3能力開花
・ω・ 短いのを少しずつ頑張ります。
「レベルアップしたら魔法使える様になったみたい」
「まじか!」
いいなぁー、俺も使いたい。
「えへへっ、なんか使えるってわかっちゃった」
ぐぬぬ、なら俺は使えないのかー。
「ぐぬぬ、うらやましいぞ! 俺は使えなさそうだ」
「にゃふふ、使っていい
?」
「おぅ! 見たい見たい!」
どんな魔法か分からないため、アジトから離れた岩場で試して見る。
「いくよー」
凄い集中してるっぽい、かわゆい。
「ふにゅにゅにゅにゅ〜」
『火!』ポンっ!
「おおおぅ!出た!」
「あうぅ」
マッチ位の火力だ!
「凄いぞ! しずくたん」
「うぅ〜もっとゴォーってなる予定なのに〜」
「いやいや、凄い役に立つって、まじで!」
「むぅ〜」
「これで火が使える、たき火して、食料探そうよ」
「うん! あ、まだ水と雷もあるもん」
「みっつも覚えたの!?」
「うん! えらい?」
「超えらいな」
頭をなでなでしながら、次の魔法を見せてと頼んだが魔力切れっぽいので食料を探す。
木の実を採りながら探索してたら念願の川が見つかった!
「さかなあぁあああ!」
「凄い、お水飲みたい!」
「生水は、大丈夫だろうか?」
「あ〜、じゃあ魔法の水先に飲んで川で、水浴びする」
「お、魔力貯まった?」
「うん、いくよー、むぅー」
『水!』ちょろちょろ
おおおぅ!しずくたんの指から命の水が!
思わず指をくわえ込み、世界一美味い魔水をいただきます。
「はぁう〜、ゆ、ゆび〜!なんでゆびごと?」
「ごくごく、ぷはっ! 最高だ、生き返ったよ」
「ううぅ〜ペロッてした!」
「ごめんごめん、水があまりにも美味かったから」
「ごくごく、ほんとだ! 美味しい」
二人で指水を味わいながら、川で体を洗う、ふむ石鹸が欲しいが、しょうがない!
「ゆーに〜私も葉っぱの服欲しいよー、この服洗いたいの」
まじか、我慢できるかな俺。
「あ、あぁ、頑張るよ、俺」
しずくたんの上下の草服を作成しつつ川に戻ると、しずくたんの叫び声が聞こえた。
「いやぁああああ!」
頭が真っ白になり、がむしゃらに走る!
「いた!」
しずくたんにタコが川に引きずりこもうとしてる!
「ぬおぁぁああ」
川に飛び込みタコにかぶりつく!
しずくたんからタコ足が離れ、俺を触手でなぐってくる。
「がぁあああ〜」
俺も負けぬと触手でなぐり返す。
「うぉおおお!」
ん? 何か変な感じだ?
タコの後ろからしずくたんがでかい石を叩きこむ。
「えい!」
そして俺も触手ラッシュだ!
「オラオラオラオラオラオラオーラァ」
タコがぴくぴくとして動かなくなった。
「やった!」
「うぅ〜怖かったよぉ、ありがとう! ゆーに〜」
まだ少し泣いているしずくたんに草服を着て貰い、タコを担ぎアジトに戻る。
「タコ、食べれそぅ?」
「あぁ、美味かったぞ」
「ほんと! やった〜お腹ペコペコだょ」
「あ、そうだ、ゆーにー魔法覚えたんだね、超かっこよかった!」
「うん? 魔法なんて覚えて無いよ?」
俺も手から火出したい。
「えっ? 触手大決戦してたよ?」
あっ、してたよ。
「まじか! 俺すげえぇえ!」
「うんうん、ふふっ」
アジトに着いたら、たき火をして、しずくたんの兎服を乾かしながらタコを焼く。
「うまぁああい」
「ほんとだ、凄いよ!」
二人とも、まともな食事は久しぶりだ。むしゃぶりつく。
「ふぅ〜久しぶりに満腹だー」
「うん、ふぅーしあわせ〜」
二人でしずく水を飲みながら、能力を調べたり、しずくたんが兎に戻ってしまったりする、いや、こっちもかわいいんだけどね。
「でもレベルアップしなかったな」
「あ、そうだね」
そんなにレベルアップがんがんしないのだろうか、かなりスライムより強かったのだけど。
「でも、魔法2回くらいなら平気っぽくなったよ」
あ、ほんとだ、そういえば、たき火の火としずく水使えてる。
しかし、えっへんと胸をはるしずくたん、無くてもかわいい、頭をなでなでしながら、こっそりくんかくんかして楽しむ。
昨日より、うん、川で洗い流してしまったせいだろう、少し薄くなってしまったが、これが本来のしずくたんの香りだと主張するかの様に、少し甘い香りが、俺の心に染み込んでいく。
アジトに戻って少し俺の能力を試してみるが、出ない、どうなってんだ、と考えていたら、しずくたんが何かびっくりしてる。
「うわわ、ゆーにの影ぐにょぐにょ動いてるよ!」
なんとな! ほんまや、動いてるよ、なんか動いてないのに影絵できる感じ。
「これが、あの触手かな?」
何となくそんな感じがする、黒かったし。
「きっとそうだよ、凄いよ、ゆーにー」
影を動かして遊んでたら、ぽんっと黒い影が出現した。
「うわぁ、なんか出た!」
「ふわぁ、ふにゅふにゅしてる」
あぁー触られてる感触がある、変な感じだ、ちょっと実験が必要だなこれは。
「しずくたん、色々調べたいんだが」
「うん、手伝う」
なんていい子だ。
「まず、ちょっと撫でてみて」
「こう?」
く、くすぐったい。
「くぅ、ダメ、ギブギブ」
「……これ、ちょっと、楽しいかも」
しずくたんの指がわしゃわしゃしてる!
「ちょっ、ああっーいいっーだめぇええ」
危うく、何かに目覚めてしまいかけた、ふぅ〜きっとそれは目覚めてはいけない。
「ふぅ〜ふぅ〜」
なんかしずく様の目が怪しい、ふぅふぅ言ってるし、ダメだ、危ない。 あれ? いや、本当にだめなのだろうか? いや、だめ、絶対駄目!
目覚めたら引き返す事はできないぞ。
「し、しずく様」
「ふーふー、ゆーに〜ふふふっ」
駄目だ!
「と、取り敢えず実験はまた明日にして今日はもう寝ようか」
「え〜なんか実験、楽しくなってきたのに?」
「ま、また明日ね」
「むぅ、はぁ〜い」
なんか色々疲れたけど、影も使える様になったし、明日も二人頑張って行こう。
《ユウ、マッケンジーLv1》
《装備:草の靴、腰ミノ》
《能力:触手?》
《仲間:しずく様Lv1》
・ω・次回はアジト改造です。