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東方狐著聞集  作者: 稜の幻想日記
幻想郷 日常の始まり
140/152

百十三尾 秋の神様

「やれやれだ」


先日、黒菜の置いて行ったお土産のおかげでえらい目にあった……。

あの時の霊夢の顔はまさに鬼だったなぁ。



「さぁて、今日は何をするとしようか。そういえば博麗神社に出入りしている仙人がいたな……よし、会いに行くか」



住んでる場所は確か、魔理沙が妖怪の山に住んでいるって行っていたな。そういえばその時大怪我を負ったとかも話していた気がする。

妖怪の山といえば、定期的に訓練をやらせてもらっているが、あの白狼天狗たちはしっかりとしていて好感を持てる。だが、大天狗とやらは見下している感がムカつくのだが。



閑話休題(それはさておき)


「やってきた妖怪の山。うむ、今日も紅葉が綺麗だ」


さすが秋なだけある。そういえばこの山には秋を司る神がいたような……たしか名前を



「そこのあなた! いま、いま! 秋のことを考えていますねっ!?」



「いや、別に考えてはいなかったが」


「恥ずかしいからって隠さなくてもいいのよ! 私たちは秋を司る神様だからあなたの考えもわかるわ!」



「秋を司る神……?」


「えぇ、そうよ! 私は秋静葉」


「そして私が、秋穣子! 」



あぁ、思い出した。妖怪の山にいる秋を司る神、確か秋姉妹と言っていたな。霊夢曰く妹が芋の匂いがしてお腹が減るらしい。


「貴女達が、かの有名な秋の神様だったのか。私の名前はラグナ、以後お見知り置きを」



「今の聞いたかしら、静葉お姉さん。私たちが有名ですって」


「えぇ、聞いたわ。私たち有名だったのね。ところでラグナさん、この山に何の用できたのかしら?」


「あぁ、この山のどこかに住んでいる仙人を訪ねてきたんだ。もし知っていたら教えてくれないか?」


そう言うと二人は困った顔をしてしまった。ふむ、どうや知らないようだな。

もしかしたら、この山の者に気づかれないようにしているのか?


「うーん、ごめんなさいね。私は知らないわ。穣子ちゃんはどう?」


「ごめんね! 私も知らないや!」


「そうか、地道に探すとするよ。それじゃあ」


そう言って私が先に進もうとしていたら穣子が思い出したように言った。


「もしかしたら守矢神社の神様達なら知ってるんじゃないかな? 」



「守矢神社……。会いたい連中もいるし言ってみようと思うよ。ありがとう」


良い情報を手に入れることができた。そのうち世話になった二神に会いに行こうと思っていたがついでに会うのもいいかもしれないな。


「手ぶらで会いに行くのもなんだかなぁ……」


紫の使うスキマを真似て作った懐を発動すると中から三本の酒を取り出した。

この酒は私の作った酒だ。なかなか美味く作ることができて特別な時以外出さない酒たちだ。


「これと、いつのまにか持たされていたキノコを土産にするとするか」


多分、あの二人が持たせたのだろうがせめて一言欲しかった。

想像して見てほしい。知らない間に自分の手の中にキノコがたくさんある様子を……びっくりするだろ?

しかも、神力の混ざったキノコときた。普通の人間が食べたら病気、怪我が一瞬で治るんじゃないだろうか


「よし、行くか」



そして私は、ちらりと見えている鳥居のようなものを目指してのんびりと歩き出した。



「あ、仙人へのお土産も用意しとかないとな。霊夢が世話になっているみたいだからな」




つづく




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