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私の愛した召喚獣  作者: 樹兎
第四章 暗雲
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脱走した召喚者5

【脱走した召喚者5】


 脱走した召喚者達は奈津とルーカスに連れられて廃鉱山跡地に魔法の見学にいって、領都の屋敷に戻ってきた処だった。

 

 「ルーカス、廃鉱山後は冒険者ギルドに討伐依頼を出しておかないと不味いんじゃ無い」

 「そうだな、うちでやっても良いけど、まかせるか?」

 「その方が良いわ、冒険者の仕事を取っちゃ駄目でしょう。」

 

 「はい、はい・・・仰せの通りです。」

 (うちで自前でやると経費も掛からないんだけど・・・冒険者の仕事を取るのもまずいわなぁ・・・それに奈津はやかましいし・・・うん、うん、ベッドではおしとやかなんだけどねぇ・・・ククッ!)

 

 「じゃ、俺はちょっと用事があるからお前達は下のリビングで待っててくれ・・・1,2時間程度で戻る」

 「あのう、ここでも散歩とか駄目ですよね・・・」

 悠人がどうやら外出したいらしいが先程は却下されたので言い難そうに聞いてきた。

 

 「あっ、構わんよ、但し城壁の外に出ないこと・・出たら死ぬから・・・」

 「はい、分かりました。有り難う御座います。」

 

 「じゃ、暗くなる前に帰って来てくれ・・・」

 「はい!!」

 やっと異世界を堪能出来ると悠人達は思った。

 

 「あっ、そうだ・・・ほら・・」

 そう言って数枚の大銀貨と銀貨を取りまぜて渡した・・・

 

 「使っても良いんですか?」

 「構わないよ、その為に渡すんだからな・・・」

 

 「すいません、本当に有り難う御座います。」

 リナが深々と頭を下げると吊られて悠人達も下げる。

 「有り難う御座います。」

 

 「すると未来が、ねぇ、後で利息付いたりしませんよね?」

 「じゃ、お前の使った分だけは100倍返しな・・・」

 「じゃ、俺は行くから・・・よろしくね」

 

 「えーーーっ」

 (まさか、マジで100倍返しと言うんじゃ無いよね。冗談よね。..うふふっ・・でも、あの領主なら体で返せとか言われたらどうしよう)

 「あーーーっ、どうしよう。あたしはもう、お嫁に行けないわ・・・」

 

 「ねぇ、未来、何、一人芝居してるの?、あんたが何妄想してるか大体想像着くけど未来があんな事言うからよ」

 

 「終わった・・・私の人生、終わったんだわ・・・」

 「ほら、馬鹿なこと言ってないで行くわよ・・・悠人達に置いて行かれるわ・・・」

 そう言うとリナは走って悠人の後ろ姿を追いかけた・・・

 

 □■□ 冒険者ギルド □■□

 ルーカスは冒険者ギルドに来ていた・

 

 「領主様、お久しぶりですね。ご依頼ですか?」

 受付嬢のエミリアが声を掛けてきてくれた。..

 

 俺が領主になる前からギルドは存在していたので当然、俺よりもここに長く住んでいる。

 俺は黙って板チョコをカウンターに差し出した・・・・エミリアは視線も変えずにすっと滑らせながら受け取り手早くしまう、この間、コンマ何秒の早業だ。..

 

 お礼代わりにエミリアがニコリと笑顔を返して、声に出さずに『あ・り・が・と・う』って言ってるのが分かる。

 板チョコ1枚なんて皆で別けるとひとかけらもない為、たまたま当たった受付嬢に渡しているが、要領悪い子だと、周りにばれて別けられてしまって涙目になるって事も珍しくない。

 その点、エミリアは抜群の反射神経を持っている。

 

 「あぁ・・・西の廃鉱山の跡地に住んでいるゴブリンの討伐を依頼したい。」

 「はい、有り難う御座います。では、此方の容姿に記入して下さい。」

 

 討伐依頼書を書き終わった頃、ギルドマスターのゴードンに呼ばれてギルドマスターの部屋に行った。ギルドマスターの部屋は2階の丁度、受付の上に有った。

 

 お互いの情報交換は欠かせない・・・特に今はイスパニアの問題もあり通常よりも濃密な話となった。

 どうやらイスパニアは年単位の契約で冒険者を集めているらしい

 

 通常冒険者の報酬は、ミッション完了後、確認の後に支払われる方式だ・・・

 期間を区切っての契約というのはないとは言えないが非情に少ない・・・只、年単位の契約とも成ると報酬も高額だ・・それだけの経済力がイスパニアにあるのかが不思議だった。

 

 現状ではイスパニアに行って帰ってきた冒険者が居ないので実際の契約内容が不明のままだ・・・

 

 ギルドマスターと話している時に外が騒がしい様子だったので窓から覗いてみると、うちに来ている例の5人組だった、どうやらギルドを見に来てテンプレのトラブルに巻き込まれたみたいだ・・・・

 彼らがどう対応するか興味があったので止めずに様子を見る事にした・・・

 

 「別に取って食おうという訳じゃないんだ、ちょっとだけそこの嬢ちゃん達を貸してくれれば良いんだ。」

 「ちょっとばかし楽しんだら返すからよ!」

 男は身長180cmぐらいだろうか・・・悠人達の色白で華奢な華奢な体のせいか完全に馬鹿にしているようだ・・

 

 「お断りしますって、何度も言っているじゃ有りませんか・・・」

 悠人が断っている・・・が男達は全く気にする様子がない・・・

 

 「どうしました?」

 ギルドマスターが窓の方に見に来た・・・

 

 「チッ、また、ザレス達か・・・・」

 ギルドマスターが何か言おうとするのを俺が止めた・・・続きを見たかったからだ・・・悠人達には良い経験になるだろう。もちろん、女性陣に手を出す時点で止めるつもりだ・・・

 

 冒険者は信二を腕で軽く払うと、信二は吹っ飛んだように飛んで転げている・・・

 「いい加減にして下さい。」

 悠人が怒ったようだようだ・・・・

 ほう・・・・ちょっとだけ興味が湧いてきた。.

 

 「さぁ、嬢ちゃんこっちに来な!」

 そう言って伸ばして腕を悠人が払った。

 

 「てめーっ、何しやがる、どうやら痛い目に遭わないと分からないようだな~」

 男は悠人殴りかかっていった。

 

 男のストレートが悠人に決まるかと思いきや悠人は頭を僅かにずらして男のストレートをかわしたかと思うと悠人の回し蹴りが男の顔面に吸い込まれていく。.

 

 男はギルドの壁に倒れかかるとそのまま滑るように倒れて気を失ったようだ・・・

 「テメー、良くもザレスさんをやったな、そう言うと周りにいた男達も一斉に剣を抜いた・・・」

 

 そろそろ止めるかな・・・・

 「バゴッ!!」

 

 俺は指弾を地面に打ち込んだ・・・

 音と供に悠人と冒険者達の間の地面に穴があいて土煙がまう。

 その間に俺は窓から飛び降りて間に割って入った。

 

 その場に居た全員が、行き成り空から降ってきた俺を見て驚いている

 まあ、正確には2階から飛び降りただけなんだが・・・

 

 「よし、そこまでだ、お前達は剣を治めろ、今回は見逃してやる・・・さぁ、連れて行け・・・」

 「はぁ?、ナメんじゃねぇ・・・テメーから死にたいのか、どけ・・じゃないと殺すぞ!」

 

 「ほう、俺に向かって剣を向けると言うのか?、なかなか勇気があるな・・・」

 「馬鹿にしやがって、ちきしょー、死ね!」

 

 「うぎゃっ、うぐぐぅーーっ、いでーーーっ」

 男は太股の途中から折れ、崩れるように倒れて足を押さえながら泣き叫んでいた。

 俺は男の太股を狙って指弾を打ったのだった、放たれた指弾は大腿骨を粉砕して後から抜けていた。

 

 「このやろー変な武器を使いやがって卑怯な・・・」

 他の仲間が斬り掛かって来ようとした時だった。

 

 「あんた達、やめなさい、この方を誰だと思ってるの?」

 ギルドの受付のエミリアちゃんが怒鳴っている・・・

 

 「この方はここの領主様よ、領主に向かって剣を抜いたらどうなるか分かってるの?」

 「直ぐに剣を捨てなさい。さぁ、早く!」

 

 「ガシャ、ガラン・・」

 

 男達は全員、剣をすてた・・・

 

 「り、領主・・・そんなぁ・・・・」

 男達の顔から一気に血の気が引いていった。

 領主に剣を向けたらどうなるか当然この世界の人間は知っているからだった。

 

 ちょっと遅れて出てきたギルドマスターの指示によって騒ぎを起こした連中は捕縛されていった。

 

 「ルーカスさん、この人達はどうなるんですか?」

 「そうだなぁ、王国の法律に従えば領主に向かって剣を向けたんだから良くて斬首、悪くて家族も斬首といったところかな。」

 (実際はそんなことしないけどね、まあ、斬り掛かってくるなら殺すかも知れないけど、流石に家族まではやらないなぁ・・・)

 

 「そんなぁ・・」

 (剣を向けただけで死刑なんてちょっと酷すぎる・・・・)

 

 「何とかなりませんか?」

 「じゃ、犯罪奴隷としてうっぱらうか?、全員売れば残りの3人分ぐらいには成るぞ!」

 「・・・・・」

 

 「おっ、それ良いじゃん、なぁ、悠人そうして貰おうぜ!、俺も殴られた被害者な訳だし」

 信二は奴隷として売る事に賛成というか乗り気の様だ・・・

 

 「信二、ゴメン、それは出来ない。俺は日本人だ、日本人としてそれはやっちゃ行けないことだと思う。」

 「そうだよ、私も賛成!」

 とリナは悠人の考えに賛成する

 

 「私もすぐに帰れないのは残念だけど、やっぱり後々後悔すると思うの、だから消極的賛成って言った処かな」

 未来も悠人の考えに賛成のようだが・・・なんだ?、消極的賛成とは・・・

 

 「じゃ、公共事業に半年無料で働かせるって事にして置こう」

 「はい、有り難う御座います。」

 

 「って、お前が言うことではないだろう」

 悠人は照れ笑いなのはちょっと恥ずかしそうに笑ってる。

 

 ちょっと前までは日本人だった俺、ま、正確にはまだ、日本人と言えなくもないのだが、犯罪者を奴隷として売る事に抵抗がなくなった自分を顧みて・・・俺も変わったのかなぁって思ってしまった。

 

 「さぁ、屋敷に帰るぞ!!」

 「はい・・・」

 帰りは6人でブラブラと買い食いをしたりしながら帰った。

 

 ゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

 

 □■□ リナ Side □■□

 

 皆で冒険者ギルドに行ってみようって事になって街の人に尋ねながらやって来たら変な人達に絡まれてとっても怖かった。

 でも、悠人が助けてくれてとっても嬉しかった。

 かっこよかったなぁ・・・悠人・・・好き!!

 悠人は私の事どう思ってるのかしら?、只の幼なじみ?、それとも友達?

 私の事、好きだと嬉しいなぁ・・・・

 

 悠人が男の人を倒したら他の人が剣を抜いて怖かった。

 ここで殺されちゃうの?、もうすぐ日本に帰れるのに目前にして死んじゃうの?

 そう思ってたら領主様がやって来てくれた。

 領主様が魔法?、で男の人を倒したけど・・・なに、普通曲がらない所からおれて一杯、血が出てた・・・怖かった。思わず奈津さんがゴブリンを倒した時を思い出して気持ち悪くなってきた・・・

 

 領主様は倒れて呻いている男を見ても平然としてた、どうして平然としていられるのだろう。

 沢山の血が流れているのに、もしかしたら死んじゃうかも知れないのに平気なんだろうか?

 

 その後、他の人達が斬首になると聞いてびっくりした・・・

 その後で領主が奴隷として売れば皆帰れるって聞いたときは、本当は心が少しだけ動いた。悠人と一緒にかえれる。でも、後悔するだろうなぁって思ったら悠人がそんな事はしないと否定した。

 

 やっぱり悠人は格好いい!!

 ちょっぴり心が動いた自分がとても恥ずかしい・・・悠人には言えない・・・

 

 悠人が領主様に頼んで男達は半年の労働で済んで良かった。

 

 やっぱり領主様は優しい人のような気がする・・・でも、とても怖いときもある、どっちが本当の領主様なんだろう・・・

 

 買い食いなんか出来て楽しかった。

 悠人の串と私の買った串と分け合って食べてとても楽しかったわ。

 

 領都の屋敷に帰るとメイドさんの他に知らない女性が3人いた。

 奈津さんの他に愛彩さん、恵さん、留美さん・・・

 

 王都の屋敷にいるアトリアさんと恵さんは親子と聞いて驚いた・・・ちょっと年の離れた兄妹ぐらいにしか見えなかったから・・・

 

 皆優しそうな人達だった。

 恵さんはここの大名をしているらしい・・・

 新米だけどねって言ってらしたけど・・・・

 

 妙に日本人ぽい名前なのが驚いたけど・・・日本人ですか?って聞けなかったよ。

 何となくまだ、踏み込んではいけない気がした。

 

 その後、王都への屋敷へと転移して戻った。

 転移って便利だなぁ。..あぁ、あたしも使えたら海外旅行行き放題?、でも一度行ったことが無いと駄目とか・・・うーん、わかんないや。。。

 

 あぁ。。悠人達は明日帰ってしまう。

 また、早く会えますように・・・

 

 

 


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