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私の愛した召喚獣  作者: 樹兎
第四章 暗雲
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脱走した転移者2

【脱走した転移者2】


 俺は彼らの食事が終わるまで聞いていたが自分自身が腹が減ったので食事を取り戻る。

 食堂に着くと皆が食事を取り終わってお茶を飲んでいた・・・・


 「彼女たちはどうだった?」

 一緒に確保に言った奈津が聞いてきた・・・


 「うーん、イスパニア王国で勇者召喚された転移者に間違いないな、ここからは想像だが、恐らく称号が確定していない、もしくはなかった為に不遇な扱いを受けていた為に逃げてきたって処だろう」


 「それって、どういう事なの?」

 「うん、レアスキルに多いんだが、経験を積んだりしないと発動しない場合がある、5人中3人がそうだな、後の二人は単にない可能性が高い」


 「ふーん、でどうするつもり?」


 「そうだな、話してから決めるけど、多分、帰りたいんじゃないか?、その時は罰金を払って貰えれば送ってやっても良いと思ってるけど・・・・どう思う」


 「それでいいんじゃない?、帰りたいだろうし・・・こっちで暮らしたいなんて奇特な子はいないだろし、いるならいるで考えれば良いことだし・・・」


 「だな?」


 「そう言えば没収したスマフォはどうだった?」

 「ゴブリンやオークのとの戦闘シーンやイスパニア王国の様子が写っている動画や画像があったわ、一応、全てコピーしているわ」


 奈津にしても他の面子にしてもあまり興味はないみたいだから聞きたいことを聞いたら送っていくか?、料金は国か?、親から回収すれば良いだろう。


 「じゃ、事情聴取に行くとするか?」

 「ソフィー付いてきてくれ・・」

 「はい、ルーカス様」


゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

地下牢


 メイドがお茶とお菓子を運んできた・・・・

 「俺はここの領主、ルーカス・ハミルトン・ファンテーヌ辺境伯だ。これからお前達に事情聴取を行う、嘘の申し立てをすればその分、罪は加算されるいわゆる併合罪という奴だ、心して申し開きをするように・・・」


 「あのう・・・領主自ら取り調べですか?」

 悠人はまさか、さっき自分たちを捕まえた者が領主というのにも驚いたが、領主自ら取り調べというのも驚きだった。」


 「あぁ、警備主任に任せても良いが、彼奴は拳で聞くタイプだからな、犯罪者には厳しいぞ!、そっちが良いか?」

 「は、犯罪者って・・・」


 「自分の状況が良く分かってないようだが、現時点でお前達は密入国者だ、既に犯罪を犯している、目的如何では首が飛ぶぞ!、物理的にな・・・」

 俺がそう言って笑うと、5人は真っ青に青ざめている。


 「さて、お茶でも飲みながらで結構だ、取り敢えず男子の方から自己紹介して貰おうか?」

 

 「相馬悠人、17歳です。田中信二、同じく17歳です。」

 「じゃ女子・・・」

 「草日部リナ、16歳です、坂下未来、17歳です、春日愛子、19歳です」

 

 「ん、春日愛子か、お前だけ歳が離れてるな?どうしてだ・・」

 (えっ、気になるのはそこなの?)


 「はい、私はバスガイドという職業なので・・・彼女たちは高校生という生徒です。」

 (バスガイドなんて言っても通じないだろうなぁ、嘘つきって言われて死刑になったらどうしよう、あぁ、怖い誰か助けて・・・・)


 「あっ、そう・・・」

 愛子:(えっ、バスガイドは突っ込まないの?、歳は突っ込んでも・・・なんでなの)

 

 「よし、ここからは誰かが代表で答えてくれ・・・一遍にごちゃごちゃ言われても叶わんからな・・・あっ、嘘を言ってるときは訂正した奴は刑を軽くするぞ!」

 

 「じゃ、僕が答えます。相馬悠人です。」

 「そうか、では、何人出来た・・・ここにいる5人と捕まった時に殺された人、あの人はガイドに傭った人ですが、その人と合わせて6名です。」

 

 「俺が聞いてるのはそうじゃない、イスパニアで何名が召喚されたって事だ・・・」


 「えっ、既に召喚の事はご存じなんですね。」

 (驚いた!!、余所の国どころか国内でも極秘扱いにされてるはずだったはずなのに・・・、ま、ばれてる方が話も信じて貰えるか・・)

 

 「生徒数が113人で教師が4人、そこにいる様なバスガイドさんが3人、運転手が2人の合計122名です。」

 

 「で、なんでお前達は逃亡してこの国へ入ったんだ・・・」

 おおよそ、聞いていた話で予想は付いていたが確認の為に聞くことにした。

 

 「はい、召喚された122名のうち12名は女神の加護が得られなかったんです、まあ、そう言う人材は不要だと言うことで別けられて・・・


それだけなら別に良かったんですが、どうも王女というのが信用出来なくてその内に処分されそうな予感がしたので僕が言い出して付いてきたのが他の4名です。」

 

 「分かった、それで王女は召喚したお前達に何をさせようとしてるんだ。」


 「はい、イルメニア王国は圧政を敷いていて平民を虐待、しているので解放してあげなければいけないと・・・何でも男は鉱山で死ぬまで働かされて女は貴族のおもちゃにされていると・・・」

 (やっぱりか、召喚者を前面に押して侵略するつもりだな・・・こりゃ、国王への報告物件だ)

 

 「ほう、それでお前はどう思ったんだ・・・」


 「正直なところ眉唾と思いました。冷たい言い方ですが所詮他国のこと、王女の言う通り圧政を敷いていればその内に内乱が起こり王家は倒れるか、内乱が起こらなくても崩壊するでしょう。もしくは内乱を起こす側に援助しておけば少ない出費でメリットは大きいと・・・わざわざ、侵略して行くメリットがないです、国力の差がどれくらいあるかは分かりませんが・・・」

 

 (ふーん、此奴、ガキのくせにそれなりには考えているようだなぁ・・って高校生ならそれくらい考えて当然なのかなぁ・・・俺が高校生の頃なら・・・変な正義感に燃えたかも知れないな・ハハ・・・)

 

 「それでお前達はイルメニア王国を倒したら帰してやると言われたのか?」


 「ちょっと違います、帰還の魔方陣はイルメニア王国の城の中にあるので、そこで帰れると言われました。」

 

 「でも、多分イルメニア王国には帰還の魔方陣はないでしょう。イルメニア王国に帰還の魔方陣があるぐらいなら召喚の魔方陣もあるだろうしとっくにイルメニアが召喚しているでしょうから・・・皆がそれを信じた時点でおかしいと思いました。」

 

 「そうだな、お前の考える通り、イルメニア王国には帰還の魔方陣なんて存在しない、そもそも召喚の魔法はあっても帰還の魔法は存在しない・・・」

 皆、がっくりとうなだれている

 だが、何となくそんな気はしていたらしい・・・約一名を除いては・・・

 

 「かえれない・・・帰れない・・・帰れない・・・帰れない・・・帰れない・・・」

 愛子だったか・・・一番の年長者が真っ青になってガタガタと震えながら・・・小声でぶつぶつと呟いている様が怖い・・・

 

 「そもそもこの世界では召喚魔法はハイドライド聖教国の特権になっている他の国が召喚魔法を使うのは違法と成っている。召喚魔法は魔王との戦いのみに限定され、過去に行われたのは300年前でそれ以来行われていない。」

 

 「ついでに言うと、此方から見ればイスパニアの統治はでたらめだ・・・圧政を敷いて餓死者がでるしまつだが、それでも手を打とうとはせずに自分たちは贅沢三昧だ、民はその辺から湧いてくるから何の心配はないと考えてるな・・・」


 「うちの領地は特殊なのでうちの領地と他を比べて貰うと困るが、少なくともイルメニア王国の民には笑顔があるぞ!」

 

 「あっ、忘れてた、お前達の中で少なくとも3人は加護があるぞ・・まだ、出てないだけだ・・・」

 「あのう、それはどういう事なのかお聴きしても良いですか?」

 

 「あぁ・・つまりレアな加護やスキルに多いんだが、経験を積まないと発現しないしない物もある、俺は高位の鑑定を持っているから分かるけどな・・・今はステータスの欄は???の状態だ・・・」

 「そうなんですかぁ・・・ちなみに僕はあるか教えて貰って良いですか?、」

 「お前はあるぞ!!、無論何かはわからんがな・・・さっきも言ったようにレアなスキルの可能性が高い」

 悠人は一瞬嬉しそうな顔をしたが直ぐに平静に戻った・・・

 (うん、やっぱりあると聞けば嬉しいだろうな、ま、男だし当たり前か・・・)

 

 「ソフィー、今までの彼の話はどうだ・・・」

 「ルーカス様、嘘は言っていません。」


 「そかぁ・・分かった。」

 嘘を言っていないなら罰金だけで良いか・・・回収はどこからするかな?

 

 「あのう、僕たちはこれからどうなるんでしょうか?、裁判とか有るんですか?」

 「ないよ、領主、つまり俺の裁量の範囲内で決めることになる・・・・」

 「何が良い?、斬首か?、市中引き回しの上、(はりつけ)がいいか?」

 

 「ちょっ、ちょっと待って下さい、先程、メイドさんに聞いたら罰金だろうって聞きましたけど・・」


 「市中引き回しって・・・江戸時代じゃないんですから・・・あんまりです。」

 悠人は涙目で・・・訴えてきた・・・マジで泣きそうだ・・・もうちょっと虐めたくなってきた・・・

 

 「じゃ、まけてやろう、墨入れて遠島なんてどうだ?」

 「あぁぁっ、こっちの世界にも島流しなんて有るんですか?、あんまりです。」

 「ないよ!!」


 「はぁーーーっぁ・・ふうっ」

 (何か、完全に遊ばれてる気がしてきた・・・だけど、ここで怒らせるとマジで斬首なんて成りかねない、この領主、さっきは何の抵抗もなく殺したからなぁ・・・)

 

 「随分、僕らの世界の事、詳しいようですが・・・」

 「知らんよ、江戸時代の司法制度なんて聞きかじっただけだ・・・」


 「江戸時代って言葉をご存じ名だけでも凄いと思いますが・・・」


 「まぁ、色々とあってな・・・さて、お前達は密入国には間違いない、関所を通ってないからな・・・それは認めるな」

 「はい、認めます。」

 (ここは言い訳せずに素直に認めた方が良い証は良いはずだ・・・多分この領主は良い訳を嫌う)

 

 「では、この国の法に従い罰金50万ルドとする、払えない場合は相当の対価を得るまで強制労働となる、いいな。」

 (ま、金なんて持ってないだろう・・・さて、どう話して回収するかなぁ・・・)

 

 「僕たちの持っているお金はこれだけです。」

 悠人はそう言うと、袋から数枚の銀貨とどうかを出した・・・

 

 「両替したとして一人分にも全然足りないな・・・」

 「はぁ、やっぱりそうですかぁ・・・じゃ、強制労働ですよね。」

 「どれくらいの期間、働けば良いんでしょう。」

 悠人を含め皆がっくりとうなだれている。..

 

 「それはどの仕事を選ぶかによって違う、公共工事なら月に大銀貨5枚、鉱山なら金貨1枚だ、女子には工事は無理だろうから娼館か雑用になるな・・・娼館なら稼ぎは時価だ、雑用なら大銀貨3枚だ・・・」

 

 「銀貨とか大銀貨とか一体どれくらいなんだろう、」

 もう一人の男、田中信二が誰となく日本語で話している・・・

 

 「そうだな、大銀貨は1枚は1万ルドだ、金貨は1枚、1万ルドだな。鉱山なら5ヶ月働く事になるが、お薦めはしない、鉱山は基本犯罪者か借金でどうしようもないものしか働いていない・・・」

 

 「はぁ・・・約1年近く働く事になるんですね。ふぅーーっ」

 50万ルドって日本円で幾ら位なんだろうなぁ・・・と悠人は俯きながらも日本語で呟いている。かなり落ち込んでいるようだ・・・

 

 「50万ルドはなぁ・・・そうだな、日本円に直すと今なら50万ぐらいかな・・・ま、為替相場がある訳じゃないし適当だがな・・」

 

 「えっ、へっ、日本語分かるんですか?、ぼ、僕は日本語で呟いただけなんですが・・・」


 「おう、分かるよ・・・」

 「えっ、どうして・・・」


 「あっ、俺、元日本人だ宜しくな、いわゆる転生という奴だ・・・」

 日本で活動する姿を知られる訳には行かないが、一度死んではいるので転生ではないはず・・・ま、こんな事どうでも良いか・・・

 

 「・・・50万ぐらい、日本に帰れれば直ぐに貯金で払えるのに・・・1年以上、働かなきゃ行けないなんて・・・」

 愛子は落ち込んだ様子で呟いている。.

 

 「そぉっかぁ、君は社会人だから貯金があるんだ・・・」

 「はい、日本に帰れればですけど・・・」


 「じゃ、運賃10万足すなら日本に送ってあげるよ。」

 「・・・・・・」

 「えっ、えーーーっ、か、帰れるんですかぁ・・・」


 「あぁ・・・」

 「は、払います、払います、払わせて下さい。50万でも100万でも払います。」


 「50+10で60万で良いよ、今日は詰まっているので明日の朝一番に送ってあげよう。、そうそう、連れて行ってお金がなかったらこっちで強制労働だからね。」

 

 「はい、宜しくお願いします。」

 愛子は笑顔満面で返事した・・・

 

 「愛子ちゃんだっけ?、君、出て良いよ」

 「ソフィー、ジェシカを呼んで彼女に部屋をあてがってあげて・・・」

 「はい、ルーカス様」

 ソフィーはジェシカを呼びに行った・・・

 

 

 

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