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私の愛した召喚獣  作者: 樹兎
第三章 領地改革
60/115

ファンテーヌ領

2018/08/27:誤字脱字の修正、一部表現を変更しました。

【ファンテーヌ領】


 ファンテーヌ領

 ファンテーヌ領はアルデンヌ領の隣、北側にある領土で領土の東側はダルタニア王国との国境にあり、国境を隔てているダルタニア王国自体は殆ど驚異はないが、しょっちゅう進攻して来ようとしているイスパニア王国と友好関係にあるために戦略的に重要な拠点となっている。

 

 イスパニア王国自体はアルデンヌ領と隣り合っているがその国境には6000m級の山脈が有りその裾野には帰らずの森が広がっているために、現在まで何度が進攻しようとして全て失敗している。

 その為、イスパニア王国が進攻するためにはダルタニア王国を通って侵攻するしか方法はないために軍中心の街となっている、領内には王国軍と辺境伯軍の両方が駐屯して警戒に当たっている。

 

 王国軍では兵卒から幹部になるためにはファンテーヌ領に2年間駐屯するのが慣例となっている。一部の貴族では免除される場合があるがやはり昇進に差が付くので免除される貴族でも殆どが赴任する者が多い。

 

 財政的には他の領地に比べると圧倒的に兵士が多いため、国からの持ち出しも多く、国への租税も免除されていると状況なので国としては少しでも持ち出しを減らしたいと言う思惑も見え隠れしている。

 

 元々この領地の辺境伯はアルデンヌ領の隣だったのが不幸だったのか不正に加わっていたために芋ずる式に摘発されて処刑されていた。


 教会の司祭も荷担していたが、通常だと派遣元のハイドライド聖教国に呼び戻され処罰されるのが慣例なのだが、今回は違った。呼び戻すとその司祭のシンパが騒ぎ出すのは目に見えていたので教皇は司祭から聖職者としての地位を剥奪すると同時に国籍も剥奪されたため、捕らえられて平民の反逆者として処刑されていた。

 

 俺がファンテーヌ領の辺境伯に抜擢されたときに表立って反対した貴族はいなかったらしい。


それだけ不人気の領だとも言える。


 戦争自体はここ100年ほど起こっていないが、小競り合いは数年に一度と頻発していて少なからず死傷者も出ている、3年ほど前には前任者が犠牲になった。

 

 ゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

 

 「奈津さーん、ルーカス様のお嫁さんがまた一人増えましたよ。」

 「王女のエマ様です。」

 

 「お帰り、遅かったわね。」

 「えっ、エマ様、そんな名だったかしら?、」

 「いや、前の娘は好きな男がいて、そこへ嫁いだんだとさ!、ま、何にしてもそんなのを無理矢理押し付けられなかっただけでも良かったよ。」

 

 「そうねぇ、お互い不幸だものねぇ・・・」

 「でも、貴族の娘は親の決めた所へ嫁いでいく物だと小さい頃から教え込まれますよ。貴族の結婚は殆どがそのパターンだと思いますけど・・・」

 

 「うーん、こっちで育った人の言う事はやっぱり一理あるのかも知れないね、結婚してから愛情をはぐくんでいくってパターンも有りだと思うから・・・でも、やっぱりそれも相手次第よね。女を道具ぐらいにしか思ってない男もいるからそんなのにあたればかなり悲惨かも・・・」

 

 「そうそう、近いうちにファンテーヌ領の辺境伯になるからと陛下から内示を受けたよ。」

 「まあ、男爵では娘を嫁にやれんって事だろう。」

 

 「それにしてもファンテーヌ領は無いんじゃ無い、あそこは殆ど収益は上がってないって話だし防衛拠点として小競り合いはよく起きてるみたいだし・・・よくもまあ、物騒な処を押し付けてきたわね。」

 現在の国際情勢を鑑みるとイルメニア王国に取って最大、最重要軍事拠点でもあるファンテーヌ領は責任の重さの割に見返りがない領地とも言えるので領主に成りたいって言う奴は余程の変わり者か何時かは反逆してやろうと思ってる者ぐらいだ。

 

 「で、どうするのって言っても受けるしか無い訳なのよね。」


 「あぁ、王都での屋敷はこれまで通り、ここを拠点にする、一応、他の屋敷も貰っては来たけどそこは店にするなり他の用途で使おうと思ってる。現在駐留している国軍は撤退して貰うつもりだ、国軍の駐留費は4割が領が負担している、不足する兵員の数は兵器の質の向上と義勇兵を募るつもりだ、一定期間、訓練を受けてもらい、もちろん報酬は払って平時は通常の仕事をして貰う。」

 

 ゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

 

 数日後の王城、謁見の間

 

 「ルーカス・ハミルトンを辺境伯に叙爵する、ファンテーヌ辺境伯としてイルメニア王国に忠誠を誓いこの国を支えよ。」

 「はっ、有り難きお言葉、このルーカス・ハミルトン、陛下の家臣として変わらぬ忠誠を誓います。」

 

 (しかし、いいんだろうか?、神の使徒である者を儂の家臣とか・・・まあ、本人も家臣として扱ってくれって言ってるからかまわんじゃろ。)

 国王は神の使徒を家臣とする事に今更ながら多少の戸惑いはあった・・・そもそも男爵にして置いて今更なのだが・・・

 

 叙爵は何のトラブルもなくスムーズに行われた。

 叙爵式の後、陛下、宰相、騎士団長、エマと私室に来ていた。

 「ルーカス、エマとの婚約発表は近いうちに行いたいがどうかの?」

 「1,2ヶ月後と言う事であれば構いませんが、アメリアやソフィーの都合も付けないと行けませんし、何より領地を確認しておきたいと思っております。」

 

 「うむ、それくらいならいいじゃろう。」

 「それでおねがいがあります。」

 

 「ん、何なりと申してみよ。」

 

 「フォンテーヌ領には現在、3000あまりの王国軍が駐留して下りますがこれを連絡用武官を除いて撤収して頂きたいのですが・・・」

 国に取って王国軍兵士3000を駐留させる予算はかなり痛手となっていたが、有事の際は辺境伯の兵士だけでは直ぐに破れるであろうとの判断からやむを得ず駐留している。

 

 「撤退して問題がないというなら撤退させた方が此方としても助かるが最重要軍事拠点と分かった上で言っておるんだろうな。」


 「もちろんです、当面は私と奈津がいますから問題はありませんし、その間に辺境軍だけで対応出来るようにするつもりです。」

 

 「よし、お主の言う事だ信じよう!、軍は直ぐに撤退させる」

 「有り難う御座います。」

 

 ゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

 

 自宅

 

 「辺境伯への叙爵おめでとう御座います。」

 「おめでとう、辺境伯殿」、「おめでとう・・・」

 「おめでとう御座います、ご主人様」

 皆が祝いの言葉を述べてくれた。..

 

 辺境伯になったと言ってもファンテーヌ領は知っての通り軍事拠点の領地といっても差し支えがないぐらいの領地だが幸い火山があるので硫黄も取れるだろうし、硝石鉱床があるのも分かっている、穀倉地帯としても有益になると思っている。

 

 「愛彩、留美、ソフィーは奈津の指示に従って領地の発展に頑張ってくれ。.」

 「はい」

 

 「とは言っても、言ってみて皆で話し合ってやっていこうと思ってる、アメリアもどちらも同じ領という感覚で考えて貰えるとうれしい・・」


 「街道の作成も侵略を考慮して設計しないとな、道幅も広く直線的だと侵略の効率も早める事になるのでその辺も考えて欲しい」

 「それと王都軍には撤退して貰う事になった。」

 

 「それで、辺境の兵だけで対丈夫なの?」

 アメリアが心配げに言う。

 

 「当面は、俺と奈津がいるから大丈夫だ、その間に軍の装備や戦略を整えてるつもりだ・・・」


 「奈津さんの桁外れな強さは知っていますが・・・ルーカスは攻撃魔法はたいした事はないんじゃなかった?」

 アメリアは俺の攻撃手段が指弾だけなのを心配しているようだった、確かに指弾だけでは多数の兵士相手には対応のしようがないのは明らかなんだが・・・

 

 「心配はない、俺は前世の遺産を受け継いでいる、それは物だけじゃなく魔法も受け継いでいる、ただ、仕えこなせないだけだ・・・普通は初級、中級と段々上がっているが、行き成り帝級を引き継いだために力の制御が出来ないんだ・・・」

 

 「練習しようと引き継いだ力を使って軽くほんの軽くファイヤーボールを使ったら山ごと無くなっちゃってね、それから練習出来ないんだ・・」

 

 「引き継いだ力を使わずにやると10mも行かずに消えちゃうって感じで・・・練習して自力をあげるのが一番なんだけどなかなか忙しくて時間がないのが現状かなぁ・・・」

 

 「それじゃ、使えないのと一緒じゃない?」

 アメリアを含め事情を知っていた奈津以外は呆れている。

 

 「まあ、自国では使えない魔法でも国境から相手国へ打つのは問題ないでしょ。戦争なんだから・・・」


 「あぁぁぁ、そうねぇ、、確かにそれは有りだけど・・・大量虐殺って感じじゃない」

 「結果一緒だろ、それに奈津もいる事だし、その間に戦力はアップするように考えてるよ。」

 

 「それと知っているだろうが、エマ王女と婚約する事になった一緒に、アメリア、ソフィーも婚約しようと思う二人は貴族子女なのでエマ王女との同時発表になると思う。」


 「奈津、愛彩、留美も一緒に婚約しよう。城での同時発表という訳には行かないが俺の中では横並びで同一と考えている」

 「アトリアは今直ぐには公には公表出来ないので婚約の公表は待って欲しい」

 

 「えっへっへぇ・・・婚約かぁ・・・・」

 「ルーカス様・・・」

 ソフィーが肩を寄せてきた。..

 

 「愛彩、でれでれしないの、アトリアは公表出来ないのよ、少しは気持ちも考えてあげなさい。」

 そう言う奈津だったが、愛彩同様に顔はほてりが収まらないのを隠しきれずにいた。..

 奈津の言葉でソフィーはそっとルーカスから距離を取った。

 

 「はい、大丈夫です、その辺は分かってますから・・・」

 「シクシク・・・私は日陰者なんですね・・・なんて言いませんから・・・」

 

 アトリア自身、正直なところ婚約なんて事は思ってもいなかった。ある程度の年齢になれば、そう言う関係になって妾として扱われるのかなと思っていたので、婚約という言葉自体が驚きだったのだ・・・


 婚約の先にある言葉は結婚だからだ・・・自分はまさか結婚出来るなんて思ってもいなかったのでどう表現して良いか判らずに取り敢えず誤魔化していた。

 

 ゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*゜*。*☆*。*

 

 サリガン商会のブルーノさんに来て貰っていた。

 無線機の販売の相談をするためだ、初めはうちの店で売ろうと思っていたが、恐らく販売相手が商会などに成るためにサリガン商会に任せる事にした。


 無線機を見せて実演しながら説明していく・・・とブルーノは思った通り食らいついてきた。..

 

 「これは便利ですよ、商隊の連絡でもそうですが、店の中でもちょっと離れたところで大声で叫ばなくても良いというのは画期的ですね。魔力がないものでも使えるって事は誰でも使えるので売れると思いますよ。貴族などは屋敷の警備にでも使えるでしょうし・・・

 

 「しかしこれは軍事目的にも使えるので国から文句が出るのではありませんか?」

 「ええ、ですが次の条件付きで王家より販売を許可されています。」

 「1:販売先は国内の身元の確かな者」

 「2:転売、及び譲渡の禁止」

 「3:国外への持ち出し禁止」

 「販売する方は購入者の身元確認と販売先、個数の明記が必要です。」

 

 「実は国にはもっと高ランクの無線機を納入しています、内緒ですが、王都から馬車で数日の距離ぐらいまでは通信が可能になってます。」

 

 「ほぉーっ、是非、そちらを販売したい物ですねぇ・・・ってそれって結局国相手になるでしょうから・・・」

 「はい、軍事物資統制品にあたりますので一般への販売は難しいです。」


 「やっぱりそうでしょうね。取り敢えず10台ほどで様子を見てみましょう。」

 商会には20万ルドで下ろす事にした、国には30万ルドで下ろしているのでそれ以下にはしない様にお願いをする・・・これって独占禁止法にひっかかるのか?、どっちみち関係ないけど・・・

 電池は1個1000ルドで50個下ろす事にした。



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