リネーネ&アトリア日本に行く
【リネーネ&アトリア日本に行く】
□■□ 翌日の早朝 □■□
翌朝、目を覚ましてくるとリネーネとアトリアはもう、すでに起きて待っていた。
アトリアは知らないがリネーネは朝は弱かったじゃなかったっけ?、不思議に思ってると奈津が言ってきた。。
「余程、待ち遠しかったんじゃないの?」
「そっかぁ、じゃ、あまりお待たせしてもなんだからさっそくいくかぁ」
「はい!」
「ルーカス、朝ご飯食べていかないのぉ?」
用意出来てるみたいよ。奈津が準備を進めているのを見て言ってきた。
「いや、今朝はいいよ、彼女らも早く行きたくて堪らないらしいから向こうでモーニングでも食べるよ」
モーニング・・・あぁ、懐かしい響きだわぁ・・・
アトリアは日本で過ごしていた時代を思い出していた。
「じゃ、リネーネ、アトリアいいかい?」
「はい、」
二人は頷いた。
□■□ 日本 □■□
付いたところはリネーネにとっては見覚えのある久志の部屋だった。
「え、えぇーーーっ、あ、あなた誰?」
初めて日本での姿をみたアトリアは驚いて叫び声を上げた。
一瞬目が眩んだかと思ったら、以前済んでいた日本ではごく普通というか、ちょっと良いぐらいのマンションだったのでそう驚きはしなかったがルーカスがいなくなって髪の色や年齢がちがう久志がいたのでアトリアは驚いてしまうのも無理はなかった。
「俺だよ、ルーカスだ、まあ、こっちでは篠崎久志って言うんだが・・・こっちの方が元々でルーカスの姿はあっちの世界用だ・・・」
「はぁ、もう、良いわぁ、何だって亜神様だもんねぇ、何だって有りなのは分かるわ。」
アトリアはもう、驚くのを止めようって思った。きっとこれがこの人たちと一緒に過ごして行くには行くには普通なんだって、成れないとやっていけない。そう思った。
「よし、じゃ、直ぐ近くにファミレスがあるからモーニングでも食べに行こう」
3人は近くのファミレスでモーニングを食べた。
リネーネは2回目だしアトリアは元々こっちの世界で住んでいたから抵抗はなさそうだった。
「あぁ、私がいた頃と雰囲気は変わってないわ、ってここの店に来た事はないんだけど・・・」
「リネーネ様は異世界の人なのに驚かないんですね。」
リネーネが平然とモーニングを食べ、セルフのドリンクバーを使いこなしているのが不思議みたいだった。
「あぁ、彼女は短期滞在で一度、こっちに来たからな、まだ、まだ、馴れてるとは言えないが、早くなれて貰えないとな、彼女にはこっちで生活して貰わないと行けないからな。」
「なあ、アトリア、お前暫くこっちで暮らさないか?、こっちの生活は慣れたもんだろう」
んんっ、確かにこっちで暮らすのは構わないけど生活の基盤はどうするんのかしら?、それに何のためにすむのかしら?その辺を聞いて見ないと返事は出来ないわね。
「ねぇ、何のためにこっちに住むの?、生活の場所や基盤は?」
「基本的には調査だが、お前の役目はリネーネがこっちで暮らして行けるようにサポートする事だ、知っての通りリネーネは向こうの住人だ。向こうの住人の視点でこっちの世界の便利な物を見極めて欲しいと思ってるだが、まだ、一人で生活させるには不安がいっぱいでね、そこに元、この世界の住人のお前がいれば安心だろ」
あぁ、そうだったわ、こっちの世界の物を向こうで販売してるんだったわね、意味は分かったけど・・・向こうの世界が恋しい訳でもないし別に断る理由もないか・・・
「お母さんに逢わせてくれるのならOKしても良いわ。」
「意味は分かってると思うが、お前がこの世界で長時間、滞在するって事は眷属になるって事なんだけどそれは良いのか?」
「えぇ、構わないわ」
アトリアは即答した。
(どっち転んだって犯られるのは一緒なんだから、眷属になった方が待遇も良さそうだし・・・)
「処でお前の実家は何処なんだ・・・」
「実家と言う程、立派じゃないんだけど、町田の公営住宅なのお母さんは給食センター働いてると思う」
「ん、そっかぁ、リネーネは部屋でゆっくりしていてくれ、俺たちはちょっとアトリアの親に会ってくるよ」
「あっ、はい、TVでも見ておきますね。」
「リネーネ様って日本語大丈夫なの?」
「ん、それは大丈夫、そんなの物だから。..」
アトリアには何がそんな物なのか良く分からなかったが、きっとそれも深く考えてはいけないんだろうとこの件には嗜好するのを止めてお母さんの事を考えた。..
お母さんは無事だろうか?、元気でやっているだろうか?、元気でやっているなら遠くから一目見るだけにしよう。この姿で出て行っても混乱させるだけだし・・・
取り敢えず新宿に向かった、新宿から小田急線で町田まで・・・
「処で今日は平日だけど、お母さん仕事じゃないのか?」
「うん、仕事に行ってると思う。」
「仕事先は知ってるよな、取り敢えず仕事先に行って呼び出して貰おう」
「ちょっ、ちょっと待ってよ。何って言うつもりよ、本当の事なんて言えないわよ。」
「心配するな、お前は黙って俺のそばにいれば良い、そうだなお前は俺の子供にしよう、ぎりぎりぐらいだが何とかなるだろう」
「はぁ・・・でも、近くにいて良いの?」
「大丈夫、分かる訳ないだろう、お前どう見ても日本人には見えないし、昔の面影なんてかけらもないだろう」
「そ、それはそうだけど・・・」
「大丈夫だ・・・心配するな・」
「会ったら適当に話をして切り上げるからな、それでいいだろう」
「うん、分かった。それでいいわ、元気な姿を一目見れれば十分だわ」
「わかった。いこう」
二人はタクシーで母親の勤め先へと向かった。
車中でアトリアは黙りこくっていた。何か考える事があるんだろう。
名乗りたくても名乗れないつらさは分からない訳でも無いが、こればっかりはどうしようもない、話す訳にも行かないが、話しても信じられる訳もないしな・・・
そんな事を考えるとアトリアの母親の職場に着いた。
「おい、処でお前の母さんの名前はなんと言うんだ・・・」
「はっ、ごめん、恵、木梨恵・・・です。」
「おう、木梨恵な!、分かった。」
アトリアを前で待たせて俺は守衛の処へと受付に向かった。
この辺は元商社マンだ、手抜かりはない、守衛に用件を話して出された入出者名簿に記入していく・・
その間に、守衛は連絡を取っているようだ・・・
「あの、木梨さんはお休みだそうです、あっ、ちょっと待って下さい。」
守衛は受話器を押さえながらそう言うと受話器を宛てて話し出した。
また、受話器を押さえて話し出した。
「どういうご用件でしょうか?、差し支えなければ概要でも伝えて頂ければ伝えておきますが?」
「あぁ、どうしようか?、話は娘さんの遺言って言うか、伝言です?、内容は本人にしか話せません、手間を掛けて申し訳ない、自宅へ向かってみるよ。有り難う」
立ち去ろうとすると、守衛が窓から顔を出して声を掛けて来た。
「ちょっとお待ち下さい、担当者が会うそうです。」
「はぁ・・・・分かりました。」
担当者と会っても仕方ないんだが、不審者とでも思われたかな?、まあ、いい当たり障りの無い事を話して自宅へ向かうとしよう。そう考えていると担当者らしき人が息を切らせながら走ってきた。
「はぁ、はぁ、す、すいません、木梨の上司の塚原と申します、」
そう言って名刺を出してきたので取り敢えず名刺交換をする、こちらでの仕入れのために作った会社の名刺だが、まさかアトリアの母親の会社に出すのが第一号になるとは思ってもいなかった。
「貿易関係のお仕事をされてるんですね、処で木梨に御用って事ですが、どういったことでしょうか?」
「電話でも聞かれたと思いますが、娘さんの事に関してです、私自身、海外にいまして連絡が取れないと思っていたところで先日、帰国してなくなったのを知った次第です。それで、彼女と最後に話したのがなくなる前の前日だったのでその時の話を伝えておこうと思った次第です。」
「そうですか、分かりました。一応、プライバシーに関わる事なので安易に話せませんでしたが、実は彼女は入院されています。」
「えっ!!!」
アトリアが叫び声をあげた・・・
母親の上司がびっくりしてアトリアを見ている。
「あっ、この子は私の娘のアトリアです、実はこのこと木梨さんの娘さんとはネットで知り合った友達なんです。」
母親の上司は納得が行った顔で、安心したようだった。
まあ、30過ぎのおっさんが18の娘の遺言なんていうよりは娘同士がネットで知り合ったというのは自然だろう。
上司から入院先は教えて貰えなかったが病名や状態などはプライバシー保護のため答えられないと言う事だった。
上司に礼を言ってその場を後にした。..
(恐らく状態はあまり良くないのだろう、プライバシー云々と言うより何となくそんな雰囲気の感じだった。たとえば数週間で退院とかなら話してくれたはずだ・・・)
「ど、どうしよう。ね、どうしたらいい・・・」
今にも泣きそうな顔をしてアトリアは呟いた。..
「どうもこうもないだろう、とにかく病院に行ってみよう、お前は俺の子供だ。いいな?」
「うん、分かった」
タクシーで病院へと向かった。
病院に着いて受付で面会の許可を取ろうとすると面会謝絶だと言われた。
流石にそれでは引き下がれないので・・彼女の亡くなった娘の伝言がある事、海外からわざわざ来た事をはなした・・
看護師が婦長に話を通している。
婦長は俺とアトリアを交互にみている・・・
そこに一人の看護師がやって来て婦長の耳元で呟いていた・・・
(聞き耳のスキルをアクティブにしていた俺にははっきりと聞こえていた。今は安定していると)
「分かりました、今は安定しているようですし短時間なら良いでしょう。」
「山瀬さん許可をだしてあげて・・・」
そう言うと、どこかへと消えていった。
許可と言われても別に会社みたいに通行証が発行される訳でもなくたんに口頭で部屋の番号が告げられただけだった。
「集中治療室から今朝、一般病棟に移ったばっかりですから、あの、患者を興奮させるような事は慎んで下さいね。」
「えっとぉ、場所は、5階に上がったら青色の線に沿ってお進み下さい、部屋の番号を見て、名札を確認してから入って下さいね。」
「わかりました、言葉は選んで話すようにします。」
そう言い残して母親の病室へと向かった。
部屋の前に立ち、取り敢えずノックをして返事があったので入る
婦人病棟の部屋にノック無しで入るのは非常識だろうと思ったからだ・・・
病室に入り辺りを見回す・・・・
アトリアが右奥のベッドを視線で示した。
アトリアは視線で示した後は直視しづらいのか下を向いていた・・・
俺たちは右奥のベッドへと進み。
「すいません、木梨恵さんでしょうか?」
そう訪ねるとアトリアの母親は、少しいぶかしげなながらもほほえみを携えつつ、答えた。
「はい、私ですが、どちら様でしょうか?」
そう、聞いてきた母親はかなり具合が悪いのか、頬は落ちてしまってかなり痩せているようだ、着崩れた服から覗いている鎖骨が痛々しい・・・
最後まで読んで頂きましてありがとう御座います。
誤字、脱字等ありましたらお知らせ頂けると助かります
気持ち面白いと思われたなら下の方の評価をポチッとして頂けると泣いて喜びます。




