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東方狐著聞集  作者: 稜の幻想日記
古代幻想入り編 神と狐
12/152

四尾 人間に振り回される狐と哀れな神

20160504 修正しました。

現在進行形で私は困っていた。なぜなら……


「守り神様。ありがたや~」

「ありがたや~」


となぜか祀られていたからだ。どうしてこうなった……


~一時間前~


「ん……朝か、結構な時間寝ていたんだな」

 数百年以上ぶりに目が覚め伸びをしていて気づいたら目の前に二人の人間がいた。そう、この二人の人間こそが私が困っている原拠なのだ。


「貴女様が此処の守り神様ですね!」

 物凄い笑顔で言いよって来る男に対しラグナ若干引き気味になっていた。


「ど、どういう意味だ」

 そこにすかさずもう一人の女の人間が 

「ぜひ、守り神様のお名前をお教えくださいませ」

 と頭を地面にくっつけ頼んできたことに対してラグナはかなり引き気味で答えた。

「え・・私はラグナだが……」


「ラグナ様!」

 大声を上げる男に驚いたラグナは「ひゃ!?」と声をあげた。

そして、男に続くかのように女も大きな声叫んだ。


「今まで有難うございます!!」

 

ということがあったのだ

「あ、あの。なんで私が守り神なんだ?」


「それはですね。今までラグナ様の張っていた結界のおかげで妖怪が攻めてこなかったんです」

 なるほど、この結界のせいで面倒くさいことになったのか。


「そして、その結界の中にいた貴女様を見て私たちの村で神様と崇めていたのです」」

 と女が付け加えた。


「へぇ……神かぁ……神ィ!?」

 やばい、なにがやばいって気づいたら神様になっていたのがやばい! 私はただの妖怪だぞ!? それが神になるなんてありなのか?! いや、お母さ……お母様も一応神獣だったからありなんだろうがいきなりすぎるだろ!?


「なので、これからもよろしくお願いしますね」

「えぇ!?」


「もししかして嫌というのでしょうか!?」

「いや、嫌ではないけど」

「おぉ。ラグナ様はなんと慈悲深いお方なのか!」

 あれぇ? なぜか逃げれない方向に行っているの様な気が……


 そんな、空気をぶち壊す人物が現れた! 


「お前がこの村の神とみた!」

「あんた……だれ?」

 うぉおおお。なんで次から次へと変なのが沸くんだぁぁ!?


わが名は八坂神奈子やさかかなこ大和の国の神だ!」

「私はラグナと言います。普通の人間ようかいです。まさか、大和の国の神様を一目できるなんて私はなんて幸運なんでしょう!」

  まんま棒読みなラグナを見た八坂神の拳はぷるぷると手を震わせていた。


「嘘を吐くな! それほど神力を蓄えておいてなにが人間だ」

「勘違いでございましょう。私は神なんかではございません。普通の人間ようかいでございますよ」

だがしかし、そんなラグナに二人の伏兵が爆弾を打ち付けた!


「なにをおっしゃいますか! ラグナ様は我らの村の神様であられますぞ!

「他の国の神様がラグナ様を馬鹿にするのは許しませんよ!」

なにこれこわい、え? なんでこのタイミングで言ってしまうのかな? どうする……面倒くさいことはしたくないぞ⁉︎


「神ではないか!!」

ことはこの神もドヤ顔になってるし! あぁもう寝起きだから頭が回らない!

「ッチ……そうだ、私がこの村の神だ!! 文句あるか!!」

吹っ切れて啖呵を切ってしまった……面倒くさいことになってしまうじゃないか!


「何も無いが……ゴホン……貴様の信仰を我に譲るがいい!」

あ、仕切り直した。しかし、私の信仰を欲しいのか。

「かってにしやがれ! 欲しいのならくれてやるだから私の邪魔をするな!」

「え・・いいの?」

今度は目を丸くさせてる、この(ひと)忙しいな……


「そんなこと言うわけがないだろ!ソイヤァァ!」

ーーーー右の拳が八坂神の鳩尾に入り八坂神は

「えふ⁉︎……バタンキュー」と謎な鳴き声を上げて気絶した。



「これにて一件落着!!」


「「さすがラグナ様!!」」

そして、片手を上に上げるラグナとそれを拍手する二人の人間の謎な空間が広がっていた。



続く

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