領内で魔法を使用する事が出来ません、許可があっても領都内は使用禁止です。また領都では無届けの決闘は禁止となっています、無届けで決闘を行えば両者とも程度により公益労働から鉱山奴隷、最悪は斬首です。」
「貴族の方の中には1週間ぐらいは泊まって遊んで帰られる方が多いですね、中には1ヶ月なんて方も珍しくありません。」
実はここの評判は王都まで届いていて陛下の耳にも入っていた。
異世界でしか実現出来ないような風俗のサービスや温泉センター、競馬場、ドッグレース(魔物)様々な娯楽が有り娯楽の殿堂、紳士淑女の憩いの場として国内外にまで名声を轟かせていた。
陛下の視察の一番の目的はここにあったはずだった。
「ちょっと中の店を見てみたい。。。」
「防犯上、許可出来かねます、あくまでの外からの視察と言うお約束です。」
「うぐっぐっぐぅ-っ」
「どうしてもと言うのなら平民の格好をして護衛にもそうさせて要らして下されば中も後案に致しますが・・・」
「「「あなた・・・」」」
王妃が陛下を窘めるように言われると流石の陛下も諦めるしか無かった。
陛下はがっくりとうなだれると帰路へと向かうのだった。
おぬし相当稼いで居るじゃろ?
そうですねぇ、温泉センター、競馬場、ドッグレースなどは私の経営ですし・・それなりには稼がせて貰ってます。
「し、城だ・・・」
陛下が屋敷を見るなり行き成り叫んだ・・・
出る時は気付かなかったらしい。
「王城より大きいのではないか?」
「陛下、夜の為、照明などのせいもあって大きく見えるのですよ、あまりお気になさらずに・・・」
「城ではありません、あくまでも領都の屋敷です。」
「ふぅ、何だか今日は疲れた気がする・・・」
「しかし気を付けないとのう、あれだけの規模となるとどっかのバカ貴族が怪しい連中を使って裏で操ろうとする者が現れるじゃろ、目を光らせておいた方が良いぞ!!」
「はい、警戒しておりますが、今の所いませんね、現れれば一族郎党、根絶やしにしてます、徹底的に尋問して裏に誰かいる場合はきっちりと責任を取って貰っていますから・・・」
「そう言えば、先月、貴族が一家族、全て消えたがまさかおぬし?」
「さぁ、私は関係有りませんね。」
「はぁ・・・もう、いいわい、直轄領も増えたし」
そう言い残し、王都へと帰っていった。
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