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東方狐著聞集  作者: 稜の幻想日記
古代幻想入り編
9/152

三尾  開戦 人妖大戦 終幕

霊剣(れいけん) 破ァ!」


 ラグナの霊力で作られた剣が零季を切り裂く。しかし、指一つで受け止められてしまう。


「なッ!? 受け止めただと!」

「その程度か?ならば今度は此方の番だ」


――邪悪な妖力を身にまとう。


「させるか!! 霊槍(れいそう」

 霊剣を消し新たに霊力でできた槍を投げ飛ばす! しかし、零季の姿はすでにそこにはなかった。


「な!? 何所に行った!」


 周りを見渡すが零季の姿は見つからない。すると背後から



「後ろに気を付けるんだな! 覇ァ!」

 妖力を拳に纏った零季が殴りかかってきた。咄嗟にラグナは守りの体制に入るが


「ゴフッ!?」

 その拳は防御を突き破りラグナは民家へと吹き飛んだ。


「ゲホッ! ゲホッ!」

「これで終わりにするぞ……」

 止めを刺すため零季が吹き飛んだ民家へ近づく、すると、笑い声が聞こえた。

その笑い声の主はラグナだった。

「アハハハウフフ」

「貴様、壊れてしまったのか?」

 だがラグナは笑うのをやめない。それに痺れを切らした零季が妖力を拳に纏い殴りかかった。しかし、その拳はラグナに届くことはなかった。


「貴様、零季といったな? 貴様の負けだ」

「何を?いって」

零季は次の言葉を出せなかった。なぜなら自分の腕が無くなっていたからだ


「どうなっている!? 貴様! 何をした?!」

 いきなりのことに零季は混乱していた。それと同時に【恐怖】した。ラグナという人間に恐怖したのだ!

「簡単なことさ。受けた力をそのままお前に反射しただけだ」

 おかげでボロボロだがねと付け加えて言うラグナの言葉は零季にはもう聞えていなかった。


「反射だと?! 能力のないお前がなぜ反射ができる!?」

「能力がないことを知ってるということは上層部の人間が私を消したくて情報を渡したんだろう」

「なぁ!? なぜそのことが」

「簡単だお前の考えを読み取ったからさ。そして次にお前は『能力のない人間が勝ったつもりでいるのか!』と言う」

「能力のない人間が勝ったつもりでいるのか! はっ!?」

「残念だったな。お前は私のことを人間と思っていたんだろうが私は妖怪・・・

 ラグナの発言に零季が激怒する。

「ふざけるな! 妖力の無い妖怪がいるわけが無い! 俺をバカにするな!」

  零季は無くなった腕を再生し妖力を全身に纏い突進した。しかし、ラグナはそんな零季に対し

「学習能力の無い奴が! 私に勝つなんて百年以上早いんだよ! 出直しやがれ!」と切れていた。


変化妖怪化へんげようかいか!」


――ゴゴゴと音と共に地面が揺れラグナの立っていたところは煙に包まれた。

そして煙がはれる。晴れた煙の中に立っていたのは本来の姿のラグナだった。


「そしてお前は妖力の使い方がなってない! これが本当の妖力の使い方だ」

 その手の中には零季とは比べ物にならないほどの密度の濃い妖力が小さな球体となって浮かんでいる。


「なぜだ!? なぜその程度の量でその密度の妖力が作り出せる!」

「この球体を地面に投下したらどうなるか分かるよな?」

 にやりとした顔で脅すラグナに零季は信じられないといった顔をしていた。

「や、やめるんだ! それを落としたらお前も死ぬぞ!?」

「じゃあ来世でお会いできたら」

最後の最後までにやりとした顔のまま小さな球体を地面に落とした。


  そして、次の瞬間地球上にあるものが全て消滅した。



 ~船shift~

「ラグナ……」

 地球がとてつもない光に満ちた。その光が止むと地球だったものがそこに浮かんでいた。


「八意様。ラグナ様はきっと無事ですよ……」

 大槍を担いだ男は自信なく呟いた。その声は悲しみにあふれていた。


「ええ、ラグナは……きっと大丈夫よね」

 そして、女も自分に言い聞かせるように繰り返しつぶやく。


「兄貴、そろそろ月に着くぜ」

 斧を持った男が暗い声で言う

「わかった」


 


  ~船shiftOut~



 死ぬかと思った……まさか、地球を滅ぼす威力だとは……私の目の前にはマグマが流れ、空に至っては黒い雲で覆われていた。



「しかたない、何も考えずに結界を張って寝る」


 そして私は眠りに付いた


次ぎ起きるころには物語が始まるとは考えずに……



続く


2016/0321

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