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無関心な私と奇人な奴ら  作者: 亜沙
私と奇人たち
3/7

少女と金髪(ネガティブ思考)

遅くなってしまってすみません。

今回は前回とは違って結構短いです。

生暖かい目で見ていただければ幸いです。

さっきまでのチンピラAが立っていたはずの場所には、どこぞの少女漫画から間違って出てきてしまったのではないかと疑問に思うほど顔の整った金髪イケメンが立っていた。


正直言って、今も呆気に取られている。

私の後ろにいる彼女達も同じの様で口を開けて目を見張っている。

私達が黙っているのを見てか知らないが、金髪イケメンさん(名前は知らないから勝手に命名させて貰おう)が私の方に近づいて来た。そして…


「危ないではないかっ‼」


いきなり見ず知らずのイケメンさんに怒られた。

…うん。イケメンさんの言葉は正しい。正しいよ。でもねぇ……。


「私が無謀にも向かって行ったのを危ないと言うのなら、何故チンピラが全滅するまで私の後ろで見ているだけだったんですか?」

「なっ⁉」


私の後ろでチンピラを見てカチコチになっていた人に言われたくない。

そう言えば金髪イケメンさんは私が気付いていないと思っていたらしく、顔を赤くした。残念。気付きてました。いい感じに私の後ろで固まってましたよね貴方。


「どうせ、貴方が殴ったか何かしたチンピラ(A)は恐る恐る近付いてやっと。って感じなんでしょ?」


私は嘲笑の笑みを浮かべながら、わざとイケメンさんの怒りを煽るように言葉を重ねる。

別に煽らなくても良い気もするが、自分のことを棚上げしているところが個人的にムカついたから鼻っ柱を笑顔で折ってやろうと思い付いたからである。


「……確かに、君の言う通りだ。私は君とは違い、そこに転がっているチンピラ共に恐怖を覚えた。何のために護身術を習っていたのか疑問に思うほどだ。目の前で罪のない女性が不埒な輩に囲まれているというのに、私は動けなかった。自分の意気地の無さに嫌気が差す。どおしようも無い程、自分が腹立たしい」


イケメンさんはさらに怒り出すと思ったが、逆に私のように彼女たちを助けられなかった事に深く猛省している。

しかも、出てくる言葉が全て自分を卑下するモノばかり。聞いていると、だんだんこっちが申し訳なくなってくる。


……こんな風にしおらしい事言われると調子狂うな…。


イケメンさんの表情から察すると彼は本気でそう思っているのだろう。

私に危ないと怒った時も本気でそう思っていたからこそ、そう言ってきたのだろう。


マジな方で、イケメンさんが少女漫画に出てくる正統派ヒーローに見えてきたぞ…。


「……別にそこまで気にしなくても良いんじゃないんですか?彼女達は、私が助ける事ができた訳ですし」


これ以上マイナス発言を聞きたくないから、取り敢えず『貴方に落ち度はありませんよ』アピールをしておく。

それからチラッとだけ後ろの彼女達に目をやる。

彼女達は別の意味で心配した目でこちらを見てくる。勿論、私を見ている訳では無い。彼女達の視線は


「しかし…」


力無く呟く影を落とした金髪イケメンに一心に注がれている。どことなく頬に赤みがさしている。

私が起こしてしまった現状とはいえとてつもなく面倒臭くなってきた。

……さて、これからどうしようか。

読んで下さり有難うございました。

次の話は文化祭が終わったら投稿できると思います。

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