八十尾 狐、露天風呂にて思い耽る
祝130話目です。タイトル詐欺なのは昔から
博麗神社に泊まってから早くも三日が過ぎた。私はなんやかんやあって博麗神社に住むことに決めた。ふぅ……ここの湯はいい湯だ。
「酒があったらいいんだがな〜」
現在私は博麗神社の裏手に沸いた天然露天風呂に浸かっている。もちろん人に見られないように対策もしているぞ?
「フゥ〜しかし、月が綺麗だなぁ……」
――――ガッシャーン!
誰かが扉を強く開けたな? やれやれ、強く開けたら壊れるだろうに……いったい誰が
「って、霊夢じゃないか」
脇の空いた巫女服を着ている少女は楽園の素敵な巫女(自称)こと博麗霊夢だ。
「霊夢、風呂に入るなら服を脱がないといけないんだぞ?」
「違うわよ! あんたが長々と入ってるから呼びに来たのよ!」
「長いか?」
「長いわよ! 何時から入ってんのよ! もう夜よ! 」
「昼からだよ。まだ、7時間ちょっとだよ」
「長いわよ! 早く上がりなさいよ!」
「わかったよ」
もう少し浸かっていたいんだがな霊夢が本気で怒る前に上がるか……
〜狐移動中〜
「上がったぞ〜いい湯だった」
「長すぎるわよ! 早く晩御飯食べてよね!」
なんか、カリカリしてるなもしかしてあの日なのだろうか。
「そう言えば気になっていたんだが」
「なによ」
「博麗神社って貧乏じゃないのか? 」
「あぁ、それね。何故か知らないけど紫がちょくちょく来てお金やら食料やらをくれるのよね」
「そうだったのか」
「あ、紫で思い出したんだけど、明日から異変調査で神社開けるから戸締りまよろしくね」
なんで、紫で思い出したかは置いといて異変でもあったのだろうか?
「なにか異変でも起きたのか?」
「異変というかなんというか。宝船が現れたらしいのよ」
「宝船か、幸運の象徴じゃないか。もしかしたらいいことがあるかもしれないな」
「だから、ちょっと宝さが……異変調査にね」
あぁ、宝船から宝を持って帰るつもりだな。
「そうか、私は幻想郷をふらふらしてるよ」
「そう。それじゃあ早く食べちゃいましょ」.
「そうだな!」
食事の最中に白羽のことを聞かれ食べ終える頃には、二十三時を回っていた。
そして、私は今自室であるものを作っていた。
「うむ、いいできだ! 」
いやぁ〜まさか霊夢の動きが新しい技の開発につながるなんて思ってもいなかったな。
「うーん。もう零時を回ってるな。寝るか」
私はくいっと体を伸ばして布団に入った。
明日もいい1日でありますようにと呟いて……
- つづく




