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東方狐著聞集  作者: 稜の幻想日記
古代幻想入り編
3/152

零尾 最初の出会い 東方子狐録




~暗い森~ 


 お久しぶりです! 名前が風谷から名無しのきつねになった種族妖獣の狐です。

あの地獄のような(言葉遣いから食事洗濯その他諸々)修行が終わり。今は一人で旅をしています。


「しっかし何もないな」


歩いているとビュンと風を切る音と一緒に木の棒のようなものが目の前を通過した。


「あぶね!?」

なにいまの!? 矢? なんで矢が目の前を通過して行ったの!? 誰かに狙われてる? もしかしてこないだの生き残り?!

 左側から飛んできたので左側にいるんですか? あ! 女の子が襲われてる! 助けないと。



 ~女の子? shift~



 まったく今日はついてないわね。 薬草は切れるし、探しに来た森で妖怪に襲われるし。

はぁ……困ったわね。弓であの妖怪を仕留めきれるかしら? 


「さて、どうしようかしら。あら? あの娘は……ふふ」


 今の私はたぶん悪い顔をしているんでしょう。


その少女は襲ってくる妖怪ではなくその後ろにいた狐を見つめていた。



 ~女の子?shiftOut~

 


「しゃがんで!!」


狐の声が暗い森に響く。その声に反応するように襲われていた少女は伏せた。


よし! しゃがみましたね! そして、女の子を襲う悪い奴はこれでもくらえ! 

 

「やぁ!」


気の抜けた声と共に霊力弾が気の抜けたようにふわふわと少女を襲っていた妖怪に着弾した。


「ぐらあああああ!」


 うるさい断末魔ですね。さてさて、女の子は無事ですかね。  



~少女shift~

 本人は隠してるつもりみたいだけどかなり生きている妖怪ね。そして予想通りの強さね。ただ驚いたのは、妖力を霊力に変えていることね。普通の妖怪じゃできない技よ。

そして、あの威力、実験の材料になってもらおうかしら? まぁ、名前を聞くのが先ね。


「助けてくれてありがとう。貴女の名前を教えてもらえるかしら?」


 これから数十年一緒に居続けるパートナーに笑顔で言った。



~少女shift~



 ふぅ~何とか間に合った。しかしこの少女はこんなところで何をしていたんですかね。……とりあえず名前を聞いておきますか。



「あ」

「助けてくれてありがとう。貴女名前は?」


狐の声は少女にかき消されてしまった。


 あちらさんから聞いてきますか。


「え~と私は名無しの狐と言います。貴女は? 青赤の変な服の子?」


そうなんですよ。この少女、青と赤の変な服を着てるんですよ!


「そんな名前のわけないでしょ。私の名は永琳。八意永琳やごころえいりんよ永琳と読んでちょうだい」


これが私と永林の初めての出会いでした。


つづく


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