7森探索
・ω・1話1話もっと長くしたいのに難しい。
今日の朝、1番乗りはさーやたんの様だ、やる気が溢れてるね。
「おはぴょん」
「あっ! お、おはぴょんです//」
まだ少し恥ずかしいらしくて、とても愛らしい。
完成目前の朝ご飯を少し手伝い、しずくたんをもふる。
起こしてしまうかどうかの絶妙さですりすりくんくんする。
しずくたんの目が覚めてしまったので皆で朝食だ。
森の探索は危険っぽいので少しずつ探索領域を広げる予定だ。
森の中心には結構昔に踏破されたダンジョン跡地が有るらしい。
長い間放置するとまたダンジョンが再び活性化するという。
だから力自慢の冒険者は、定期的に派遣されるようだ。
さーやたん的に、今俺達がいるのは森の中心より南に位置する場所みたいだ。
「さーやたんは色々しってて凄いな」
「お、お兄ちゃんに聞いたことばかりですけど」
いやいやとても助かるよ。
「ねぇ北って、どっちかな〜」
なるほど分からん。
さーやたんいわく、太陽の上り下りの方向は、大体地球の日本と変わらないみたいだ。
なら、ダンジョン跡地に近づいた方が、ガイ兄さんに会いやすいかも、という事で、進路は北に決定した。
「皆、作戦は命を大事に! 進路は北! 行くぞ! 出発進行!」
「おー!」「お、おー!」
やたらにおかしなテンションだがやる気まんまんである。
「五メートル前方に巨大な敵、複数発見! 殲滅開始!」
「ラジャー」「ら、らじゃ〜?」
二匹のスライムだ。 俺と二人に分かれて殴りつける。
「おりゃー」
「えいっー」「ふみゃっ」
何故か皆で殴りつける。
「手強い敵だった」
実際、手強かった、やっぱり気を引き締めて行こう。
「さーやたんは武器みたいなのは?」
「そ、そういえば、短剣持ってました」
「ちゃんと、武器は装備しような」
俺もこっそり影を装備をする。
「ふふふ」「ふふっ」
ばれてた。
三十分くらい、スライムやスライムを倒し北に進む。
「ふみゃっ!? いやぁああー」
ガサリ
さーやたんから悲鳴が聞こえた瞬間、上から何かの気配がする。
「ゆーにー蜘蛛の巣!」
やばい、逃げる事は出来ない、直ぐに触手を広げでかい石を掴む。
「しずくたん、上だ魔法頼む!」
「了解!『雷!』」
バチッ 「ギャアアア」
うおっ、落ちてきた! でかっ、二メートル位ある蜘蛛だ。
「うりゃぁああ!」
触手石ラッシュ、効いてる、しかし、とどめは刺しきれない。
蜘蛛の爪が影服を切り裂いた。
「がっ!」
くそっ、結構切れた、痛熱い。
『祈!!』『雷!』
「ピギィイ」
二人の援護だ、心強い!
武器、何か武器が欲しい!
しかし、辺りに武器に成りそうな物は無い。
無いなら
「つくれぇええ」
影を固く凝縮させるイメージ、もっと固く、堅く硬く!
一本の影を鎌に変える、イメージは何故か死に神の鎌だ!
「きれろぉおおお」
体が光りながら斬りまくる。
「ギィィー」
頼むから、倒れて。
がむしゃらに斬りまくるが、もう俺限界っぽい、ピクピクしてる蜘蛛に、とどめの石を食らわすとようやく蜘蛛が動かなくなってくれた。
「やったどー」
「やた〜」「しゅ、しゅごい」
やってみるとなんとかなるもんだなーっと、いかん、さーやたんを慎重に急いで救出する。
「あうぅ〜ふみゅ〜」
凄い勢いで腰にしがみついている、何? このコアラ兎、持って帰りたい! いやいや持って帰る。
「ゆーに〜レベルアップしてたよ、おめでと〜!」
「そ、そうです! おめでとうなのです!」
「やはり? なんか光ってる気がしたんだよね」
とりあえず休憩しようと準備してたら、猿っぽいのが2匹襲って来た。
「このしんどい時に」
しずくたんも魔法はきつそうだ、さーやたんに体力回復魔法を頼み、触手で再び鎌を作り飛び掛かる。
「い、いきます!『祈り!!』」
体に光の粒が降り注ぎ、かすり傷がシュワッと治る。
一瞬俺達は止まる。
おしい、だがそれじゃないね、もうなんて残念なんだ!
体の傷は癒えたが、ごっそりとなにかが減った!
さーやたんが小さく「あっ!」って顔になってる。
しずくたんが咄嗟に『雷!』とフォローに入る、ナイスだ! 皆に「逃げるぞ」と言って脱兎の如く退却する。
ふぃ〜なんとかアジトまで逃げ帰った、これはあれです、オシリペンペンだな、きっと、しずく様によるしずく様のお仕置きタイムだろう。
しずく様とアイコンタクトで通じ合う。
さーやたんもいつもより小さくなって「ご、ごめんなさいでしゅ」と言ってしずく様の何かに火を注いでる。
「明日も頑張ろうな」と頭を撫でながら兄探索1日目が終了した。
その夜のさーやたんはお仕置きを受けながらも、目が怪しい光を放っていた。
うん、少しだけ俺も、いやおやすみなさい。
《ユウ、マッケンジーLv2》
《装備:草の靴、腰ミノ》
《能力:触手、触手服、触手鎌》
《仲間:しずくLv1》
《仲間:さーやLv2》
・ω・次回!森探索休憩ー