三十尾 太陽の畑の主と狐
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こんな小説を見てくださった皆様誠に感謝存じ上げます
それと東方狐録&子狐録を書いて早くも一年が過ぎていました
ブログで書いたのが一月六日ブログ編完結が三月二十五日
ここで書き始めたのが四月二十二日でした
てか五日過ぎてんじゃん!では本編へどうぞ
博麗神社から去ったラグナは何処に行くか悩んでいた。
「幽香、私のこと覚えてるかしら」
行き先を決めたラグナは徒歩で太陽の畑のある向かった
そして数時間後。
「分かりやすい場所にあるのにこんなに掛かるなんて私って方向音痴なのか?」
などとラグナがブツブツ言っていると後ろから
「あら、誰かしらこんな時間に」
緑色の髪を靡かせた女性が立っていた。彼女こそがこの太陽の畑の主、風見幽香だ
「やあ、私よ」
「……あら、誰かと思えば久しぶりね、ラグナ。何年ぶりになるのかしら」
「ざっと四年くらいじゃなかったかしら」
「まだ四年しか経ってないのね。それよりあの時の約束はまだ覚えてるわよね?」
約束とは始めてラグナと幽香が会った時に交わした約束だ
「えぇ、覚えてるわよ。確か、『次会ったら私に勝つ』でしょ?」
「えぇその通りよ」
そういうと幽香は好戦的な笑みを浮かべ間合いを詰め持っていた傘を振り下ろした。
しかし、ラグナはそれをギリギリまで寄せて躱し幽香から距離を取った。
「あら。ここで殺るの? ひまわりを巻き込むわよ?」
「……それもそうね。付いて来なさい」
そう言って傘を下ろすとラグナの隣をすり抜けて畑の奥へと向かっていった。
「とても綺麗な花達ね」
「あら、ようやく貴女も花の美しさがわかるようになったのね」
「なんだ、嫌味か?」
「冗談よ。それより着いたわ。さあ、死ぬまで殺り合いましょうか」
そう言って好戦的な笑みから狂気に満ちた笑顔を浮かべ持っていた傘を突きつけた。
「【マスタースパーク】」
先ほどまでラグナが立っていた場所は地面がえぐれ何も残っていなかった。
しかし、幽香はそれでもなお傘を下に降ろすことなく構えていた。
「隠れてないで出て来なさい。それとも怖気付いたのかしら」
「よく言うわよ。不意打ちで必殺技なんて」
先ほどまで何もなかった場所に突如現れたラグナを見て幽香はさらに笑みを強めた。
「やれやれ、戦闘狂は恐ろしい。天尊【天狐降臨】」
突然、ラグナの横に二匹の白い狐が現れた。その狐はラグナを一瞥すると幽香へ向かって行った。
「ふん、ただの狐を出したところで……っ⁉︎ 身体がっ!」
突如地面から現れた鎖が幽香の手足を縛った。 咄嗟にラグナをみた幽香だったが先ほどと同じ姿のまま動いていない。
「なにをしたかわからないだろ? 答えは今馬鹿にした狐の仕業さ」
こーんとなく狐を幽香は睨みつける。その途端縛る強さが更に強くなった。ラグナの言う通りこの狐が何かをしているようだ。
「それじゃあこの戦いに幕を下ろそうか。【ヒラヒラ舞う桜吹雪】」
高密度の霊力を帯びた桜が動けない幽香に向かってヒラヒラと舞い落ちる。そして、最初の一枚が幽香に触れた瞬間、爆ぜた。
全ての音を飲み込んだ爆音は空気を振動させた。
煙が晴れそこには横たわった幽香がいた。
動かない幽香に対してやはりラグナも構えを解かずにいた。
「いつまでやられたふりをしているんだ。大したダメージにもなってないだろうに」
「あら、バレていたのね。惜しかったわね、あと少し発動が遅かったら死んでたかも」
「嘘つけ。ピンピンしてるくせに」
幽香の足元には先程までなかった草木が散っていた。どうやら能力を使い自身を爆発から守ったようだ。
「そうね。そろそろ終わらせましょうか【マスタースパーク】」
「この一撃で終幕にする! 【天翔咆哮】」
虹色に輝く光と真っ白な光がぶつかり合う
「はああぁあああ!」
「うぉおおおお!」
それは突如起きた。ラグナの放った【天翔咆哮】が白から黒へと変化した。
その途端、マスタースパークごと幽香を飲み込んだ。
「っ! はぁ……!」
黒く染まった光は消えそこにはボロボロになった幽香が横たわっていた。
どうやら気絶しているだけのようだ。
「幽香、大丈夫か?」
「っく……とんでもない技を隠し持っていたわね。危うく死ぬところだったわよ」
幽香はすぐに目を覚ました。そのことに安堵したラグナはほっと一息つくと自身の妖力を幽香へと渡した。
「す、すまない。力加減が難しくてな」
「いえ、楽しかったからいいわ。それより肩を貸してもらえるかしら」
「あぁ、とりあえず家まで送るよ」
そうしてラグナは幽香を背をって彼女の家へと向かった。
そしてこの時、この力の暴走が後に大異変を起こすとは誰にも知る由がなかった。
つづく
言いたいことは全て前書きで書いたので特にありません
一つだけ言うとしたら
これからも東方狐録&子狐録をよろしくお願いしますぐらいですね




