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私の愛した召喚獣  作者: 樹兎
第四章 暗雲
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上層部の腐敗3

【上層部の腐敗3】


 その頃、菅原警視正は茜への唯一の手がかりである悠人の父親、相馬健吾へと電話していた。

 「ルーカスさんから話を聞いております、〇▽〇病院の救急車をそちらに向かわせますので乗って下さい。」

 

 「すいません、助かります。」

 (ルーカスさん、辺境伯から聞いているって事は恐らく茜が念話で辺境伯に助けを求めたんだろうな。)

 

 暫くすると救急車がサイレンを鳴らしながらやって来た・・・近くまで来るとサイレンを止めたので近寄ると”菅原様ですか?”と聞かれたのではいと答えると救急車に乗せられた。

 

 暫くするとどこかの地下駐車場に着いたようだ。下りるように指示されると20代前半と思われるビジネススーツを来た女性が案内してくれた。

 案内に従ってエレベータに乗り地下6階と7階の間で止まった。

 指示された部屋に入る。

 

 「パパーーーッ」

 娘の愛莉が飛びついてきた・・・

 妻も一緒だった。須藤茜もいる。

 

 話を聞いて見ると逃げたした茜はこのままでは捕まるのは時間の問題と思ってすぐに辺境伯に助けを求めたらしい、事情を話すと警視正の奥さんと娘さんも無事では済まないだろうという事で確保に向かったそうだ、茜が一緒にいた事で説得にはそう時間が掛からなかったらしい。

 

 「突然、現れたので、あなたが言っていた人だとすぐに判ったわ、あなたから茜さんの話も聞いていたし、直感で信用出来ると思ったから着いて来たの。」

 警視正:(妻の判断に救われた・・・信じる事が出来ずにいたら恐らく捕まってどこかの研究所に押し込まれていただろう。妻の直感をこの時ばかりはありがたく思った。)

 

 「みなさん、お茶でも如何ですか?、ジュースもありますよ。」

 先程の女性がお茶を用意してくれている、愛莉にはジュースを持って来てくれたようだ。.

 暫くお茶を飲んだりして近況を話し合っていると

 相馬氏と辺境伯がやって来た。

 

 「いや、俺のせいで申し訳ない、ここまでなるとは俺の考えが甘かったみたいだ、この通り謝罪する」

 そう言って辺境伯は頭を下げた。..

 

 「頭を上げて下さい、うちの愛莉はあなたから頂いた薬が有ったからこそ助かったんです、感謝こそしても謝罪されるような事は一切ありません、こちらこそ、娘を助けて頂いて有り難う御座いました。ほんとに感謝の言葉すら見つからないぐらい感謝しております。」

 そう言うと警視正の妻のアンナは深々と頭を下げた。

 

 「しかし、私がもう少し予測していれば・・・」

 「いえ、辺境伯は悪くありません、悪いのは国です、私はたとえこの命が無くなろうと愛莉が助かるのであればそれで十分満足ですから・・」

 

 「いや、いや、それは違うでしょう、奥さんと旦那さんが死んだら愛莉ちゃんが悲しみますから・・・そう言う考えは止めて下さい。

 

 「はい、すみません。」

 まあ、もとより死にたい訳じゃ無くてあくまでもたとえだろから心配はないだろう。

 

 「ともかく、皆さんは現時点で逃亡者ですから一旦、うちに来ませんか?、後の事は悠人君のお父さんと公安の山崎さんに任せませんか?」

 

 「悠人君のお父さんはともかく、山崎さんは信用出来ますか?」

 「あの人も色々とある人ですが、ある一部な面は信用出来そうな気がしてますけど・・・」

 

 「では、茜ちゃんとこちらの家族は取り敢えずうちの方に連れて行きますので、後は宜しくお願いします。」

 「判りました、状況がわかり次第また、ご連絡しますよ。」

 

 茜ちゃんと菅原一家を連れて転移した。

 

 ♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪

 その日の午後

 

 公安の山崎は総理の主席秘書官と二人で話していた。

 正式な手続きを取っての面会では無く独自のコネを頼っての面会だった。

 山崎が事情のあらましを伝えると・・・

 

 「そんなぁ、統括責任者の湯川君からは全てこちらの思惑通りに進んでると、それもこちらが有利な条件を出せそうだと話していたぞ!」

 統括の湯川から聞いた話と山崎からの話が全然違う為にかなり困惑していた・・・

 そもそも、鱗やペンダントの話を伝わっていない。

 

 「お、おい、このままではどうなるんだ・・・」

 「さぁ、連絡役の須藤茜が行方不明ですからね、こちら側から連絡は取れません。向こう側からやって来るのを待つしかないのが現状です。」

 

 「来るのかね?」

 「どうでしょう、次回来た時、須藤の物に物が戻っていなければ全て白紙に戻すと言ってましたから・・・」

 

 「その須藤君の行方を判っていないのかね、」

 「警察で捜してるようですが、無駄でしょうな、恐らく彼女はすぐに辺境伯に助けを求めたと考えられます、菅原警視正の家族も同様に消えてるところから見ると異世界に逃げたと言う可能性が高いでしょう。須藤一人ならともかく、幼い子を連れての逃亡は目立ちますからそう考える方が納得が行きます。」

 

 「話は通しておくから2時間後、首相官邸まで来てくれ・・・首相に直接話して欲しい、もちろん湯川君にも来て貰うつもりだ・・・いいな!」

 (今はゴルフの最中か、至急呼び戻さないと行けないな、)

 

 「はい、2時間後に出頭します。」

 山崎の答えを聞くまでも無く席を立ち去っていった。

 慌てて飛び出していく、筆頭秘書官を目で追いながら・・・山崎は考えていた。

 秘書官が知らないとなると総理、大臣の線は消えたな、湯川の周りの大臣クラスか?、いや、もっと大物が釣れるかも知れないな・・・

 

 ♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*♪゜*☆*゜♪*☆*゜♪゜*☆*゜♪

 2時間後、首相官邸

 

 湯川君、君の言ってる事と山崎君の言ってる事とは全然違うじゃないか?

 筆頭秘書官の松前は湯川を問いただすように厳しい口調で質問している。

 

 「その辺の受け取り方は主観の違いでしょう」

 

 「では、古竜の鱗や魔石などは報告書にはないがどこにあるにか?、それと菅原警視正を追っている理由は何だ?、何の横領で追っている?、同様に須藤茜の横領はなんの横領だ!」

 「・・・・・」

 

 「ハッキリしろ!!、答えられんのか!」

 「お前は生徒達、失踪者の救出が最優先目的だと忘れたのか?」

 「・・・」

 

 「忘れてはいませんよ、その目的で動いているんですから・・・」

 「しかし、お前は反対の事をしているじゃないか?、その結果、連絡役の須藤君まで無くしてしまった。」

 

 「心配は要りませんよ、彼らは我々の文明の利器が欲しいんです。ガラス、薬、日用品などが欲しくて堪らないので、放っておけば連絡してきます。」

 

 「その間に生徒が死んだらどうするんだ?」

 「大丈夫ですよ。死んだら価値はなくなりますから向こうだってそこまでバカじゃないでしょうから死ぬ前に連絡してくるはずです、上手くいけば自衛隊すら出す必要はないでしょう。向こうが救助して連れてきてくれるでしょう。」

 

 「そしたら石けんやタオルなんかを報酬として与えれば良いんです。」

 「下手にこっちが下手に出ると後々、面倒です、最初に主従関係を判らせておかないと駄目なんです。そうすれば向こうの資源も取り放題です。」

 

 「あんた、頭を働かせた事はあるかい?」

 公安の山崎が湯川に皮肉るように問いただした。

 

 「どう言う意味だ・・・」

 「いいかい彼は自由に行き来出来る、何が悲しくて政府を通して石けんやガラスを買わなきゃ行けないんだ・・・その辺で幾らでも買えるだろう、いや、彼の事だ恐らく会社を起こして大量の購入していると見た方が正しいだろう」

 

 「彼らが日本で簡単に手に入れ馴れない物は武器だけだ・・・」

 「だから報告書に武器の輸出が可能かの問い合わせがあるだろう、つまり、それ以外は必要ないって事なんだよ。」

 

 「分かったかな?」

 

 「「「何を根拠に・・第一、購入には資金が必要だ・・・日本円が・・」」」

 

 「根拠なんてないよ、そもそも考えれば分かる事だ、報告書にあるだろう、金は余ってるって、売るほどあまってるらしい・・」

 

 「金を現金化すれば幾らでも買えるさ・・・」

 「ほんと日用品で隷属化出来るなんて思ってるなんて幸せすぎて泣けてくるよ」

 

 そこに一人の秘書官が飛び込んできた・・・

 「そ、総理、た、大変です。」

 

 「先程、太平洋の公海上から音速を超える速度で日本に向かってくる不明機を確認、空自がスクランブルで上がると不明機は300ktまで速度を落としたそうです。そのまま、日本の領海30km手間で反転後、上昇、目視、レーダーとも見失ったそうです。」

 

 「それがどうした、ロシアかアメリカか、いずれにしていつもの事だろう」

  ロシアの航空機が太平洋から日本領海に近づくのはそう珍しくない、通常は大型機なので音速を超える事はないが、米軍が訓練でIFFを切って音速で飛んでくる事は珍しくない・・・

  

 「いえ、その飛行物体はあの、その・・・」

 

 「なんだ、ハッキリと言いたまえ・・・」

 「はい、飛行物体はドラゴンだったそうです・・・」

 

 「「「!!!!」」」

 

 「「「あっ」」」

 「どうした山崎参事官」

 

 「恐らく警告でしょう!!」

 「どう言う意味かね?」

 「古竜の逆鱗やペンダントなどは古竜が須藤茜に直接与えた物だそうです、それを取り上げたのが分かったので相当怒っていたそうです、次回、辺境伯が来る時までに須藤茜の手元に戻っていなければ日本に対して報復すると古竜が言っていると辺境伯が言っていました。」

 

 「はーっ、問題が片づかないうちにまた問題か?」

 「そもそも、ドラゴンとは言え生き物なんだろう、音速を超えるかね?」

 

 「はい、ドラゴンは何でも翼で飛ぶのでは無く魔法の力で飛ぶそうです、古竜になると音速を超えるそうですし、ミサイルは無論の事、核でも殺せないそうです。」

 

 「古竜の吐くブレスは数万度、一匹で大陸を滅ぼす災厄として恐れられているそうですから・・・また、ある意味では神に近い存在として信仰の対象になっているそうです。」

 

 「湯川、君は首だ・・・」

 「山崎参事官、湯川を内乱罪で逮捕したまえ、方法、手段は問わない早急に隠匿物を回収して引き渡せるようにしたまえ・・・」

 

 「ハイ」

 「対策本部は君に任せる、君が今から統括責任者だ、官邸との連絡用に内調から一人出す。迅速にトラブルの解決に当たってくれたまえ・・」

 

 「総理、自衛隊が持ち出す武器は何処まで許可出来ますか?」

 「うーん・・・・」

 

 「なぁ、山崎君。」

 「はい」

 

 「武器は自衛隊の駐屯地から出る訳じゃないよな、駐屯地からそのまま、異世界へ行くんだよな?」

 「はい、特に指定されない限りは駐屯地からそのままになると思いますが・・・」

 

 「うん、分かった。公式上は小銃のみだ・・・」

 「消費した分や破損、紛失の分はほとぼりが冷めた頃、適当に処理するように伝えたまえ」

 

 「では、あとひとつだけ、辺境伯から要望のあった小火器の輸出はどうしますか?、こちらは失踪者の救出とは関係ないと本人から言質を頂いてますが、その後の魔石や魔物の素材、今後の資源の調達には大きく影響が出そうです、断れば彼はロシアかアメリカに話を持って行くと言ってますから・・・」

 「ん・・・・」

 

 「戦略兵器って訳じゃないだろう、小火器の類いなら問題はなかろう、君がアメリカから購入するか、防衛省の方で購入するかは話を通してみよう。引き渡しは君に任せるよ」

 

 「核は無論だが、隣国が興味を引くような戦略兵器はだめだ。」

 

 「何か問題が発生すれば、内調から派遣する者に話してくれ」

 「では、早急な問題解決を頼んだよ。」

 

 「はい、分かりました。」

 

 さて、まずはどう動くかな?、悠人君の父親辺りがキーマンかも知れんな。そんな事を考えならが山崎は官邸を後にするのだった。


 

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