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私の愛した召喚獣  作者: 樹兎
第三章 領地改革
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転生者

【転生者】


 王都の屋敷でアメリアと代官代理の処分についての話が終わって今後の領内の話をしていると隣の部屋から音がしてきた。..どうやら奈津達が帰って来た様だ・・・

 と、思ったら行き成り走り込んできた。


 「久志~~あたしも飛びたいよー」

 「えっ、え、な、何なんだ・・・」


 「だってぇ~、奈津姉だけ飛べるなんて狡い、狡いよ~」

 「あたしも飛びたいよ~絶対、絶対、飛びたい~!」


 「わ、分かった、教える、教えるから落ち着いて・・・」

 そう言えば愛彩には飛行術は教えてなかったなぁ、別に必要だとも思わなかったし・・・愛彩がバトルと縁があるとは思っていなかった事もあるが、まあ、バトルとは縁がなくてもこの世界だと飛べた方が便利だろう、別に教えない理由もないし・・・


 「あ、あのう、私も飛びたいなぁ~」

 アメリアも自分は飛べない、出来れば、いや、飛びたい、そう考えていた。


 「分かった、分かった、二人とも教えるから落ち着いてくれ。..」


 二人に飛行術を教えた・・・

 愛彩は多少怪しげな所もあるが飛べるようになった、後は練習すれば大丈夫だろう。問題はアメリアだった、全く飛べない、飛ぶ様子も全くない。


 「あたしって才能ないのかなぁ・・・」

 全く飛べる兆候がないアメリアは才能がないと思って落ち込んでいた。.


 「アメリア、お前が才能無いんじゃ無いと思う、というか愛彩にしても奈津にしても別に才能があるって訳ではないと思うぞ!」

 「じゃ、どうして?」


 「つまりだな、奈津にしても愛彩にしても俺の眷属候補なんだ・・・眷属の契約を結んでるその影響だと思う。」


 「・・・そ、そうよねぇ、ソフィーも飛べるし・・・うん、」

(どうしようかなぁ、今更、眷属になりたいなんて言えないよ、今言ったらまるで飛びたいが為に眷属になるみたいだもん。

 あぁ~どうしよう。子爵に成って屋敷に入ったら言おうって思ってたのに・・・言えずじまい。..

 本当は成りたいのに、言えない・・・

 ねぇ、ルーカス、言ってくれないの?・・・)


「アメリア、俺の眷属にならないか?」

「うん、なる、なりたいです。」


「そっかぁ、じゃ・・」

『汝、世界神メトナスの名に置いてアメリア・フォン・ロッシーニを眷属となる事を命じる』

「はい、謹んで拝命致します。」

他の物と同様にアメリアも体の中に熱い物が流れ込んでくるのを感じた。

体が熱く、火照ってきた。


 ルーカスの忠臣になりました。

 為政者の称号を得ました。

 統率力が向上しました。

 統治者の称号を得ました。

 

 「・・・有り難うルーカス・・・」

 (やっと成れた、本当は一番最初になれるはずだったのにこんなに出遅れちゃった、でもいいの、これから頑張るのルーカスの眷属として良き領主としてやっていくわ)

 

 「うん、飛んでみろよ。」

 「うん、やってみるね。」

 そう、言うとアメリアはチャレンジしていた。

 

 「バキッ・・・うぅ・・・」

 アメリアは頭から天井に突っ込んで、首から下だけが天井からぶら下がっているととてもシュールな光景がひろがっていた。

 

 「ちょ、ちょっと見てないで、助けてよ~」

 「ブフッ、ブハッ・・・ク、ク、ク・・・・」

 皆、アメリアの様子を見て笑い転げていた。..

 天井からぶら下がって手足をばたつかせているので揺れている、その様子がおかしくて・・・

 

 「いい加減、笑ってないでどうにかして欲しいんだけど・・・」

 「ごめん・・・」

 抱き上げて、ちょっと勢いを付けて引っ張ったら取れた。..

 「痛っ、ちょっとぉ~優しくしてよ~」

 頬の辺りをすりながらしゃがみ込んでいる。

 

 「大丈夫、それくらいの怪我なら瞬間的に治ってるだろう。」

 「うん、傷はないみたい・・・眷属化の所為なの?」

 「あぁ、現時点では完全に眷属化はしていないから不老不死ではないけど、ほぼ不老に近い、2,300年立って寿命に近づいたら老化してくるけど、それまでは不老だね。それまでに眷属になれば不老不死になる」

 

 「ふーん、そっかぁ・・不老不死ねぇ・・・まあ、この国にはエルフなんかの長寿種も要るからまあ、何とかなるとは思うけど・・・」

 「神の加護の所為にしておけば大丈夫じゃないかな?」

 「うん、それで行けると思う。」

 

 「それよりもルーカス、地下室で監禁している元領主の奥さんと娘はどうするつもり?」

 元領主のガゼル公爵は既に処刑されその家族の妻と娘は犯罪奴隷として俺に下賜されていた。

 

 「あぁ、そうだったなぁ、うちに使えると思うかぁ?、難しいだろうなぁ。そのまま奴隷商に売り払った方が早くないか?」

 「そうねぇ、それしかないかなぁ・・でも犯罪奴隷だよ、女の犯罪奴隷は凄惨を極めるって感じらしいから・・・」

 

 「陛下としては褒美のつもりだったのかも知れないけど・・・全然、褒美になってないし・・・むしろ処分に困るって言うか・・・」

 「仕方ない、取り敢えず話してみるよ、それで駄目なら奴隷として売り払う。いいね!」

 「うん、分かったわ、ルーカスに任せるわ」

 

 「明日は王都の店舗予定地を見てから領地の方に行こう。」

 「店は任せるわ、私はそのまま、ここから先に領地に行ってるわね。」

 アメリアは店には直接は関係していないので特に見に行く必要性を感じていないみたいだった。

 

 「ルーカス様、私はいつ、向こうの世界に行けるのでしょうか?」

 向こうの世界で仕入担当のリネーネは毎日する事がないので退屈していた・・・

 「うーん、もうちょっと待って欲しいな、行き成り一人で暮らさせる訳にも行かないでしょ。最初は一緒に暮らしてサポートしてくれる人がいないとね、誰か探すからもう少しだけ待って・・・」

 

 「ん・・早くして下さいねぇ・・」

 (もう、ほんとに何時になることやら、ここでごろごろしてても退屈で退屈で死にそう・・・早く向こうの世界に行きたいわ・・・)

 「はい、分かりました。」

 そうだよなぁ、そっちの方も何とかしないと奈津や愛彩をあてがう訳にも行かないし、如何しても元の世界からあと一人は見付けてこないと行けないなぁ・・・

 そんな事を考えながら俺は屋敷の地下にある牢へと向かった。

 

 地下につくられている牢も一般用と貴族用がある、貴族用は簡単なベッドと水洗のトイレがある、当然、トイレに遮蔽はない。一応、綺麗だ・・・

 一般用だと石畳の打ちっ放しだ。トイレは桶が置いてある。

 元領主の家族はこの貴族用の牢に入れてあった。

 

 「元気ですか?」

 自分でも言うのも何だが、なんと間の抜けた問いなんだろう。一目見ただけで疲れ果て、当初の見る影もないほどやつれているのに元気かはないだろうと自問自答する

 

 「はぁ、とうとう処刑ですか?」

 もう、諦めていたのか、処刑されると思ったようだ。

 (いよいよ処刑されるのかしら、当初、ここに連れて来られた時は慰み者にされると思ったけど、そうされる訳でもなく奴隷商に売られもしない。そうすると処刑って線が濃厚だわね。)

 

 「ひとつ聞きたい、俺を恨んでいるか?」

 「そうねぇ、恨んでるかと言われれば恨んでいるわよ、当たり前でしょ。でも、あなたを恨んでるって言うより国王の方を恨んでるって方が正しいかしら・・・それでも主人が処刑されたことは特に恨んではいないわ、それだけの事をしてきたんだし...それよりも今の境遇にされた事への恨みが強いかしら・・・」

 

 元領主の妻、アーダが語っているのを見ていて嘘をついていないのは分かった。

 「本来、処刑になるところを俺が陛下から下賜して貰った。どうだ、俺に娘共々仕える気はあるか?」

 アーダは少し考えてる様子でこちらを見ながら話してきた。

 「行き成り、俺に仕えろって言われても名前も知らないのに答えようもないわよ。でも、私に選択権は無さそうだけど・・・」

 アーダは諦めた口調で話している。

 

 「俺はルーカス・ハミルトン、爵位は男爵だ・・・お前の旦那の不正を暴いた本人でもある、つまり俺が旦那の引導を渡したって訳だ・・それでも仕える気があるかって事だ・・・」

 

 「私には選択権なんてないんでしょ。でもお願い、娘には手を出さないで欲しいわ、下の娘、アトリアはまだ、10歳なのよ、アニエスだって12になったばかりなの・・受け入れてくれるなら私は何だってするわよ。」

 「・・・・・」

 俺が考えていると、勘違いしたのかアーダは妥協してきた。

 

 「わかったわ、せめて優しく扱ってあげて欲しいの、無茶したり沢山の相手なんてさせないで欲しいの、そうしたら私はなんでも言う通りにするわ」

 (私達に拒否権なんてない、できる限り譲歩して最低限の事だけでも約束して貰えればそれだけでも十分だわ、処刑されたり、奴隷商にながされるよりはましだと思うしかないわ)

 

 「俺は子供に手を出す気はないし、他の物にも出させる気はない・・・それは約束しよう。取り敢えず、3人ともメイドとして働いて貰おうか、働き次第では奴隷からも解放しよう。」

 

 「有り難う御座います、誠心誠意仕えさせて頂きますので宜しくお願いします。」

 取り敢えずジェシカの下でメイドとして働かせることにした。

 

 「アニエスちょっとこっちに来てごらん」

 次女のアニエスを呼んだ・・アニエスはちょっといぶかしげにしながらもこっちに来た。

 「何でしょうか?」

 「お前転生者じゃないのか?」

 実はアルデンヌ領を調査中にアニエスが転生者である事は分かっていた。だからこそ、陛下に下賜して貰えるように事前に頼んでいた。

 

 「・・・何だ、ばれてたの?」

 「あぁ、初めから知っていたよ。後で詳しく話を聞かせてくれないか?」

 何時の時代から転生したのか?、何歳で転生したのか?、どんなことが出来るのか色々と情報を聞いておきたかった。

 

 「それって私に何かメリットはあるかしら?」

 「あぁ、有るぞ、きちんと話してくれれば内容次第ではメイドでなく他の仕事も可能だし、可能性はかなり広がるぞ、待遇も全然違ってくる」

 

 「ア、アニエス、転生者って、あなたって迷い人なの?」

 少し、後すざりしながら、母親のアーダは知らなかったようでかなり驚いている。

 

 「お母様、ちがうわ、私は正真正銘、お母様の子供よ、ただ、前世を記憶を持ったまま生まれて来たってだけ・・」

 

 「そ、そうなの?、多少利発な子とは思っていたけど・・・転生者だなんて・・・どうして黙っていたの?」

 「あら、そんな事言えば、警戒されるか、下手するとどっかに放逐される可能性があったからよ。」

 「・・・・・・」

 

 「後で話は聞くからそのつもりでいてくれ・・・対応を考えて明日の朝にはジェシカを向けによこすから彼女の指示に従ってくれ・・・」

  


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