二十九尾 狐、幻想郷を知る
「それでラグナ! 何があったの!?」
慌てる霊歌に紫が咳払いをしながら落ち着くように促すが霊歌は「あ、紫さんいたの?」
と言い放った。
「どんまい、紫」
「慣れてるわ。ここのことを話したら帰ることにするわ」
少し悲しそうにいうと再度咳ばらいをし持っていた扇子を開いた。
その動きをする意味があるのかがきになるところだ。
「紫さん! お菓子ないの?」
この時私は思った。この子本当に巫女なのかと
「で、どこまで話しましたっけ?」
「妖怪と人間の共存できる世界」
「幻想郷での決まりごとは一つ人間を襲わない」
「それは無理なんじゃない?」
「ええ無理に近いわ。だから人里の人間を襲わないようにしてる」
「でも襲う妖怪もいるはずよ」
「その為の博麗の巫女よ」
「霊歌のことか」
「そうよ彼女は生まれながら莫大の霊力を持ってたから巫女になってもらったわ」
「どんなことをするの?」
「決まりを破った妖怪の退治よ」
「ドヤ顔になってるけど陰陽師と同じじゃない」
私がそう指摘すると顔を赤くさせ、持っていた扇子で叩いてきた。
どうやら図星をついてしまったようだ。
「うるさいわね! いいじゃないれぐらい」
「はいはい。他には何があるの?」
適当にあしらわれた紫は頬膨らませながら答えた。
「霧の湖って場所に太陽の畑。妖怪の山ね」
「太陽の畑って幽香の住む土地じゃない!? それに妖怪の山って桜鬼の住む山でしょ?」
「あら、良くご存知で」
「そりゃあ、雪夢があそこの鬼の嫁にいったからね、それに桜鬼とは変な仲だしね」
「それなら行ってみたらどうかしら?」
「そいうさせてもらうよ」
つづく
2019/0430修正




